表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小人族の仲介人な私。  作者: 榎本あきな
休憩所:王都
14/24

花言葉は「勝利」 その1

遅れてすいません。

色々調べていたら、遅くなりました。今回の子が書きにくかったというのもありますけど。

今回、少々ウザい(?)キャラが出てきますので、苦手な方は逃げてください。

あと、原稿用紙に書くように書いてみました。変かもしれませんが、私の好奇心に付き合っていただければ幸いです。

また、ここがおかしい。なども、指摘してくださると助かります。何分、やり方がよくわからなくて……。出来ればでよろしいので、お願いします。


それでわ↓

 俺は今、とてつもなくワクワクしている。

 なんでかって?当たり前じゃないか。なんていったって、今日は小人族種族対抗徒競走があるんだからな。


 小人族種族対抗徒競走っていうのは、その名の通り違う種族の小人族同士で徒競走で競う行事だ。徒競走っていうよりは、障害物競争っていう方が近いかもしれない。


 この行事は、一年で唯一全ての種族が集まる行事だ。


 まあ、ほかにも二種族や三種族が集まる行事はあるけど、全部の種族が集まるのはこの徒競走の時しかない。ちなみに、どれくらいの種族がいるかは覚えてない。

 行事の目的は、小人族同士の交流……と大人たちは言っているけれど、実際は発言力を手に入れるためだ。これに勝つと、ほかの種族に発言を無理に通しやすくなるのだ。

ようする、自分たちの思い通りにさせるためにこの行事で勝ち負けを決める…って感じか?



『えー…マイクテス。マイクテス。……只今より、参加者受付を開始いたします。参加する皆様は、会場入り口付近にある特別ブースへお越しください』



 おっ、やっと受付が始まったか。俺も早くいかないとな。

そう思い、駆け足で特別ブースへ向かう。駆け足なのは、混む前に参加受付を済ませたいからだ。


 特別ブースへ行き、参加番号と参加者登録一覧をもらう。

 えーとっ、今回の参加者は……んー…去年と同じ奴ばっかりだな…。今年も俺の一人勝ちか?なんてったって、俺は勝利の加護を持ってるんだからな!


 そう思いつつ、自分の参加者登録情報が間違っていないかを確認する。たまに番号とか間違えて書いてあるときがあるから、こういうのは早めに見とかないといけない。


 と、その時、俺の名前の下に、見慣れない名前があるのを見つけた。その名前は、「シロツメクサ」と書かれていた。

 初出場か…?にしては、7歳から出場とは…遅い初出場だな。しかもペアか。いや、レベルの高い奴はソロで出てるってだけだけどな。俺みたいなやつとか!!


 参加番号が書いてあるネームプレートをつける。服にピンをつけるのに四苦八苦する。毎年やってるのに…これだけ上手くなんないんだよなー…。なんでだろ?

 ようやくピンをつけ、やっとか…という思いとともに顔を上げる。


…俺は、顔を上げた真正面にいた人物をみて、目が離せなくなった。




 向こうまで見えそうなほどに透き通っているように見える純白の髪。


クリクリとした愛らしい瞳。その瞳の中は、小人族であれば、誰もがその瞳の中は、吸い込まれそうな瞳を持っているというのに、それとはなんとなく違うような…吸い込まれるのではなく、引き寄せられるような真っ赤な瞳。


真っ白な…それでいて不健康に見えない肌。そんな肌を下地に、淡く薄桃色に色づく頬。


そして、何よりも特徴的なのが…女性にしては短い髪の毛だ。俺の種族は戦闘種で、皆バトルジャンキーだ。だが、それでも大抵の人は髪の毛を結んだりしているだけで髪の毛を切っている人はいない。唯一短いのは……巫女様だけだな。




 俺の好み直球ど真ん中に入った彼女。彼女は…参加者なのだろうか?番号札をつけているし。

…とりあえず、まずは彼女に俺の存在を知ってもらうことが先決だ。そう思い、彼女に近づく。


「こんにちわ。君は…初参加かい?」


 まずは好印象を与えるように爽やかに挨拶。これで好印象は与えられなくとも、悪印象は絶対与えることはない。頭の狂った狂人が相手でなければ。


「うん。そうだよ。君は?」


 よっし!どうだみたか!これこそ、何故か代々モテない俺の家の家訓その1だ。後は覚えてないけど。

それに、モテないのは父方の家系で、母親似の俺はモテるに決まってる。なんたって、恋愛勝負でもこの加護があるかぎり、勝利を必ずつかむことができるんだからな。まあ、印象をよくしておくことにこしたことはない。

 あ、自己紹介の最中だったな。いけないいけない。俺としたことが、他の事を考えていたぜ。


「俺は、リンドウっていうんだ。よろしくね。君よりも参加数は多いから、色々教えてあげることができると思うよ」

「リンドウ君か…。…うん!よろしくね!あっ、僕の名前はシロツメクサって言うんだ。気軽にシロって呼んでよ」


 な…なん……だと…!?初対面であだ名解禁とは…恐るべし!俺!

しかも、シロに会う前からシロの名前に目をつけるなんて…。やっぱり、俺は父親と違って、人生の勝ち組なんだ!こんな俺があの父親の子供だなんて…考えただけでも信じられない!

