王子様とクー
どうしよう…俺、王子君に引かれてしまった…!みんな、プ●キュア見てるよね…?あれ、神アニメだよね!
「…王子君。俺のこと…嫌いになっちゃった?」
王子君は、黒髪バージョンになっている。こっちを見てくれない…!
「…別に。ただ…ショックだった…。洸は、兄さんとは違うと思っていたのに…。」
「…でもね、王子君。プ●キュア好きに悪い人間はいないよ!」
「兄さんも同じこと言ってた…!」
俺、王子君のキモいお兄さんと発想が一緒ってこと…!?
―その頃のお空の上のとある国―
みなさん、はじめまして。僕の名前は、クー。この国の王家に仕える騎士見習いです。超絶美形変態ブラコン王子様の護衛が主な任務です…まだ配属されて一週間もたちませんが…。それと、僕って言ってるけど…僕は実は…。
ああ!そうだった、変態ブラコン王子様にお伝えすることがあったんだ!というわけで、僕は変態ブラコン王子様の寝室へと向かった。
「おはようございます。王子様。よく眠れましたか?」
「いや…。弟のことが気になって…たったの7時間しか眠れなかった…。」
「…7時間眠れれば充分です!」
「それより、こんな朝早くにどうしたんだ…?」
「…もうお昼になりますよ。」
「それで、名前のないモブキャラ君が何しに来たんだ?」
「僕の名前はクーです!!」
「…元グリーンベレーか?」
「それは、クッ●です!!…王子様にお伝えすることがあります。」
「何だ?弟が見つかったのか…!?」
「いいえ。でも、王子様の弟君を誘拐した疑いがあるものが軍の調査でわかりました。」
「私の可愛い弟を誘拐するとは…!その不埒な変態は、いったい誰なんだ!?」
あんたが言うなよ!あんたも充分、変態だよ!!
「まだ断定は、できませんが…弟君を誘拐したのは『ヤマネコ』ではないかと。」
「『ヤマネコ』…?西表島に住んでるやつか?」
「いいえ。『ヤマネコ』は、最近この国に現れた謎の男で…その頭がおかしいみたいで…。奇行を繰り返していて…周囲の者たちからも不審がられていた人物です。」
「そんなキ●ガイに、私の弟は誘拐されたのか!?てか、そんな危ないやつ野放しにしとくなよ!!」
「奇行と言っても…。公園の噴水の水をチョコレートクリームに変えたり、他人の家を勝手にお菓子の家にしたりと…。そんなに実害をこうむるようなことは、していないみたいで…。」
「いやいや、自分の家がお菓子の家にされたら困るだろ!」
「それが、そのお菓子にされた家というのは、孤児院で、子ども達はもう大喜びで。しかも、そのお菓子の家は食べても食べても減らないんです!雨が降っても見えないバリアみたいなもので守られてて…!噴水のチョコレートも、その公園はもうほとんど人が来ないので取り壊し予定だったんですか…チョコレートの噴水のおかげで、人が戻ってきて、取り壊されずにすむそうです。」
「…で、その『ヤマネコ』がどうして私の弟を誘拐したとわかったんだ?何か証拠があるのか?」
「はい。実は弟君は、たびたび…その…王子様の目を盗んで…城下町に遊びにいらしていたそうで…。それで、城下町の住民が弟君と『ヤマネコ』が一緒にいるのをよく見たという情報があります。弟君の行方がわからなくなった日も、『ヤマネコ』と一緒にいたらしいのです。」
「…それで、その『ヤマネコ』は今、どこにいるんだ?」
「『ヤマネコ』の行方もまだわかっていません…。」
「そうか…。では『ヤマネコ』の身柄を拘束したら、速やかに私の所に連れてこい!私自らの手でこの世から葬り去ってやる…!」
「ダメです!!まだ犯人と決まったわけじゃないですし…殺してしまったら、弟君の行方もわからないじゃないですか!」
「いや、すぐには始末しないさ…。拷…尋問して、私の弟に何をしたかについて徹底的に問い詰めなければ…!」
あんた、今、拷問って言おうとしたよね…!?
「とにかく…我々が総力をあげて、二人の行方を捜しておりますから、王子様はご安心ください!!…それに、僕は『ヤマネコ』が悪者だと思えないのです…。僕は、孤児で…彼がお菓子の家にした孤児院の出なんです。ですから…『ヤマネコ』が弟君を誘拐したのも…何か意味があるのではないかと思うのですが…。」
王子様の青い瞳が僕を見つめる…!わあああ…中身は、変態ブラコン野郎だけど…そんな…綺麗な顔で…そんな瞳で見つめられたら…僕は…!
「君は、年はいくつだ?」
「今年で…14歳になりますが?」
「私の弟と同い年なんだな…。よく見れば、栗色の巻き髪に緑色の綺麗な瞳をしていて…可愛い顔をしているじゃないか。」
かかか、可愛いって言われた…!!どうしよう…なんでこんなにドキドキするんだ!!落ち着け、僕!!相手は、変態ブラコン野郎だぞ!!…超絶美形だけど!!
「まあ、私の宇宙一可愛い弟には、及ばないがな!!」
「…やっぱりただの変態ブラコン野郎だ。」




