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その少女・異世界でも非常識  作者: フラック
異世界料理爆走編(仮)
48/50

2話 お金稼ぎは、特許件?




「鈴ちゃん

 ヨードランコーウさんとは明日の約束だけど

 コレからどうする?」


「う~ん・・・

 食材買うにも

 ごはん食べるのにも

 とりあえず、先立つ物(お金)が無い!

 盗んじゃダメって言われたから

 お金を稼ぐ方法考えないと。」


 それを聞いたマフは

にやりと笑う


「それについては考えがある!」


「お~~~

 マフ君すごいーー!!」


「これでも

 VRMMORPGや、ラノベで知識を取り入れてるからね!

 異世界転生物は得意!

 僕は、クソシナリオを網羅したプロだからね!」


 自身満々に答えるマフとは対照的に

鈴の表情が曇っていく

だが、他人の表情など読めないマフは

さも堂々と口にする


「この世界は文明的に

 中世ヨーロッパ、うん、テンプレだね!

 僕達は文明人だ、その知識を売る!」


 鈴は、イヤーな予感しかしない


「手っ取り早くは

 水汲み用の滑車やポンプを売り込む

 これで特許権を得るんだ!

 まだまだ有るよ

 この世界は沐浴が基本だから

 湯沸し器ににた物を考えて

 お風呂か、温泉を作る!

 そして、便器!

 ウォレットトイレ!

 これは、どのラノベでも取り入れられた

 最高の幸福感を感じる物らしい!

 ちなみに、僕は使ったことすらない!

 細かく言えば、いっぱい有るけど

 大きくは、この3つかな?」


ジトーーー・・。


そんな目でマフを見つめる鈴の姿に


「え?

 鈴ちゃんどうしたの?

 この3つは絶対にウケるって書いてあったよ。」


「マフ君

 今の発言でマフ君の評価が下がって

 お兄ちゃんに近づいたよ・・・。」


「それは・・・喜んでい良いのか

 悲しむ所なのか・・・

 でも、なんで?」


 鈴は、大きなため息をしながら


「そもそも、特許権って在り得ないだけど。」


「ぇぇぇぇえええええ!!!!」


「何をそんなに驚いているのか分からないけど

 簡単な話だよ

 電話も無線も情報伝達手段が無い、この世界で

 特定の権利なんて物は存在するはずがないもの」


「でも、冒険者ギルドとかが管理して

 情報を各国のギルドで共有するとか・・・」


「お兄ちゃんが言うには

 情報は【最大の武器】

 1つの情報で国が落ちるって

 そもそも、マフ君がトイレを作って、ギルドに特許申請するとして

 その情報はギルド経由で他国に行く

 そこで、その情報を使ってギルドか、利益を得ようとする人間によって

 こっちで申請が下りる前に、他国で申請が下りると

 マフ君の申請は却下される

 また、情報を盗んだと捕まるかも?

 ネットと言う共有情報が無い以上、記憶、記録と言う物は

 それを扱う人間やギルド?の掌の上なんだよ。

 それに、情報をギルドが手中にするなら

 それは世界を手にするのと一緒」


「いや、だって、アレがあるじゃん

 神との契約で、模造やコピーしたら罰が与えられるって・・・」


「そもそも、そのシステムが間違いなんだよ

 水洗トイレを発明しようとする、多くの人間が居たらどうするの?

 一人の発明家が特許と言う契約を神としたら

 水洗トイレを発明しようとしていた

 それ以外の発明家が何かしらの罰を受けることとなるでしょ?

 そんな事してたら、発明家なんて居なくなるし

 文明の進歩なんて無くなる

 それは、衰退でしかないんだよ。」


 ぐうの音も出ないマフ・・・


「・・・・・

 そうかもしれないけど

 なんで鈴ちゃんは、そこまで詳しいの?」


 その言葉に

鈴は無い胸を最大限に張り


「だって、お兄ちゃんが言ってったもん!

 「始めは誰だか知らないが

  どのラノベも特許特許と唄いやがる

  まぁ、使いまわされたネタだし、どうでもいいが

  魔物が蔓延る、ファンタジー世界で

  事実そんな物は、在り得ないだろ?

