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第31話 極北支部長ゾッド 後編(2)

 オレもこの言葉を聞いてやっと安心出来た。

 傷を負った今の彼女に無茶をさせてはいけない。


「…レイの出番はないかもよ?」


「また大口叩いちゃって…」


 オレとレイはそう言って笑いあった。

 うん、もうレイは大丈夫だ。


「もう相談は済んだかね?」


 このやり取りの間、律儀に攻撃を待ってくれたゾッド。

 それは余裕の現れなのか…それとも?


「今度はオレの番だ…きっと失望させたりはしないよ」


 オレはゾッドの前に立ちはだかる。

 いつも失望ばかりされてきたけど今日ばかりはひと味違うぜ!

 覚えたばかりのこの力を今からもっと極めて目の前のゾッドをぎゃふんと言わせてやる!


「ほう、少しは期待出来ますか」


 オレの言葉を聞いてゾッドはまたあの底の知れない笑みを浮かべる。

 その程度の凄みにもうビビったりはしないぞ。


「はぁーっ!」


 思いを…気を…身体中に行き渡らせる…っ!

 まずは露払いだっ!


「狼牙烈風拳!」


 まずは衝撃波の波状攻撃をゾッドにお見舞いするぜ!


 ズォォォォォッ!


 オレの拳から放たれた何本もの衝撃波がゾッドを襲う!


 ドォォォォォン!


 衝撃はそのまま部屋の壁を破壊する。

 予想通りゾッドはオレの攻撃を避けていた。


「その動きは読んでいる!」


 ゾッドが避けたと思われるその場所に向けて今度は虎空拳だっ!

 オレは衝撃波仕込みの拳でゾッドを狙う!


「はぁーっ!」


 気をいを込めたオレの一撃がゾットを打ち抜くっ!

 ゾッドは最後まで冷静にその攻撃を見極めオレの拳をするりとかわした。


「あれーっ?」


 かわされたオレはそのまま体制を崩して壁に激突する。


 ドカァッ!


「ぐはぁ!」


 壁に当たる瞬間オレは身体を縮めそして身体中に気を張り巡らせた。

 おかげでダメージは大して身体には残らなかった。

 この気の使い方、まだまだ応用出来る!


 オレがすぐに体勢を整えるともう既に目の前にゾッドの姿があった。

 何も対応が出来ない内にゾッドの拳がオレの腹を抉る!

 オレはその瞬間宙に高く浮いた。


 バキィ!


「ごふぅ!」


 ドサッ!


 身体を防御態勢にしたままだったのが幸いした。

 ゾッドの攻撃を受けてもオレはそこまでダメージを蓄積せずに済んでいた。

 オレはすぐに起き上がりゾッドとの間合いを取った。

 そう、ゾッドは直接攻撃でも全く隙がなかった。


「ほう…」


 感心するようにゾッドはつぶやく。

 連続攻撃でオレの実力をはかっているのか…?

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