小学校編 10話 ~季節は変わり~
初投稿です。
皆さま大らかな気持ちでお読みいただければ幸いです。
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ついに7月がやってきた。
ここまでで出来るだけの準備はしたつもりだ。
武器に関しては野球がしたいと両親を説得し、木製のバットを買ってもらった。
理想を言うと刃物が良かったのだが、この世界では刃物の入手は困難であることを理由に諦めざるを得なかった。
今日は7月3日の月曜日。俺は朝食を食べながらテレビを見ていた。
他愛のない芸能ニュースをキャスターが熱心に紹介している。いつの時代もタレントが変わるだけで中身は変わらない。
退屈な時間だったが、しばらく時間が経つと画面が切り替わり天気予報が始まった。
予報では今週の金曜日から天気が崩れるそうだ。
テレビに映る天気予報士は、続けて台風情報について紹介する。
どうやら俺が住む場所は【7月10日の月曜日】に台風が直撃するらしい。
俺の心臓はドクンと大きく波打つ。
アースロットでも数えきれない修羅場を経験してきたつもりだ。
だが今回の様な勝算が分からない一発勝負というのは未経験に近い。
こんなに幼い体で出来るだろうか・・・失敗すれば両親は死ぬ。
その時、見計らったかの様に母から声がかかる。
「りゅ~ちゃん、大丈夫?元気が無い様だけど・・・」
「大丈夫だよ母さん!大丈夫」
俺は精いっぱいの元気を振り絞ってそう答えた。
小学校が終わり、俺とローザは公園に来ていた。
思いのほか夏の日差しが強かったため、木陰を探して話をすることにした。
俺は天気予報を頼りに事件が起こる日が特定できたこと、それまでにもう一度作戦会議がしたいとローザに説明する。
「今週の金曜日か来週の月曜日のどちらかに事件が起こるってことね。作戦会議はどこでするの?」
ローザの自宅とも考えたが、現場の下見を兼ねて作戦会議は俺の自宅ですることとなった。
実際に同じ状況を再現することで何かが見えてくるかもしれないと思ったからだ。
「分かった。じゃあ前日の木曜日に龍之介のおうちに行くわ」
「前回そっちの自宅で作戦会議するって決めたのに悪い・・・」
「いいのよ。無事事件が解決出来たら、うちでお祝いしましょ」
固い話はそこまでだった。後は他愛の無い会話をしたのち解散となった。
<????>
「おい、準備が出来たらいくぞ」
「待ってください、今行きます」
ここだ、ようやく見つけた。人族が支配しているという世界につながる転移盤を。いけ好かないあの野郎の言っていたことは本当だったんだな。
罪のない人間を殺すのは気が引けるが、これも我が・・・が生き残るため。
先方隊を拝命したからには失敗は許されない。
暗闇を松明の光で照らしながら進んでいく。
ほんのり光っている転移盤の前まで来ると2つの足音がピタリと止まる。
「この先に何が待っているか分からない。警戒を厳とせよ」
「了解!」
転移盤が一瞬光った後、そこにいた人影は消えていた。
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