  正当に特許が組み込まれる世界なら

  それ相応の文明が発達してなきゃ成らないんだ

  そんな、いとも簡単な事にも考えに及ばない読み手が多いいから

  ラノベや、同人小説文化が爆発して

  ソレ系の、アニメやマンガが増えて来たんだろうがな!」って

 んで

 「なら、なんで、お兄ちゃんはラノベとか

  ソレ系のアニメとか見るの?」って聞いたら

 「ソレはソレ、コレはコレ

  人間の無能差が読み取れる、コレは

  俺の無知を笑わしてくれる」って意味不明でしょ?

 まぁ

 読む分には、どうでもいいけど

 ソレを、本気で受け入れたらだめだよ?

 アレって、テレビと一緒で

 すべて、作り物のウソだからね。」


「そこまで・・言う?」


「うん、言うよ

 正しい知識は

 相手が凹んだ時にこそ畳みかけろ!って

 お兄ちゃんが。

 ついでに言うとね

 水汲みの知識が無い世界は、終わってるって

 だいたい、大きな都市で一番必要なのは【水】

 その排出経路もね

 これを蔑ろにした時点で、都市は滅ぶ

 水の確保は、生命線なの

 だから、大きな都市で

 井戸から水汲みしてる時点で、終わってるって

 そして、お風呂も

 世界には、熱い地域も寒い地域も存在するから

 お風呂と言う、温かい湯に入る文化は、当然在って

 物流が存在する限り

 その知識は多くの商人の知る所なわけ

 それを、我が物顔で特許とか

 何も知らない、異世界渡航者が口にする事だって。」


「もしかして・・・便器も?」


「うん、当然!

 こっちは和式に似た汲み取り式のトイレが一般的だけど

 そこに、ウォレット便器を取り入れたらどうなると思う?」


「わ・・・わかりません・・・・。」


「よろしい!

 でわ、おしえてしんぜよう!

 実は洋式便器に至っては、それほど偏見は無いんだよね・・・

 ただ、そこに水洗を取り込むと話は別だって

 そもそも、ある程度【水】は貴重なの

 魔法で、ある程度出せると言ってもね

 それを、トイレに大量に使うのは在り得ない

 一回トイレを流すのに、1万円かけるバカは居ないだろうって

 それに、水洗にした時点で

 排泄物の量は倍以上に跳ね上がって

 汲み取り回数が数倍に増えていって

 都市全体で言えば、川が汚染される量

 多少埋め立てや、農業に利用できるからと言って

 目先の利益を取って、水洗ウォレットを大都市で普及させたら

 川、海は汚染され

 伝染病で都市の半数が死んで

 数年で人が住めない地になる

 地球の過去にも、排泄物による地上の汚染で

 伝染病が発症して国が滅びかけた事実は有るからね

 水洗トイレを普及させるのには

 それ相応の浄化技術と時間が必要なんだって。」


「でも、魔法があるなら

 水は出せると思うし

 水を綺麗にする魔法とか・・・」


「魔法はそこまで、万能じゃないから

 シンデレラの魔法使いみたいに

 カボチャの馬車が出せたり

 壊れた物が直ったりとか

 それは、この世界では無理だし

 ソレは、そもそも、手品や奇跡の類になるね

 この世界の魔法の多くは精霊魔法

 火とか水とか雷とかね

 ある程度、魔力が強ければ純粋に魔力だけで水が出せるけど

 普通の人は、精霊の助けが無いと水は出せないって

 それが、100万人規模の大都市で

 みんながみんな精霊の力を借りで水なんて出したら

 水精霊だって逃げ出すよ

 精霊さんだって感情はあるんだからねーーー

 あと、私は、汚水を真水に変える魔法なんて知らない

 この世界なら生活排水(台所、洗濯、沐浴)は、そんなに汚くないから

 大昔の、ガンジス川みたいに大きな川に流しても大丈夫かな?

 私達の世界だったら化学物質で汚染されちゃうけどね

 まぁ、さすがに、トイレの汚水はね・・・

 生活排水と一緒に流せないし

 大都市ならではの問題だろうね。」


 マフはもう言葉も出ない

言われれば、当然の現実である

それを、目先のお金や特許と考えな無しに言葉にした自分が恥ずかしくなる・・・


「だから、お金盗んできていいよね?」


「ダメだって!」


鈴のほっぺたが、ぷくーーーと膨らむ

それは、落ち込んだマフを元気付ける鈴のやさしさの言葉だった。



 

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