大人編 2話 ~一瞬の勝負と・・・~
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会場に響き渡る破壊音!
俺のカウンターがオンサクレックの顔面に炸裂すると、破壊音と共にオンサクレックは後方に吹き飛ぶ。
よし!
完璧なタイミングでカウンターがハマった!
「おおーっと!チャンピオンがダウンだ~」
レフェリーはオンサクレックの元へ行きカウントを始める。
1、2,3・・・・・・・・・。
ここで決まらないとオンサクレックのテクニックで劣勢になっていくのが目に見えている。
俺は祈る様にオンサクレックを見る。
レフェリーのカウントは進んでいくがオンサクレックは天井を見たまま動かない。
7,8・・・・10!
「なんと~!まさかこんな結末になるとは思いませんでした。竹内選手のカウンターがチャンピオンに炸裂!試合時間は1分も掛かっていません。なんと早い結末なんだ~~!」
俺は1ラウンド27秒、電光石火のKOでオンサクレックに勝利してチャンピオンとなった。
観に来てくれた観客には悪いが俺がオンサクレックに勝つのはこの方法しか無かったんだ。
俺は思わず観客席に向かって手を合わせて謝るポーズをする。
「おーい!早く決めすぎだぞ~たけうち!でも最高だ~」
俺の気持ちに気が付いた観客から皮肉交じりのヤジが飛ぶ。
俺はみんなに手を挙げて挨拶する。
挨拶しながらさっき気になった観客を探したが、その観客がいた席は空席になっていた。
「俺の勘違いだったか?何処かで見た奴がいた気がしたんだが・・・」
控室に戻った俺は啓介からの熱烈な歓迎に愛想笑いで答えながら、消えた観客を思い出していた。
「じゃあ先に打ち上げ会場に行って準備してますんで、アニキは着替えが終わったら来てくださいね」
啓介はそう言うと遥と共に会場を後にした。
言い忘れていたが、啓介は高校卒業と共に遥と結婚したんだ。今でもあの頃と変わらず仲が良い。
俺は着替えをした後、会場を出たところで声が掛かる。
「おめでとう龍之介!」
俺は声がした方を見てみると、さっき観客席で見た人物がそこに立っていた。
やっぱり何処かで見た事があるような・・・。
俺が黙っているとその人物は俺をジーっと見つめた後、呆れながらため息を吐く。
「もしかして私が誰か分かってないわけ?」
??
俺の知っている人?全く心当たりが・・・いや、あるな。
でもあいつはこんな所にいる訳が。
「確かにあなたとは1年も一緒にいなかったけど!もし本当に忘れているのなら・・・」
「いやいや待て待て!もしかして彩夏か?」
すると彩夏はニッコリと笑って頷く。
「懐かしいわね龍之介。元気だった?」
俺はまさかの人物と再開する事になった。
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