 そんな自己陶酔に浸っていると、シロが、思い出したように声を上げ、俺に向けて言った。


「そういや、この子の自己紹介、まだだったよね」


 「おいで」と、自分の後ろに声をかけるシロ。おいでって声をかけたことから、シロのペットかまだ幼い弟か妹か?そういや、ペアがいたっけな。シロツメクサの名前にばかり目がいって、全然気にしてなかったけど…その子か?いや、そしたらこんな風に呼ばないよな…。


 そう思いつつもシロの後ろを見ていると、ひょこっと顔が出てきた。

 長い黒髪の、平凡な少女。所々顔のパーツはシロと似ているが、美少女のシロと比べると…いや、比べなくても普通な少女だった。


「この子は、僕の妹のギボウシ。僕が無理言って、今日の徒競走にペアとして参加してもらったんだ」


 微笑みながら、ギボウシという少女の、シロの少し下の位置にある頭を撫でるシロ。

くそっ…。妹と聞いているが、望まし過ぎる…。

 いや、でも、ここで妹さんに好印象を与えておけば、シロにも良い印象を与えられるんじゃないか?そんな打算を含めつつ、顔や言葉に出さないように声をかける。


「やあ。こんにちわ。俺は…さっき名前を名乗ったから、しってるかな?リンドウって言うんだ。よろしくね」

「……」


 しかし、その挨拶に返答はなく、差し出された手も、握ってもらえることはなく、何もない所をさまよった。

 …人がせっかく好意的に挨拶をしているっていうのに…。俺のイライラに拍車をかけるように、少女はシロの後ろへ隠れる。


「ごめんね。ギボウシは人見知りで……。特に戦闘種の人たちは一番苦手なんだ」

「いや、別にいいよ。誰にでも、苦手なものくらいあるしさ。しょうがないよ」

「ありがとう。そういってくれると、助かるよ」


 イライラを内側に隠しながら、俺は手を引っ込める。

 シロに助けられたな!シロの妹であり、シロのフォローがなかったら、絶対にお前を陰でボコボコにしてただろうよ。俺は勝者なんだ。俺に従わないものは誰もいない。

シロだって、俺が勝者だってことを見せれば、俺に従うにきまってる。…まあ、その前にいい印象を与えておかないと、負け組の父親と同じ道を辿ることになる。それだけは嫌だ。


 と、そこで、ふと疑問が湧いてきた。

 シロは……何種なんだ?

見た目からして、魔種でも天空種でも湖畔種でも、火炎種、地底種とも違う。戦闘種なんて持っての他だ。俺は戦闘種だが、シロを見たのは今日が初めてだ。それに、戦闘種には必ずある、頬の下の逆三角の入れ墨がない。

 ということは…必然的に、編み込んだ草をどこか体の一部につける森林種か、何の印も持たない、小人族の原種である草原種か…どっちか、ということか。


「ん?どうしたの?僕の姿、何かおかしい?」


 俺の視線に気が付いたシロが、妹であるギボウシから目を放し、俺へと視線を向けた。

 そういや、シロって自分の事「僕」って言ってるんだな…。と思いながら、さっき思った疑問をシロに聞いた。


「そういや、シロって何種なんだろうと思ってさ。肌の色も普通だし、どこかに印があるようにも見えないけど……」

「ああ。まあ、草原種だから、印がないのは当たり前だよ。髪が白いから、どこの種族なのか、皆わからなくなるみたいだけど」


 そういいつつ、苦笑いを零すシロ。そんなシロの顔を見つつ、ふと、思った。

 なんでだろう。シロと一緒にいて、しゃべると、不思議といつもの俺と違うような気がする。…いつもより、勝ち負けの事を考えないで済むようなきがする。今まで勝負に拘っていたのが、なんだか馬鹿らしくなってくる気がする。

 それは、シロの力なのだろうか?よくわからない。けど…考えないで済むにこしたことはない。


『もうすぐ、大会開始時間です。参加者の方々は、スタート位置におつき下さい』


 その言葉に我に返り、シロに挨拶をする。


「時間みたいだから、行くよ。がんばってね」

「うん。そっちこそ、がんばってね。優勝は譲らないけど」

「よくいう…。じゃあね」


 そういってスタート位置に向かって歩く俺には、もうシロのことよりも勝負の事が頭を占めていた。

 ……もう、俺は勝負という、未来の俺からしたら馬鹿らしい事に、執着していたんだ。


***


 ねえ、シロ兄。


「ん?どうしたの?ボーシ」


 あの人と、あんまり関わらない方がいいよ。だってあの人、勝ち負けにしか拘ってない。…ギャンブルに手を染めたような顔をしていたから。


「んー…それは僕も知ってるけど……けどさ―――」


―――あいつ、元はいいやつなんだ。ただ、道を見失っているだけで。


「だから、僕があいつの目を覚まさせてやるんだ」


 そういったシロ兄の顔は、どこか…正義のヒーローみたいで……そして、どこか、懐かしそうな顔をしていた。

 でも……これは知っていたのだろうか。あのリンドウという少年が、シロ兄の性別を間違い、さらには……惚れている……ということに。

 …気づいてないんだろうなぁ…

リンドウ君、悪い子じゃないんですよ。ただ…これ以上はネタバレになりますのでお教えできません。最後で明かされるので、待っててください。

ちなみに、シロの事を考えていると勝負の事が馬鹿らしく感じる…というのは、彼らに憑いている精霊が関係していますが、これもまだ…。


次回は、競争、開始です。


それでわ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