第28話 極北支部の用心棒 前編(2)
「こくうけぇーん!」
オレの拳が唸りを上げる!
この一撃で敵の強者共も宙を飛ぶ!
エネルギー弾はまだ放てないもののオレの拳から繰り出す衝撃波は最早十分遠距離攻撃と同等の威力を持つまでに至っていた。
「よっしゃ!」
オレはその成果に満足していた。
もう接近戦オンリーの役立たずなんて言わせないぞ!
その後もわらわら出てくる雑魚共を倒して倒して倒し尽くす内に極北支部本部の建物の前まで来ていた。
そこまではもうあっと言う間だった。
オレ達との力の圧倒的な差を見せつけられて途中から雑魚共は攻撃を諦めて逆に逃げて行ったからね。
敵前逃亡を許すなんてここの敵の教育は一体どうなってるんだ。
…まぁ体力を温存出来て良かったけど。
極北支部の建物の前に立つオレ達。
二人でお互いの顔を見て同時に頷く。
「よし!行こう!」
「行こう!」
安全に攻略するなら外から遠隔攻撃で建物ごと壊せればそれが一番なんだろうけど
それじゃあ技の修行にならないからね。
この悪夢帝極北支部と言う最高難度の敵の支部も今のオレ達にとってはただの修行場所でしかなかった。
オレもこの戦いの日々の中でかなり強くなったなぁ…(遠い目)。
うごあああ!
ぐおおおお!
がはあああ!
支部の建物内に敵の断末魔の声が鳴り響く。
ここでの戦いもまた楽勝過ぎて逆に怖いくらいだった。
ロアードみたいな敵わないクラスの大物はこの支部にはいないのか…。
ドカッ!
敵をふっ飛ばした勢いで扉を開ける。
何だか逆にオレ達の方が悪党みたいだよコレじゃ。
「ここ…は?」
オレ達は建物内のかなり広い場所に出て来てしまった。
そこにはいかにもな敵が待ち構えていた。
そうそう、こう言う出会いを待っていたんだよ!
ようやくの強そうな敵との遭遇に雑魚共との戦闘ばかりで不完全燃焼気味だった
この強そうな敵の出現でオレのハートにやっと火がついたようだ。
「お主達か…」
その強そうな敵は閉じていたまぶたをゆっくりと開く…。
見た目はまるで剣の達人っぽいけど…。
「師匠!」
その人物を見たレイが叫んだ。
え?この人、レイの師匠なの…?
だとしたらエネルギー弾のすごい使い手かな?
どう見ても見た目は剣豪っぽいんだけど。
「ぬ、お主、以前我の元を3ヶ月で勝手に出て行った…」
「え?」
その人物の言葉にオレはレイの顔を見た。
オレの無言の問にレイはあっさりと悪びれずに答える。
「だって合わなかったんだもん」
「お前…今まで一体何人に師事して来たんだよ」
「うーんとね、7人…くらいかな?」
このレイの言葉にオレは呆れてしまった。
レイってもしかして何事も長く続かないタイプ?




