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レベル-99の大佐が異世界転生したら、身体の耐久度が水に濡れたティッシュ並みだった件〜天才的な脳だけで生き残る〜  作者: ティラピア池
第1章 新たな人生と、新たな旅

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第9話:奇妙な依頼と予期せぬ出会い

はじめましての方も、お馴染みの方も、お越しいただきありがとうございます!作者のティラピア池です。今日も皆様に楽しんでいただけるよう、気合を入れてお届けします!

翌朝、僕はいつもより早く目を覚ました。


服装を整え、必要な物をすべて持ったことを確認すると、Ayaと共に冒険者ギルドへ向かう準備を始めた。


今日は、また新しい依頼を受けるつもりだった。


少なくとも昨日の出来事を通して、僕は魔法の使い方を少しだけ理解できるようになっていた。


とはいえ、急に強くなったわけではない。


僕のステータスは相変わらずだった。


HP――マイナス。


STR――マイナス。


DEF――マイナス。


INTまで――マイナス。


つまり、僕は相変わらず、この世界で最も意味不明な人間だった。


宿を出ると、Ayaがすでに入口で待っていた。


「おはよう」


「おはよう、Aya」


僕たちはそのまま並んで冒険者ギルドへ向かって歩き始めた。


黒島の街は、すでに少しずつ賑わい始めていた。


商人たちは店を開き、武器を携えた冒険者たちが通りを歩き、住民たちはそれぞれの仕事に追われている。


数分ほど歩いたところで、Ayaが突然口を開いた。


「Alaric」


「ん?」


「ギルドに依頼を受けに行くんだよね?」


「うん」


Ayaは少し黙った。


そして、真剣な表情で僕を見る。


「変わったゴブリンの依頼を受けてみない?」


僕の足がピタリと止まった。


「……変わったゴブリン?」


「うん」


「どう変わってるんだ?」


Ayaは説明を始めた。


「ものすごい速度で繁殖しているらしいの」


「それって、ゴブリンなら普通じゃないか?」


「それだけじゃないの」


Ayaの声が少しだけ低くなった。


「数そのものが、とても多いらしい」


僕は眉をひそめた。


「どれくらい?」


「調査のために派遣された冒険者パーティーが、何組も戻ってきていないくらい」


僕は黙り込んだ。


それは、もはや普通のゴブリン討伐依頼ではない。


複数の冒険者パーティーが行方不明になっているのなら、もっと大きな何かが起きている可能性がある。


「それに……」


Ayaが歩みを止めた。


「ゴブリンの中に、変異した個体がいるらしいの」


「変異?」


僕は可能性を考え始めた。


生物としての変化。


環境への適応。


魔力による影響。


あるいは――誰かが意図的に変化させている可能性。


「その依頼は、急いで受けないほうがいい」


「え?」


「情報が少なすぎる」


僕は再び歩き始めた。


魔物に異常な変化が起きているのなら、まず原因と危険度を把握するべきだ。


僕だって馬鹿じゃない。


確かに僕の身体能力は異常だ。


だからこそ、情報もないまま危険に飛び込むなんて愚かな真似はしたくなかった。


しかし、ギルドへ向かう途中――


後ろから声が聞こえてきた。


「おい、そこの若者!」


僕とAyaは同時に振り返った。


そこには、貴族らしい服装をした一人の男が立っていた。


その後ろには、何人もの護衛とかなりの数の兵士が控えている。


僕は、その人物に見覚えがあった。


「え?」


男は笑みを浮かべながら近づいてくる。


「以前会った、Alaricという若者ではないか?」


僕は少し驚いた。


「えっと……貴族様?」


男はすぐに手を上げた。


「その呼び方はやめてくれ」


「え?」


「私の名前で呼べばいい」


僕は以前聞いた名前を思い出そうとした。


この街に初めて来たときに聞いた名前だ。


「Reinhardt……」


ようやく思い出した。


「Lord Reinhardt Kuroda」


彼は笑った。


「そう。Reinhardt Kurodaだ」


僕は彼の後ろにいる兵士たちへ視線を向けた。


かなりの人数だ。


「でも、どうしてこんなに兵士を連れているんですか?」


Reinhardtの表情が少しだけ真剣になった。


「ほう。よく気づいたな」


彼は後ろの兵士たちを見る。


「冒険者たちの失踪事件に関係している」


僕はすぐに警戒した。


「冒険者の失踪?」


「そうだ」


Reinhardtは頷いた。


「数十人もの冒険者が、同時に行方不明になっている」


「……数十人?」


「そして、全員に一つの共通点がある」


彼は一度言葉を切った。


「変異したゴブリンの群れを調査していた」


周囲の空気が、一瞬で変わったように感じた。


僕はAyaを見る。


Ayaも緊張した表情を浮かべていた。


どうやら、さっき彼女が話していた噂は本当らしい。


それどころか、一人の貴族が大勢の兵士を率いて対応するほどの問題になっている。


僕は小さく息を吐いた。


「それなら、僕たちはその依頼を受けません」


Ayaが僕を見る。


「え?」


僕は首を横に振った。


「危険すぎる」


