大人編 5話 ~ローザのこと~
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彩夏から突然の質問に俺は動揺した。
「え?ローザ?」
「なに動揺してるのよ。さっき後で聞かせてねって言ったでしょ?」
俺は一旦気持ちを落ち着かせる。
「なんでローザの事を知りたいんだ?」
「え?いや、あの・・・ちょっと興味があっただけよ」
今度は彩夏が動揺し始めた。
確かになぜそこまでローザの事を知りたいのだろう。
まぁ隠すことでもないので問題は無いのだが、何処まで話していいのやら。
流石に異世界の話は出来ないしな・・・。
俺は異世界の話はせず、小学1年で近くに引っ越してきたこと、よく遊びに来ていたため両親に覚えられていること、そして小学3年の時に暴漢に襲われて亡くなったことを説明した。
「そうだったのね・・・ごめん思い出させちゃって」
「いや、気にしなくてもいいよ」
『・・・そっか、私が見たのはその後だったのか』
「え?何て言った?」
「いいえ、何でもないわ。龍之介はローザちゃんのこと好きだったの?」
「あぁ好きだった」
俺は間を置かずに返答した。
そうだ、俺はローザが好きなんだ。そして今も変わらず。
「そうなのね・・・」
彩夏は少し悲しそうな表情を見せる。
「そろそろお店に戻りましょうか!」
確かに少し肌寒くなってきたな。
俺は彩夏と店内へ戻っていった。
次の日。
俺が自宅でテレビを観ていると携帯電話がプルプルと鳴る。
見たことが無い番号だが一体誰だろう。俺は恐る恐る電話に出る。
「龍之介?」
「あぁそうだが」
「良かった。まだ番号変えてなかったのね」
「ん?彩夏か?」
「そうよ。あのね・・・」
どうやら彩夏からの電話だったようだ。
彩夏は今日暇らしく、久しぶりに地元へ帰ってきたから一緒に回らないかとの誘いだった。
俺も今日は休養日で暇だったので、彩夏の誘いに乗ることにした。
「じゃあ高校前で」
「あぁ分かった」
待ち合わせ場所は俺達が通っていた高校の校門前だそうだ。
俺は歩いて校門へ向かっていると、懐かしい記憶が蘇ってくる。
彩夏と初めて会ったのは確かこの辺を歩いている時だったか。
そしてそれ以来、ここを歩いていると良く彩夏が後ろから声を掛けてきてたっけ。
俺の高校時代の思い出は彩夏が転校するまでの思い出しか残っていない。
彩夏が転校してからの俺は針の筵の様な高校生活だったからな・・・。
そんなことを思い出しながら歩いていると後ろから声が掛かった。
「あなた、昨日剣道部にいた竹内くんよね?」
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