王子君と弾丸
怖そうなお兄さんの拳銃から一発の弾丸が俺の心臓目がけて飛んでくる…!さよなら、俺の人生…。
あれ…撃たれてない!…俺、生きてる!?
俺の目の前に、全身白タイツ姿で背中に小さな羽の生えたおっさんが立っていた!そして、その人の左手から、弾丸が零れ落ちた…!この、お方は…まさか…!?
「あなたは…もしや…今、ネットで噂になっている『通りすがりの弾丸を素手でキャッチ出来る妖精』さんですか…!?」
「…何だその、超ご都合展開な名前のキャラは!?」
「そうです。…私が『通りすがりの弾丸を素手でキャッチ出来る妖精さん』です。」
『さん』まで名前だったんだ…。てか、すごーい!本当に存在してたんだ…!
「誰だか、知らんが…俺の邪魔をするなら、殺す…!」
怖そうなお兄さんが銃を乱射する!グミ撃ちは、負けフラグだよ…。『通りすがりの弾丸を素手でキャッチ出来る妖精さん』は飛んできた弾丸を全て、両手でキャッチし、地面に落としていく…!!
「ちっ!弾切れか…!お兄さん…覚えてろよ…!!」
怖そうなお兄さんは、くやしそうに帰って行った!やったー!
「…それじゃあ、私はこれで。」
「ありがとうございます『通りすがりの弾丸を素手でキャッチ出来る妖精さん』。でも、どうして俺のことを助けてくれたんですか?」
「…可愛いは、正義です!」
そう言って、『通りすがりの弾丸を素手でキャッチ出来る妖精さん』は消えてしまった…。俺は、後ろにいる王子君の方を振り返った。
「さっきの人すごかったね…王子君!…王子君!?」
王子君の髪が銀色に変わっていた…!?ええーいまさら変わっても意味ないよ…!王子君は、地面に落ちた弾丸を拾って見つめている。
「洸…。この弾丸…。僕は…知っている!この弾丸は…!」
「弾丸がどうしたの、王子君?」
その時、王子君の意識が途絶えた…!そして黒髪に戻り、地面に倒れこみそうになる王子君を俺がキャッチする!
「王子君!?どうしたの、しっかりして!」
王子君がゆっくり、目を覚ます。
「…洸?…ここどこ?…学校ついたの?」
幼稚園児の王子君に戻ってしまった…。てか、知能が幼稚園児に戻っても、俺呼び捨てなんだ!
「まだだよ。そうだ!早く、学校いかなくちゃ…!王子君、走れる?」
「…無理。眠い…。」
「仕方ないな…。おんぶしてあげるから、しっかりつかまっててね!」
俺は、猛ダッシュで学校へ向かう!




