高校生編 30話 ~その後~
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「待って!龍之介」
俺が男に止めを刺そうと拳を振り上げた時、座って気を失っていた彩夏の意識が戻った。
その声を聞いて、俺は彩夏の元へ向かった。
「彩夏大丈夫か?怪我は?すまない、俺のせいで怖い思いをさせて」
「龍之介。来てくれてありがとう。私は大丈夫よ、少し怪我をしたくらい」
彩夏は俺に笑顔を向けようとするが、うまく笑顔が作れなかった。
それはそうだろう。
いくら剣道が強いからと言っても、か弱い女性だ。
俺のせいで怖い思いをさせてしまった・・・。
俺が彩夏の具合を確認していると、外からパトカーのサイレンが近付いてくる音がした。
どうやら不良グループの1人が警察を呼んだみたいだ。
「彩夏、先輩達に謝っておいてくれないか?インターハイ本選に出られなくなってごめんって」
「龍之介・・・」
階段を駆け上ってくる足音が複数聞こえる。
どうやら彩夏とこれ以上話を続けるのは難しい様だ。
現場を確認した警察官はあまりの光景に言葉を失う。
「全員警察署に来てもらう!逃げようと思うなよ」
「すいませんが、まずはこの子を保護していただけますか?」
俺は警察官に彩夏の保護をお願いした。
警察官は事情を把握したのだろう、彩夏の保護を優先し、残った俺達は警察官の増援が来るのをおとなしく待つことになった。
まあ大半が骨折しており逃げる事は難しいのだが・・・。
~~その後~~
彩夏は無事保護され、ホテルに戻ることになった。
当然こんな状況でインターハイには出られるわけもなく、うちの高校は途中棄権する事となった。
そして不良グループは全員が取り調べを受ける事となった。
グループの1人が彩夏の誘拐について警察官に話したのだろう。
数人が少年院に行くことになったそうだ。
そして俺はというと・・・。
不良グループと同じく取り調べを受けたものの、1対20だったことや友達を助けに行ったことなどから正当防衛になるかもしれないとの事だった。
だが不良グループの大半が骨折している事から過剰防衛になる可能性があるらしい。
後日判決が出るそうだ。
そして学校は当然停学。
停学と共に俺は迷惑を掛けた剣道部の顧問に退部届を提出した。
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