表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
姉姫様は魔族を斬りたい!~最愛の弟皇子を救うため、女神の巫女は呪いをかけた魔族を探します~【第3部・フローズン・ブルーの旅路】  作者: norito&mikoto
第3章 ブルンに揺蕩う身分差恋愛

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/53

第8話・斜めに走るは思考か意図か~すべては彼女の思うがままに~

第3章 ブルンに揺蕩う身分差恋愛



    第8話・斜めに走るは思考か意図か~すべては彼女の思うがままに~



 午後の早い時間に出かけて行ったインスたちが宿に戻ってくるのを、今か今かと待ち構えていたジャンヌは……



「四人共! おかえりなさい!!」


「「「「「「…………………」」」」」」



 宿の玄関を入ってすぐ、レセプションコーナーの休憩スペースで待ち構えていた。



 満面の笑みで声をかけて来たジャンヌを見たインスの視線が、すぐにその隣や後ろにいる二人を射抜く。



「「………………」」



 すいっと、ファンとリオンが視線を逸らしたのは、まあ、そういうことだろう。



「……とりあえず? 一旦部屋に戻りましょうか……」


「え? どうせなら食事……」



 ジャンヌに視線を戻したインスがにこりと笑って言えば、時間も時間だし、夕食を食べながらでも……とジャンヌは言いかける。



()()()()()()()?」


「…………はい……」



 笑顔の圧を強めたインスに、少しだけ顔を引きつらせたジャンヌも漸く頷き、一行はジャンヌが使用している宿室へと移動する。 



「で、どうだった!!」



 部屋に入った途端にずいっと顔を寄せて来たジャンヌの目がキラキラ……いや、ギラギラと好奇心でテカっていた。



「「「……………」」」



 クロードとリオンは部屋の前で待機。


 中に入ったのはジャンヌとファン。


 そして、直接フィール家の面々と顔を合わせたインスとアイン、ステールの三人。



 ジャンヌがインスの顔を見上げるようにして距離を詰めた結果、インスに抱かれたアインが潰れそうになっていた。



「姫様……少し、距離を開けて下さい……危険です……」


「え? 何が??」



 眉間に深々と、何本もの皺を刻んだファンが窘めれば、身を引いたジャンヌがキョトンとして首を傾げる。



「……とりあえず、座らせて頂いても……?」


「ああ、そうね!」



 少し困ったようにインスが言えば、ジャンヌは素直に応接セットに向かう。



 ソファに腰を下ろして……アインは膝の上に抱いたまま……ジャンヌたちに向きあった。



「……まずは結論から……リリーさんの弟である、カミルさんの病に関しては、もう間もなく問題なくなるでしょう……」


「そうなの!? よかった!! それじゃあ、セージとリリーは結婚できるのね!?」



 一度、そっと息を吐いたインスが穏やかな微笑を浮かべてそう告げれば、ぱあっと満面の笑みを浮かべたジャンヌが胸の前で軽く両手を合わせる。



「…………それとこれとはお話しが全く違いますが……?」


「……え……?」



 しかし、そのジャンヌの能天気な発言に対しては、インスは一切表情を変えずに断ち切り、キョトンとしたジャンヌは首を傾げた。



 セージとリリーが結婚できない理由……そもそも、二人が恋人同士だと決めつけているのはジャンヌだけではあるが……それは何も「カミルが病気だから。」ではない。



 あの二人が明確に恋人同士……婚約を結んでいる、と言う訳ではないのは確かだが、決して関係性が悪いわけではない、というのも事実。



 むしろ、実際のところはジャンヌが言うように、お互いを好ましく思っていることは疑いようもない。



 それでも、二人が結ばれるかどうか、に関してはカミルが病である、ということと、密接な関わりはあっても()()()()が理由や原因ではないのだから、すぐさま結論に行くはずもなかった。



皇女殿下(あなた)がお考えになっておられるほど、単純ではない、ということです」


「どうして?? 好きあってるならくっついちゃえばいいじゃない?」



 重ねて言えば、ジャンヌはさも当然そうに、どこに問題があるのかとでも言いたげ。



「別に政略結婚が必要な貴族でもなければ、元々婚約の話が出てたんでしょう? なら、くっついちゃえばいいじゃない?」



 ごくあっさりと言うジャンヌは間違ってはいない。



 王侯貴族の結婚は契約が絡む政略であることが多いが、かといって愛情を育むことができないわけではない。


 それに、そもそも平民であるならそんなことも関係ないのだから、素直に恋愛結婚すればいい。



 セージは、確かに生まれた時は貴族だったのだろうが、既に爵位は返上されていて、身分は平民。


 当然、セージの家族も平民。


 平民同士の結婚に、一体何の問題があるというのか……



「んんん~~~??? あ、そっか!」



 沈黙する一同の中で、腕を組んで首を捻るジャンヌがぽん、と手を打った。



 ……物凄く、嫌な予感がするのはなぜだろう??



 そのジャンヌの様子に、ファンも、インスも、ステールも微かに緊張感を高め、アインがオロオロしながらこっそり顔色を窺う。



「なるほど! プロポーズ大作戦ね!!」


「「「………………」」」」



 グッと拳を突き上げ、満面の笑みで宣うジャンヌに、残る面々は絶望的な気持ちで絶句した。


第8話をお読みいただきありがとうございます。


今回は、外出から戻ったインスからの報告と、それを聞いたジャンヌの斜め上の思いつきが描かれます。


カミルの病気が解決に向かうという報告を受け、これでセージとリリーが結婚できると無邪気に大喜びするジャンヌ。


そんなに単純ではないというインスの言葉も耳に入らず、彼女は二人のために「プロポーズ大作戦」という恐ろしい計画を思いついてしまいます。


ジャンヌのハイテンションな宣言に、周囲の面々が一斉に絶望の淵に突き落とされます。


果たして彼女の思い描く作戦とはどんなものなのか?


次回もお楽しみに!


【シリーズ一覧はこちら!】


本編と番外編、それぞれのシリーズ総合リンクです。


過去の関連作品などはこちらからお読みいただけます!


▼ 本編【CCC】シリーズ 総合リンク

https://ncode.syosetu.com/s7443j/


▼ 番外編【STO】シリーズ 総合リンク

https://ncode.syosetu.com/s8365j/


【今後の連載スケジュールについて】


続きは明日22時から、毎日1話ずつ更新いたしますので、どうぞお見逃しなく!


【ミニコラム掲載中!】


活動報告にて、キャラクター紹介や用語の解説などを不定期で掲載しております。ぜひチェックしてみてください!


【読者の皆様へのお願い】


「解決したようで全くしてないWW」「ジャンヌWW なぜそうなった! WWW」と感じていただけましたら、ぜひ【☆☆☆☆☆】やブックマーク、感想をいただけますと、連載を続ける何よりのエネルギーとなります。


また次回もどうぞよろしくお願いいたします!


【本作は「カクヨム」にも投稿しております。】


――――――

ノリト&ミコト

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