2人の旅立ち
ユウトと旅に出ると決めてから1日が経過した。
その間に私はこの町でユウビについて聞いて回ったが……誰も彼の居場所やいく先を知らなかったようだ。
まだこの町にいるのかそれとも別のところに行ってしまったのか……私は彼の捜索届を出して町の入り口まで歩く。
そこには既にユウトが待っており、私は早足で彼の元まで行く。
「来たか……」
私が到着して彼は反応を見せる。
そして私達が町へ出ようと門へと足を踏み出したその時だった。
「おーい!」
誰かの呼ぶ声が遠くの方で聞こえた。
声が聞こえた方を向くとそこには町の人達が私達に手を振っていたのだ。
「アレって……?」
「お前を見送りに来たんだろ」
なぜ十数人くらいの人達が私に手を振っているのかわからずにいるのがわかったのかユウトが私に声をかける。
そして私はそこにいる人達が町でよく話しかけてきてくれた店の人達だという事を理解する。
「気を付けていけよー!!」
「また戻ってきてくれよ!」
などなど色んな励ましの言葉を私に送ってくれている。
「お前はこの町の……あの人達にとってそれほどよ存在だったって事だ」
ユウトは後ろから私の肩を叩く。
私はそれに押されるようにあの人達の前へ出てくる。
「うんっ!行ってくる!!」
ユウビを探す……この旅の目的はそれだけだと思い込んでいた。
でも違う、こんなにも私の事を応援してくれている人達がいる、他にもこんな良い人達が健やかに過ごせるように……そして父がかつてえがいていた夢を叶えるために。
私は必ず勇者になってみせる!
そう心に強く決心し町の人達に手を振りかえした私は再びユウトのところへと戻り、そして一歩町の外へ足を踏み出したのだ。
「それで?最初はどこに行くの?」
私は彼に最初の目的地を聞く。
「そうだな──」
暗い洞窟を魔王の先導の元抜け、俺は外へと踏み出す。
1日休んだ事でだいぶ肉体的にも精神的にも落ち着いてきたと思う。
さっきまでいた洞窟内を振り返る、誰もいない静かで寂しい俺みたいな空洞。
でももう違う、この道が正しいかなんて知らない。
正かろうと間違っていようとも俺は俺も道を進んで答えを出してみせる。
「どうした?はよ来い」
洞窟をじっと見ていると魔王に呼びかけられ俺はすぐに前を向き直して魔王の元へ行く。
「それで最初はどこに行く?」
俺は彼に最初の目的地を聞く。
「そうだな──」
「東の街、アーライン!」
ユウトがリティアに答える。
「西のルララの森を超えた町、ルーライオ!」
魔王がユウビに答えた。
そうして2組はそれぞれ反対の方向へ旅立ったのだった。




