小学校編 21話 ~小柄な男との取引1~
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小柄な男を神社内から連れ出した父は、そのまま神社横の空き地に連れて行った。
俺と母も少し間を置いて後ろについて行く。
「こ、殺さないでくれ」
「まぁ待て、まずは話を聞かせてくれ」
小柄な男は震えながら命乞いをしている。
父は男を落ち着かせながら話を始める。
「まずは名前を教えてくれないか」
「ロイドです。話したら本当に何もしませんか?」
「約束しよう。じゃあロイド、ダンジョンには何人の仲間がいる?」
「転移盤のある広間に8名が待機しています」
「一個小隊ってところか。そんな少人数で魔族領に攻め入ったのか?」
ロイドは首を左右に振って否定する。
ロイド曰く、元々は一個大隊(約500名)で帝都を出発した部隊だがダンジョンに到着するまでに二個中隊(250名)まで減ったらしい。
ダンジョンには一個小隊(10名)を残して、他は魔族領への侵攻を続けるため進軍したという事だった。
進軍中にも関わらず、なぜダンジョンに一個小隊だけを残した?
初めからダンジョンの転移盤を知っていたら、全軍で対応しても良いはずだ。
だがそうしなかった・・・。
全軍で対応する程の正確な情報では無かった。
引っ掛かりを覚えた俺は、父に代わってロイドに質問する。
「こちらの世界の事を初めて知ったのは何時? リーファと会う前からこちらの事を知っていたみたいだけど」
「僕は隊長から聞いたので、なぜ知っていたのかを聞かれても・・・」
ロイドはこちらを見て少し考えたあと、何かを思い出したかのようにアッと声を上げる。
「そういえばダンジョンに入る前、隊長がある男と話をしていました」
「ある男?」
「はい、ダンジョン入口にいたフードを被った人です。体格から男だと思います」
フードの男はロイド達を見つけると近寄ってきたのだそうだ。
初めは相手をしなかったそうだが、帝国にとって為になる話だということで隊長が話を聞く事になった。
「その人は何て言っていたの?」
「僕は近くにいなかったので詳しくは分かりません。後で隊長から聞いた話では、ダンジョン深層にある転移盤から人族が支配する世界へ行けると言われたそうです」
「なぜ昨日その男の事を話さなかったの?」
「すいません。僕は実際に関わっていなかったので忘れていました」
また新しい奴が出てきたな、フードを被った男か。
リーファと繋がっていると考えた方が良いだろう。
それにしても次々と知らない人物が出てくるな、一体何が起きているっていうんだ。
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@iseyari0408




