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レベル-99の大佐が異世界転生したら、身体の耐久度が水に濡れたティッシュ並みだった件〜天才的な脳だけで生き残る〜  作者: ティラピア池
What If — The Road I Should Never Have Chosen(選んではいけなかった道)

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IF第3話: もう一人の僕

はじめましての方も、お馴染みの方も、お越しいただきありがとうございます!作者のティラピア池です。今日も皆様に楽しんでいただけるよう、気合を入れてお届けします!

僕は、遠くに見える街へ向かって走り続けていた。


息は苦しく、足も痛み始めている。それでも、僕は無理やり走り続けた。今の僕にあるのは、とにかく街へ辿り着き、安全な場所を見つけることだけだった。


しかし――走れば走るほど、何かがおかしい。


「……待て。」


僕は足を止めた。


街は、まだ遠くに見えている。


それなのに、かなりの距離を走ったはずなのに、街との距離がまったく縮まっていない。


「どうして……距離が変わらない?」


僕は後ろを振り返った。


そこには、大きな一本の木が立っていた。


僕は再び走り始める。


そして数分後――


「……この木。」


さっき見たものと同じだった。


「……そんなはずない。」


僕はさらに走った。


同じ木。


同じ岩。


そして、さっき通ったはずの土の道まである。


「僕……ずっと同じ場所を回ってるのか?」


心臓の鼓動が、次第に速くなっていく。


冷静になろうとする。


だが、考えれば考えるほど、この状況はおかしかった。


「……幻覚?」


いや。


そんなはずはない。


僕はすぐにブーメラン・ブレード(Boomerang Blade)を取り出した。


「だったら……試してみるか。」


念動力を使い、ブーメラン・ブレードを前方へ飛ばす。


刃は一直線に飛んでいった。


しかし――


ガキンッ!


「……何だ!?」


まるで何かに弾かれたように、ブーメラン・ブレードが空中で止まった。


そして、そのまま地面へ落下する。


僕はすぐに警戒態勢を取った。


「誰だ!?」


返事はない。


聞こえるのは、木々の間を通り抜ける風の音だけだった。


その時――一本の木の向こうから、声が聞こえた。


「どうやら、君の遊びはもう終わりのようだ。」


「……!」


全身が強張る。


僕は周囲を見回した。


「誰だ!? 姿を見せろ!」


誰もいない。


だが――再び声が聞こえた。


「ここまでにしよう。」


「どういう意味だ!?」


僕の中で、恐怖が一気に膨れ上がる。


僕はもう一度、念動力を使おうとした。


その瞬間――視界が突然、ぐらりと揺れた。


「……え?」


足から力が抜けていく。


「駄目だ……今は……。」


何とか意識を保とうとする。


しかし、視界はどんどん暗くなっていった。


そして――僕は意識を失った。


◇


「……うっ。」


目を開ける。


最初に見えたのは、地面だった。


僕はゆっくりと身体を起こす。


「……何が起きた?」


周囲を見回す。


すると、少し離れた場所に誰かが倒れているのが見えた。


「……あれ?」


僕はその人物を見つめる。


それは、僕を追っていた犯罪者だった。


「……待て。」


僕は自分の手を見る。


そして、もう一度その男を見る。


「……いつの間に?」


僕には、何も覚えがない。


本当に、何も。


「僕が……やったのか?」


必死に直前の記憶を探す。


しかし――何も思い出せない。


覚えているのは、あの謎の声だけ。


その後の記憶は――完全に途切れていた。


「どうして……何も覚えてないんだ?」


再び恐怖が込み上げてくる。


僕はすぐに立ち上がった。


「……ここから離れよう。」


何が起きたのか分からない。


誰があの声の主なのかも分からない。


ただ一つだけ分かることがある。


ここに留まるのは危険だ。


僕は再び走り始めた。


どれだけ走ったのか分からない。


やがて、僕は木々が密集した深い森を見つけた。


「……ここなら。」


僕は森の奥へ入り、身を隠せそうな場所を探した。


そして一本の木の下に座り込む。


「……疲れた。」


身体が限界だった。


僕は残っている食料を確認する。


「……あ。」


食料を取り出した瞬間、嫌な臭いが鼻を突いた。


「駄目だ……これ、もう腐ってる。」


僕は食料を見つめながら、深いため息をつく。


「なんであの時、マジックバッグ(Magic Bag)を買わなかったんだよ……。」


今さら後悔しても遅い。


「本当に……僕って馬鹿だな。」


まともに食べられるものが、もう何もない。


このままでは空腹で動けなくなる。


仕方なく、僕は森の中で食べられそうな動物を探し始めた。


しばらくして、何とか一匹の動物を捕まえることができた。


僕は最低限の準備をして、火を起こす。


そして、手に入れた肉を焼いた。


「…………。」


一口食べる。


「……味がしない。」


しかも、硬い。


僕は必死に噛みながら、炎を見つめた。


「……こんな肉、料理とは言えないな。」


それでも、食べるしかない。


僕は黙々と肉を口に運び続けた。


「……昔は、こんな生活をするなんて考えもしなかった。」


小さく笑う。


しかし――そこに笑う余裕なんてなかった。


ただ、疲れていた。


食事を終えた僕は、再びあの街について考え始める。


「……もう一度、あの街へ行くべきなのか?」


木々の隙間から見える夜空を見上げる。


それとも、このまま森に隠れていたほうがいいのか。


僕はしばらく黙り込んだ。


「もし戻れば……何か分かるかもしれない。」


だが――戻れば、僕を追っている連中に見つかる可能性もある。


僕は俯いた。


「……本当に、どうすればいいんだ。」


夜の森に、静かな風が吹き抜ける。


しばらくの間、周囲は完全な静寂に包まれていた。


しかし――


「……ふふっ。」


突然、どこからか笑い声が聞こえた。


僕は勢いよく顔を上げる。


「……何?」


すぐに後ろを振り返る。


誰もいない。


「今……誰が笑った?」


僕は立ち上がり、周囲を見回す。


それでも、誰もいなかった。


僕はゆっくりと元の場所へ座り直す。


「……疲れすぎてるだけか。」


そう自分に言い聞かせる。


だが――


僕の心の奥底で、何かが静かに目を覚まし始めていた。


そのことを――僕はまだ知らなかった。

少しでも「面白い!」「続きが気になる!」と思っていただけたら、ページ下部の**【ブックマークに追加】や【評価(★★★★★)】**をいただけると嬉しいです!皆様の応援が執筆の大きな励みになります!もしかしたら「こういう設定の小説は途中でエタる(エピソードが途絶える)んじゃないか……」と思って、ブックマークをためらっている方もいるかもしれません。ですが、断言します。私はこの作品がライトノベル化、コミカライズ、そしてアニメ化するまで絶対にエタりません(更新を止めません)!ぜひ大佐の行く末を、一緒に最後まで見届けてください!

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