高校生編 28話 ~緊急事態~
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今日は大会3日目だ。
俺は昨夜の約束を果たすため、公園で彩夏が来るのを待っていた。
「遅いな・・・あいつもたまには遅刻するんだな」
約束の時間になっても彩夏が公園に現れなかったため、俺はランニング前の準備体操を始めた。
準備運動をしていると、公園の入口からこちらに歩いてくる人影を見つけた。
彩夏かと思い入口を見てみたが、2人組の男達の様だった。
男達はこちらに歩いてくる。
その内の1人は何処かで見たことがある。
一体どこで・・・。
そう考えていると男達は俺の目の前まできて、ニヤニヤしながら話しかけてきた。
「久しいの~。誰かを待ってんのか?」
「・・・」
「おい!聞いてんのか。返事せぇや」
「・・・」
俺が無視した事で、ニヤけた表情が一気に怒りの表情に変わる。
「その態度・・・後悔する事になんで~」
「・・・」
「そういえばお前の彼女、えらいベッピンさんやな」
「彼女?そんなのは知らん」
「昨日もえらい楽しそうに話してたやないか。今はどこにおんのやろうな」
こいつ・・・この間、野村を追ってホテルに来た奴か。
「お前、この間のやつだな。俺に一体何の用だ」
「ようやく思い出したか。あれからポリさんの取り調べ大変だったわ~」
「それで俺に仕返ししようと来たってことか?」
「まぁそんなところやな」
またニヤニヤとムカつく顔しやがって。
「彩夏が来なかったのもお前らが関係しているのか?!」
「だからそういってるやないか。今頃はどうなってるんやろうな」
その言葉を最後まで聞くことは無かった。
俺は無意識に相手に突進してストレートを放つ。
するともう片方の大男が咄嗟に俺の拳を掴んで防がれる。
「お前の強さは知ってるからな。うちのチームで強い奴を連れてきたったわ。ちなみにこいつはボクシングで全国行った経験もあるんやで。おい、頼むわ」
「分かった。お前に恨みは無いが諦めてくれ」
俺はバックステップで間合いを取る。
久しぶりの素手での戦いか・・・早く始末して彩夏の場所を吐かせてやる。
俺はこれまで抑えていた力を開放した。
これも異世界で身に付けた技能だ。
こちらの世界では、常に手加減しないと相手が壊れてしまうため制限を掛けていた。
だが、今回はそんなことをしている暇は無いため、始めから全力で行かせてもらう!
俺は全力で踏み込むと、一瞬で大男の間合いに入る。
そのスピードを拳に乗せてボディを打ち込む。
「うぅぅ・・・」
大男は何が起こったか分からないといった表情で、顔から地面に倒れていった。
「一体何が起こったんや! お前は一体な・・・」
「うるさいぞ!次はお前だ」
相手の言葉を聞き終わる前に俺はもう1人の男にゆっくりと近付き、顔面にストレートを打ち込む。
「へぶぅ」
男は衝撃で後ろに吹っ飛び、後ろにあった木に激突する。
俺は木の下で倒れている男の元まで歩いていく。
男は意識が飛んでいる様だ。こちらを虚ろな眼で眺めているだけで言葉を発する事は無かった。
「人を殺すのはこちらでは初めてだが、仕方がないか」
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