みちるのママがやってくる
みちる
(みんな……!聞こえる??)
みちるは、ディジル、フワン、イネリア、アマリュウに心の中で呼びかけた。
みんな
(聞こえるぞ!)
(だべ!)
(聞こえますよ)
(聞こえておるぞ)
(もふぅ♪)
みちる
(ママが……!フワンさんのお店に行きたいって言ってるの……!
連れて行っても大丈夫??)
フワン
(……今日に限ってパンの大量注文が……
そうだ、アマリュウさん、接客してくれませんか?)
アマリュウ
(な、なぜ我がそのような……)
ディジル
(お前、暇だろ〜!)
イネリア
(わちもフォローするだべ!)
フワン
(星くずデニッシュ、おごりますから)
アマリュウ
(……む、仕方がないな)
みちる
(みんな、ありがとう……!!
じゃあ、後でママと一緒に行くねー!)
みんな
(おう!)
(お待ちしています)
(だべ!)
(安心して来るがいい)
(もふ!)
―――
みちるのママが、初めて「境界の窯」へ来ることになった。
みんなは、うまく接客できるのだろうか――?
―――
扉の鈴が、ちりんと鳴る。
みちる
「こんにちはー!……ママ、ここだよ〜!」
みちるのママ
「まぁ……!とってもいい香りね〜♪
こんにちは、はじめまして〜!」
アマリュウ
「いらっしゃいませ」
アマリュウはウェイターの姿をしている。
極上の営業スマイルだ。
みんなも、それぞれ人間の姿になっていた。
みちる
「みんな、うちのママ!
ママ、この人はアマリュウさん」
みちるのママ
「……!素敵な店員さんね〜!
どうも、みちるがいつもお世話になっております!」
アマリュウ
「こちらこそ、みちるさんにはいつもお世話になっております」
ディジル
(あいつは一体誰だ……)
アマリュウ
(……うるさいぞ、ディジル)
その豹変ぶりに、ディジルは思わず目を細めた。
フワン
「ようこそ、『境界の窯』へ。店主のフワンです。
申し訳ありません、本日は少々立て込んでおりまして……
何かありましたら、そこの店員に遠慮なくお申し付けください」
みちるのママ
「まぁ!お忙しいところ、ありがとうございます!」
ふと、店内を見渡して――
みちるのママ
「……あら?ディジルくんじゃない!
やっぱりここのパン屋さんが好きなのね♪」
ディジル
「ともこさん、お、お久しぶりです……!」
アマリュウ
(……フッ)
ディジル
(アマリュウうるさい!)
ディジルは、みちるのママ――ともこの前では、まだ少し緊張しているようだ。
みちる
「この子はイネリアちゃん!
イネリアちゃんも、よくここで会うんだ♪」
ともこ
「まぁ、かわいい♪
イネリアちゃんも、いつもみちると仲良くしてくれてありがとうね!」
イネリア
「こちらこそだべ!」
今のところ――
みんな、なんとか順調にあいさつできているようだ。




