第17話 破壊された街 後編
「みんな付き合ってくれてありがとう…無駄足にはなりましたが真相を知るにはもっと先に進まなければならない事が分かっただけ収穫です」
一番奥の部屋まで調べつくしたアサウェルがそう言ってオレ達を労ってくれた。
探し尽くして何も成果を得られず疲れていたオレ達は彼のこの言葉に少し報われた気がした。
「お~っと、折角ここまで来たんだ。手ぶらじゃあ帰さないぜぇ~」
突然の声に振り向くといつの間にか誰かがこの奥の部屋に現れていた。
「だ、誰っ…!」
オレの言葉を無視してソイツは話を続ける。
ただこう言う口調で現れた人物が味方である確率はかなり低いものと思われた。
期待と不安で胸がいっぱいになりながらオレはただ事の推移を見守る事にした。
「久しぶりだな~アサウェル。俺を覚えているか?」
「四天王のアルラですね?君は確か東地区の担当じゃありませんでしたか?」
四天王!いきなり会いたくなかった敵No.1に出会ってしまった…。
どうしよう…確かコイツって近代兵器に匹敵するような力を持ってるんだよね?
で、でもきっとアサウェルが何とかしてくれるよねうん。
だから大丈夫だよ…そうに違いないよ。
どうかとばっちりでオレに被害が及びませんように…(汗)。
「今度はガキを引き連れやがって…相変わらず舐めてるな」
「私はいつだって真剣です…君もパワーアップしているようですね…すぐには気付きませんでしたよ」
「まだお前にやられた傷が疼くぞ…今日こそお前を倒す!」
「君クラスになればタダシの事も何か知っているんじゃありませんか?」
「知りたければ力づくで来な!」
そんな訳で唐突にアサウェルと四天王アルラとの戦いが始まった。
今まさにオレがこの世界にきて初めてのかつてない激闘が始まろうとしている。
でもオレはこの戦いにおいてはただ逃げる事だけを考えていた。実力差あるからしゃーない。
「私、手伝うよ!」
レイがすかさずアルラに向けて手をかざした。
「おおっと、お前らにもお持てなしをしないといけないな」
アルラの合図とともにドカドカの部屋に入ってくる彼の部下たち。
あらら…どうやらオレ達にも仕事が回って来たみたいだ。
どうにも楽はさせてくれないらしい。トホホ…。
でも、雑魚相手ならオレだってしっかり役に立てそうだ。
さあ雑魚共!オレ様の華麗な技に酔いしれな!
「狼牙虚空拳!」
「竜爪滅殺脚!」
「虎爪撃炎拳!」
バキィ!
ドガァ!
ボゴォ!
はい、弱い者には滅法強い自分です(ドヤ顔)。
アルラの用意した雑魚共を丁寧に御相手するオレ。
ふん、修行の足しにもならないなぁ。
「ていっ!ていっ!ていっ!」
レイも健闘しているが遠隔攻撃主体の攻撃と接近戦は相性がどうも悪いらしい。
彼女のエネルギー弾のいくつかは敵に避けられてしまっていた。
「うりゃっ!」
ドゴッ!
レイの背後を襲う敵を華麗に倒すオレ!
ふふっ!ちょっとは見直したかっ!




