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第19話 ゾンビの街 後編(2)

 しかしもうお互い後には引けない感じのようだった。


「本当にそうでしょうか?」


「試してみるか?」


 このやりとりの後、アサウェルとデメロはお互いに不敵に笑い合うとすぐさま戦闘に突入した。

 激しい技と技とのぶつかり合いに全く目が追いつかない。

 まぁ、デメロの事はアサウェルにお任せしよう。


 オレは…仕方ない、レイの取りこぼしたゾンビを追っ払うか。

 今のところ攻撃さえ途切れなければゾンビは全然怖くない。

 心配事があるとするなら今まで暴走して力を無駄に使い過ぎたレイの体力だけ。

 本当、後どれくらい持ってくれるのやら…(汗)。


 ぬーん

 ぬーん

 ぬーん


 地中からどんどん蘇るゾンビたち。

 しかし昔この街に一体何があったって言うんだ。

 あの封印していたオブジェは一体誰が作ったんだ…。


 オレはそこらに転がっていた石に何となく念を込めてゾンビにぶつけてみた。

 それは何となくのただの思いつきだった。


 うごおおおお!


 あ、効いてる。

 石をぶつけられたゾンビはその瞬間に消滅していった。

 もしかして、これって何か突破口になる?

 この現象に興味を持った俺は手当たりしだいにそこらの石やら瓦礫のかけらやらに念を込めてゾンビにぶつける。


 うごおおお!

 おほおおお!

 ごふううう!


 おお!ゾンビが消えていくぞ!それも面白いように。

 これは大発見だぞ!


「レイ!エネルギー弾じゃダメだ!物理攻撃だよ!」


「え?」


 疲れが溜まって肩で息をしていたレイはようやくオレの言葉が耳に入ったみたいだ。

 レイはすぐにオレの言葉を理解してゾンビたちに反撃を試みた。


 ビシュッ!

 ビシュッ!


 うごおおお!

 おほおおお!

 ごふううう!


「ちょ、これ!面白い!」


 石とかをぶつけるだけで簡単に消滅するゾンビ達を見てレイは興奮していた。

 さっきまでのパニックが嘘みたいに急激に彼女は冷静さを取り戻していく。

 うん、これで彼女の精神面も安心だな。


 オレ達の攻撃で面白いように消滅していくゾンビたち。

 やっとこの自体の解決の糸口が見つかった。

 ただ、ゾンビ達の数は思いの外多い。

 きっと全てのゾンビを全滅させるなんてオレ達だけの力じゃ無理だろう。


 やはり今アサウェルと戦っている敵を倒して何か情報を掴まないと。

 この事態を乗りきれるかどうかはアサウェル次第だ。

 まぁ親衛隊の下っ端クラスならアサウェルの敵じゃあないだろうな…。


 ぐほあ!


 ドガッ!


 アサウェルの攻撃で地面に叩きつけられるデメロ。

 やはり力の差は歴然だった。


「ぐうう…だがお前らに有利な情報など渡さん…」


「ほう?」


 勝負のついた後も強がりを言うデメロに対しアサウェルは彼を持ち上げゾンビの大群に放り投げる。

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