興味はある。


だが、好奇心だけで命を賭けるつもりはなかった。


僕は一度、死んでいる。


二度目なんて御免だ。


「それなら、普通の野獣討伐にしよう」


Ayaは頷いた。


「わかった」


僕たちはようやくギルドへ到着した。


依頼一覧を確認し、森の周辺に出没する野獣を討伐する依頼を選んだ。


それほど危険ではない。


変異したゴブリンもいない。


そして何より――数十人もの冒険者が消えている場所でもない。


「こっちのほうが安全だ」


僕は依頼書を手に取った。


「少なくとも、理論上は」


僕たちはすぐに森へ向かった。


しばらく歩くと、木々が次第に密集し始めた。


遠くから鳥の鳴き声が聞こえる。


風が木々の葉を静かに揺らしていた。


しばらくの間、穏やかな空気が続いていた。


――穏やかすぎる。


「Aya」


「なに?」


「君の軍を準備してくれ」


Ayaはすぐに頷いた。


「わかった」


彼女が手を上げる。


「蘇れ――」


地面が動いた。


土の中から、何体もの骸骨が姿を現す。


その中でも、一番前に立っていたのはSkeleton Commanderだった。


「Skeleton Commander、準備しろ」


骸骨は頷いた。


「了解」


僕たちはそのまま歩き続けた。


その瞬間――


「グラァァァァッ!」


茂みの向こうから、大きな咆哮が響いた。


僕はすぐに振り向いた。


木々の間から、一頭の巨大なイノシシが飛び出してきた。


普通のイノシシよりも遥かに大きい。


「来た!」


Ayaが数歩後ろへ下がる。


Skeleton Commanderは即座に前へ出た。


次の命令を待つことなく、武器を構え、イノシシの急所へ突きを繰り出す。


「ドンッ!」


攻撃は見事に命中した。


しかし――


「グラァァァッ!」


イノシシは倒れなかった。


むしろ激昂し、Skeleton Commanderの身体へ噛みついた。


「ガキッ!」


「Commander!」


僕はすぐに後方にいる二体のSkeleton Armyへ目を向けた。


すでに二体とも動き始めている。


「お前たち二人! 目を狙え!」


二体のSkeleton Armyは即座に命令を実行した。


左右から挟み込むように走っていく。


「今だ!」


「ズブッ!」


一本の槍がイノシシの顔面へ突き刺さる。


「ズブッ!」


続いて、もう一本の槍がその目を捉えた。


イノシシは激しく暴れ、二体を振り払おうとする。


しかし、三体のSkeletonの連携が徐々に形になっていった。


Skeleton Commanderが正面から動きを抑え、その左右から二体のSkeleton Armyが攻撃を繰り返す。


僕はその動きを観察していた。


「同時に攻撃するな」


二体のSkeleton Armyが一瞬だけ動きを止める。


「左、お前は注意を引け」


左側のSkeletonがすぐに前へ出た。


イノシシがそちらへ向く。


「今度は右!」


右側のSkeletonが即座に武器を突き出した。


イノシシが再び暴れ始める。


「Commander、抑えろ!」


Skeleton Commanderは即座に攻撃を受け止めた。


戦闘はしばらく続いた。


三体のSkeletonによる連携によって、イノシシの動きは徐々に封じられていく。


そして――


ついにイノシシが地面へ倒れた。


僕は長く息を吐いた。


「……終わった」


Ayaが倒れたイノシシを見る。


「やったね」


「うん」


僕はイノシシの死体へ近づいた。


「でも……」


その大きさを見て、僕は固まった。


「これ、どうやって運ぶんだ?」


沈黙。


僕はAyaを見る。


Ayaも僕を見る。


Skeleton Commanderも僕たちを見る。


「……」


僕はもう一度、巨大なイノシシを見る。


「まさか、これを持ってギルドまで戻るのか?」


僕は身体を掴んでみた。


「よいしょ!」


動かない。


もう一度試す。


「ぬぉぉぉぉっ!」


それでも動かない。


僕のステータスは、本当に意味が分からない。


「STR -300って、マジでゴミじゃないか……」


僕は諦めて地面に座り込み、どうするべきか考え始めた。


しかし、その瞬間――


突然、背後から声が聞こえた。


「――だったら、それを使えばいいんじゃないか?」


僕はすぐに振り返った。


「……何?」


木々の間から、何かがゆっくりと姿を現した。


そしてその瞬間――


僕は悟った。


今日の旅は、どうやら思っていたほど簡単には終わりそうにない。

少しでも「面白い!」「続きが気になる!」と思っていただけたら、ページ下部の**【ブックマークに追加】や【評価(★★★★★)】**をいただけると嬉しいです!皆様の応援が執筆の大きな励みになります!もしかしたら「こういう設定の小説は途中でエタる(エピソードが途絶える)んじゃないか……」と思って、ブックマークをためらっている方もいるかもしれません。ですが、断言します。私はこの作品がライトノベル化、コミカライズ、そしてアニメ化するまで絶対にエタりません(更新を止めません)!ぜひ大佐の行く末を、一緒に最後まで見届けてください!

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