小学校編 18話 ~次の日と女神の再臨~
初投稿です。
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自宅へ帰ってきた俺は、今まで張りつめていた緊張の糸が切れたようだ。
夕食を食べている途中に寝てしまった。やはり身体は子供だということだろう。
「よく頑張ったな龍之介」
父の腕の中で心地良く眠りに着く俺は、父からそんな言葉が掛けられた気がした。
翌朝、今日は土曜日で学校は休みだ。
いつもの様に身体を起こそうとしたが疲労からか動かなかった。
「今日はゆっくり寝ていなさい」
母が部屋に入ってきて俺の頭を撫でながら言った。
俺の瞼は次第に重くなり、再び眠りに落ちていった。
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「龍之介、龍之介」
目を覚ますと白い部屋にいた。
「これは夢か?もっといい夢を見せてくれよ」
「いい夢じゃなくて悪かったですね」
そこにはアフロディーテが椅子に座ってこちらを見ていた。
一体何の用だ。まさか、また何処かに転生させられるのか?
「今日呼んだのは少しお話したかったからです」
「話だと?」
「はい。昨日の男が話していたリーファという女神について・・・」
俺もそのことが気になっていた。
同じ女神ということで、わざわざこちらに呼んでまで話をしたかったということか。
「リーファはアースロットの女神なのです。より詳しく言うと魔族のですが・・・」
「魔族の?アースロット全体の女神では無いのか?」
「元々アースロットは魔族しかいない世界でした。ある時、他種族が転移されて魔族領が奪われていきました・・・」
魔族がアースロットの先住民だったのか。そうなると俺がしたことは・・・。
俺は頭を抱えた。まさかこちらが悪だったというのか。
魔族が行っていた侵略は全て自分の土地を守るためだった・・・。
アースロットで行った5年間の所業を思い出し、罪悪感で吐きそうになった。
「龍之介、落ち着いてください。あなたたちだけが悪いわけでは無いのです。魔族側も同じことをしているのだから」
「同じこと?」
「そうです。アースロット側もこちらの世界への侵略を進めています。あなたは昨日その身で体験したはずですが」
その話を聞いて俺は昨日のことを思い出した。確かアーク帝国から来た騎士がこちらの世界を侵略すると言っていた。
・・・だがアーク帝国は人族の国だ。リーファが関われるのは魔族だけではないのか。
「リーファは魔族の女神だろ。なぜ帝国の騎士が攻めてきたんだ」
「転移盤のあった場所は魔族領、そしてダンジョン深層だったことが理由でしょう。女神の御力を発動しやすい環境になっていました」
アーク帝国は女神に唆されたってことか。魔族の女神が、魔族に苦しむ人族を扇動して、本来魔族が攻め込む世界に攻め込ませた。
とんだマッチポンプじゃないか。
「だが、なぜリーファは俺を探している?」
「あなたが勇者の末裔だからです。勇者は魔王を倒す力を持っています。いえ、正しくは勇者でなければ魔王は倒せません。それを知った魔族は勇者の系譜を断とうと子孫を封印しました」
俺がクリスタルに封印されていたのはそういうことだったのか。
確かに俺は将来魔王を討伐する・・・それを防ぐためにリーファは俺を殺そうとしたということか。
アフロディーテは話を続ける。
「リーファはあなたの両親が転移盤を使った際に干渉しようとしましたが、あなたがいたことで失敗に終わりました」
リーファは勇者の一族に干渉できないらしく、両親に赤ん坊を殺させようと画策したが失敗に終わったそうだ。
「それで俺に何をさせたいんだ」
「出来ればこちらの世界に来る侵略者の対応をお願いしたいのです」
そうしたいのは山々だが、この年齢では難しい。
この件は両親に相談してみることにした。
「あなたの無事を祈っています」
アフロディーテは目を瞑り祈る。
すると周りに白い靄が掛かり、俺は現実世界で目を覚ました。
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@iseyari0408




