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その少女・異世界でも非常識  作者: フラック
1章 勇者召喚の儀式
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6話 不治の病の少年

 



 第3の塔で、巨人の女勇者【クラリス】

第2の塔で【人ならざる存在】

第4の塔で泣き叫ぶ【幼き少女】が

1日の間に召喚された。


 この事は瞬く間に神殿を広まった

そう第2の塔の儀式の間で起こった3人の勇者の戦いの事も

第2の塔の塔神官長サルサが殺された事もである。


 大神殿で行われた審判も

最高司祭である【教皇】も13人いる【総大神官】も数人不在だったため

第2の塔で召喚されし【存在】の判決は先送りになった

これには、その存在をキュロスが封印した事で

アレはもう結界から出れないと


何度も忠告を促す、キュロスの言葉を聞き入れず


安心しきった、馬鹿な神官達の考えであった。


 泣き叫ぶ【幼き少女】の話を聞いたキュロスは

第4の塔に足を運ぶが

キュロスも少女が叫ぶ言語は理解できず

少女に声を掛けるも

返答はなく、少女は泣き叫ぶだけであった。


 クラリスも、キュロスから頼まれ

第4の塔に足を運ぶが

少女の発する言語を聞くも

理解できなかった。


 第6の塔の勇者は

「どうでもいい・・・。」と動くことすらなかった。


 そして・・・

第4の塔の神官達は

泣き叫ぶ少女を見守り

何時しか夜が明けるのだった・・・。


 そう、少女が召喚されたのが

午後の6時すぎであったにも関わらず

10時間以上も、泣き叫び続けているのだ

神官達でさえ、交代しながら

少女を見守り続けているにも関わらず

少女は一切疲れを見せず、

召喚された時と同じく

泣き叫んでいた

そして、少女の近くで

近づく神官を威嚇し続ける【魔物】も同じく

10時間以上、眠ることなく威嚇し続けていた。


 そして、第2の塔では

結界に囲まれたまま

少女と同じく、10時間以上

一切微動だにせず

腕を組んだまま立ち尽くす男の姿が存在してもいた。



 そして、この日の昼すぎ

6人目となる勇者が

第7の塔で召喚された。


 召喚された存在を見て

神官達は喜んだ

我が塔の勇者は【人間】だ!


人間の【男の勇者】だ!・・・・と


だが、そんな喜びは長続きしなかった・・・。


 召喚されたのは

身長150cmほどの少年

いや・・・少年なのだろうか

色素が抜け、白髪に近い髪の毛に

数年日に当たっていないのだろうか真っ白な肌

頬もコケ、筋肉と言うより肉が削ぎ落とされた様な

ガイコツに近い顔に

第6の勇者と同じく、骨と皮だけだと思わせる程に体の線が細い・・・


いや、第6の塔の勇者は

ムダを削ぎ落とした肉体

細い身体ではあるが、完成された筋肉でもあったが


この少年は、言うならば

病で数年、ベットで寝ていた様な

立つ事さえ、ままならない病人と言うに相応しい身体であった。


その証拠に

召喚されてすぐに

この勇者であろう少年は

立つ事さえ許されず

床に倒れ込んだのだった。


 少年であろう

この第7の塔の勇者が目を覚ましたのは

召喚されて3日後の事だった

神官達の回復魔法と

看護が功を相したのか

この世界の空気や魔力が

少年に生きる糧を与えたのか


または、第7の塔、神天使が1人【アムリタート】の加護なのだろうか


少年は、徐々に回復していき

ゆっくりと目をひらいた。


そして、周りを確認し

まだ、寝たままだったが

「ここは・・・・どこですか?」と

口を開くのだった。


 意識を取り戻したと聞いた

塔神官長は、飛んできた

そう、召喚された勇者が、戦いもせず死んだとなれば

自分の首が飛ぶ!と言わんばかりの勢いでもあった。


 塔神官長は、この世界の事を

そして勇者召喚の儀式の事を

少年に分かりやすく、ゆっくりと説明していった

塔神官長の思いと違い

少年は理解がとても早かった

それは、少年がゲームが好きで

とくに


【第7世代・加速式フルダイブMMO】の


ファンタジー系のRPGゲームが

大好きだったからでもあった。




 少年は自分を【マフ(Muff)】と名乗る

彼は日本人であるが、冒険物の小説の良くある

【真名 (しんめい)】と呼ばれる本当の名前は

マズイのではと・・・

いや、この少年がゲームが好きだったからこそ

ゲームでよく使用する

自身にお似合いな【キャラクター名】を塔神官長に告げた。



 そして、少年は日に日に回復・・・とは行かないが

目を覚まして3日

召喚されて6日目には

どうにか、支えて貰えば立って歩く事が出来るほど回復した

少年の世界では【不治の病】でも

この世界の【回復魔法】で回復出来たのかもしれない

または、神天使の【加護】が肉体を強化したのか

魔力が絶対の理の世界で

魔力を有してしまった少年だからかもしれないが

少年は順調に回復に向かって行き兆候が見て取られた

その姿に

第7の塔の神官達は

勇者となって活躍するものだと

ソノ願いを込めて看病するのだった。


 この間に

勇者キュロスは、この少年マフを

何度も見舞いに訪れ


「私達に与えられた

 神天使様の加護があれば

 すぐ元気になる

 そして、一緒に【勇者】として共に戦おう

 私達には、マフの力が必要なんだ!」と


少年を元気づけるのだった。


 少年も信じられない速度で回復していく自分の体に

自分がゲームの中で活躍するみたいに

勇者として、目の前の【ザ・勇者!】なキュロスと共に

ラスボスを倒す夢を見るのだった。


 1度だけ、見舞いに来た、クラリスは

床で伏せる、マフの姿に

まるで「こんなのが・・・勇者だと?」と

言わんばかりに、鼻で笑い

それでも

「まぁ、はやく元気になれよ」と

一言残して早々と退出していった。


そして、マフが召喚されて7日目の事

少年が寝る、豪華な来客用の一室に

第7の塔神官長と第4の塔神官長が顔をだした。


 ただ第4の塔神官長は

第7の塔神官長同じく

70前後だろう年齢であり

その顔は白いヒゲに埋もれていたが

その表情が

かなり疲れた様子でもある事は

マフはすぐ気がつくのだった。


 本来、塔神官長達は仲が良くない

大神殿の大神官、そして総大神官になるべく

競っている間柄ではあるが

今回の勇者召喚の儀式で

その微妙なバランスが崩れ始めた事は確かである


今一番力を持つのは、勇者キュロスを召喚した

第5の塔神官長なのは確実な中


第2の塔の塔神官長サルサは死に


第3の塔神官長は、巨人を召喚した事で

現在一番立場が危うく


第6の塔神官長は

話の通じない勇者に頭を悩ませている


まだ、第1の塔では召喚が成功していないが


深い事情を抱えてしまった、とも言える

第4の塔神官長と

第7の塔神官長が手を組んだ形となる。


 第4の塔神官長はマフに告げた


「一度、我が塔の勇者と会って貰えないだろうか?」と


 そして、現状を説明していくのだった・・・。



第4の塔で召喚されたのは【幼き少女】だった・・・


召喚されすぐに、泣き出し・・・


そして・・・


未だに・・・


召喚され8日は経とうと言うのに


一切の疲れを見せず


結界の中で泣き叫んでいる・・・と


少女の言葉が理解出来ないので


この世界の言葉も少女には理解できないだろう


だから、異世界から来た勇者なら


もしかして、理解できる言語かもしれないと・・・。



 

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