高校生編 29話 ~彩夏救出~
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そう呟くと後ろから大男が声を掛けてきた。
「ちょっと待て!俺がお前の彼女の所まで案内する。これ以上は止めてくれ」
「お前達がやった事を棚に上げて、許してもらえるとでも思っているのか?」
「済まなかった!この通りだ。本当に勘弁してくれ、いや勘弁してください」
大男は恥も外聞も捨てて俺に土下座をして嘆願する。
「・・・もし彩夏に何かをしていたら、その時はお前達は全員皆殺しだ。文字通りな」
「分かった!本当に済まなかった」
大男は携帯で電話をし始めた。
「おい、その女には絶対に手を出すな。いいか!絶対にだ」
しばらく携帯で話をした後、俺に向かって話し掛けてきた。
「彼女はここから少しいった場所にいます。今から案内しますのでバイクに乗ってもらえますか?」
「あぁ分かった」
俺は男達が乗ってきたバイクの後ろに乗り、彩夏が監禁されているビルへ向かった。
20分程走っただろうか・・・大きなビルが立ち並ぶ場所でバイクが止まる。
バイクを降りた目の前の廃ビルが目的地の様だ。大男が俺に告げる。
「ここの3階です」
大男が先導して廃ビルへ入っていく。
俺も続いて3階まで上がっていくと、紐で縛られて服がビリビリに破けている彩夏が目に映る。
その周りには20人程の男が群がっていた。
俺の脳裏に一瞬ローザの最後がフラッシュバックした。
『龍之介と一緒にいられて幸せだったわ。龍之介だけでも幸せに暮らしてね』
あんな思いはもう沢山だ、大切な人をこれ以上失いたくない!
【よしこいつらを全員皆殺しにしよう】
「俺は彼女に手を出すなと言ったはずだが」
「ちょっと待ってくれ! おいお前ら何やってんだ!」
「ちょっとくらい、ええやないっすか。減るもんやないんやし」
俺はそいつが話し終わる前に走り出し、顔面に渾身のストレートを打ち込む。
「なんやお前・・・ブッ!」
それが切っ掛けとなり、1対20という構図となった。
俺が放ったローキックが足の骨を折り、ハイキックで腕の骨が折れる。
10人程倒しただろうか。
俺が攻撃するたびにボキボキと嫌な音が鳴るため、まだ元気だった奴らも立ったまま動かなくなった。
しばらく静寂が訪れる。
「おい!早くこいよ。お前らが始めたことだろう?」
俺は立すくむ相手に近付き、一人ずつ倒していった。
気が付くと周りの男達全員が呻き声を上げて倒れていた。
中には両足が反対を向いている男もいる。
この光景をただただ後ろで眺めていた大男が俺に向かって話しかける。
「俺の仲間が済まなかった!本当にもう勘弁してくれないか・・・」
「俺は言ったよな? 彩夏に何かあったら皆殺しにするって」
「いや・・・それは・・・」
俺は倒れている男達に止めを刺すため、拳に力を込めた。
「地獄で後悔しろ」
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