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第27話 立ち塞がる壁(3)

 ここで波の音やら海水浴客の声とかが聞こえてきたら間違いなく海の家だ。

 ここが海の家と違うのはその他にもう一点。これが一番重要かも知れない。


 ここにはオレ達以外お客さんが一人もいない!


 この違和感はオレに警戒心を抱かせるのに十分だった。

 たまたまこの時間だからお客さんがいないんだろうか?

 それとも…?


 オレはその事をレイにも話そうと思ったけど彼女の顔がラーメン一色になっていたのでやめておいた。

 彼女はそんなにラーメンが食べたかったんだろうか?

 オレなんてここに近付くまでお腹すら空いていなかったのに。

 やがて美味しそうな匂いを漂わせながら注文通りに焼きそばとラーメンが運ばれてくる。


「いただきま-す!」


 オレ達は待ってましたとばかりに割り箸を割ってすぐにそれを口にした。

 その味はと言えば…うんまぁ~い!の一言!

 こう言う場所で食べる食事って何であんなに美味しいんだろうね。


 いつの間にかオレ達はお互いに何も喋らずにただ食事に夢中になっていた。

 オレなんて食べる前はそこまでお腹が空いている風でもなかったのに。

 美味しそうな食べ物の雰囲気、恐るべし!


 …あれ?何でこうなっちゃったんだっけ?(混乱)


「ふぅ~美味しかった」


「ごちそうさまでした!」


 綺麗に食べられた食器を片付けながらにーちゃんは言った。


「どうだい?美味しかっただろ?」


「はい!」


 その言葉に速攻でレイが反応した。


「そいつぁ良かった!」


 レイの言葉ににーちゃんはニヤッと笑った。

 オレはその笑顔に少し違和感を覚えていた。

 その違和感を払拭するためにオレはにーちゃんに声をかける。


「あの…」


「何だい?」


「いつもこんな風なんですか?」


「え?」


 オレの質問はにーちゃんにうまく伝わらなかったようだ。

 ちょっと抽象的過ぎたかな?言い直そう。


「気を悪くしたらごめんなさい。あの…お客さんが他にいないんで…」


「ああ~!」


 オレの言いたい事が分かったのかにーちゃんがポンと手を叩く。

 そしてにーちゃんは笑顔で言った。


「そうだよ!」


「え?」


 いくら何でもお客さんがいないない事を笑顔で返すなんて…。

 この反応にオレはこれには何か裏があると見るしかなかった。


「だってこのお店は君達のために作ったんだから!」


 にーちゃんの口がぐにゃりと曲がる。

 しまった!やっぱりこれは罠だ!


「料理、美味しかっただろう?」


 う…。


 何かお腹が痛くなって来た…ような?

 ラーメンを食べたレイは大丈夫かな?


 オレがレイの方を見ると彼女はきょとんとした顔をしていた。

 あれ?人によって効きが違うのかな…。 


 ううっ!


 ヤバイ!ヤバイヤバイ!

 下り龍だ!


「おおおお~!」


 オレは思わずその場にしゃがみこんでしまった。

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