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その少女・異世界でも非常識  作者: フラック
2章 脱・勇者
37/50

13話 皇帝直轄親衛隊

昨日投稿する筈だった話だが

わすれてた(/ω\)

なので今日、もう1話・・・

後書きに続く。

 



 皇帝【ザラスシュトラ・ゾロアスター】は

謁見の間に入ると


 そこにいる、勇者達に視線を送り

一度、全員を睨みつけると

視線を椅子に向け

皇帝のみが座れる椅子まで移動し座る。


 豪華な椅子の背もたれに体を預け

両腕を肘掛に乗せ

堂々とした姿を見せつける。


 その一連の動作は

礼節を知る【王】の姿ではない

教養など微塵もない

我が物顔の態度


 そして、最上段から

鈴達の居る、最下方に向けて

押しつぶすような圧をかけていく

そこに、王たる威厳など有りはしない

力のみで築き上げた地位に座る男の

荒ぶる圧力は

他の存在を押しつぶしていく・・・。



 その圧力に笑みを浮かべ

ドラゴニーズは今まで抑えていた物を開放する

ザラスシュトラとは違う

まさしく王に相応しい威厳とも言える

その圧を、ザラスシュトラに叩き込んでいく。


 混ざり合う圧力と圧力は

周りも押しつぶすほどの、プレッシャー

神官や貴族を恐れさせていく・・・


このままでは、マズイと

キュロスが、ドラゴニーズを止めようと動こうとした矢先


 2人の騎士が、その剣を抜き

ドラゴニーズに向けて飛んでくる

横に居る塔神官長達はすでに腰が引け

そのばに倒れているが

ドラゴニーズは気にもせず

二人に向け右手を突き出し

魔力のみで、2人を弾き飛ばす

そして、その手を

悪い笑みと共に、皇帝である

ザラスシュトラに向けた!


 キュロスにとって最悪の事態に向かう

他の勇者にとって


ドラゴニーズと皇帝が敵対する事に関して、さほど興味は無い


唯一、その関係性に成る事を拒むのがキュロスだった。


この世界の自身の立ち位置を有利に持っていきたいキュロスは

腰の聖剣に手を掛け、ドラゴニーズにダッシュする。


 そして、キュロスは見た

いや、その過程は解らない

キュロスは、ある結果を目の辺りにした

ドラゴニーズの突き出された手首を握り

その行動を阻害した人物を。


キュロスは、腰の聖剣に手を当てたまま止まった。


「いつの間に・・・・」と


ドラゴニーズの動きを止めた

茶褐色の肌に灰色の髪をし

全身を黒の服で覆う、変わった男に視線を奪われ

今まで何処に居て、どうやって動いたか・・

ドラゴニーズの腕を掴んだか・・・

一切の動きを感知出来きずにいた。


 ドラゴニーズは

男に視線を落とすと


「ほう・・・

 この世界にも、多少マシな存在も居るみたいだが

 しょせんは・・・」


ドラゴニーズの魔力が膨れ上がろうとした瞬間


 大きく手を叩く音が


 パン!パン!


と響き渡り

皇帝の居る最上段から、綺麗な声で


「ハイハイ。

 皆様、静粛に!

 【ウルフガング】引きなさい

 それに、お父様も

 子供じみた遊びはおやめください。」と


 ウルフガングと呼ばれた男は

鋭い目つきをドラゴニーズに向けたまま

静かにその手を離し

視線はそのままで

軽く後ろにステップした瞬間、周りの景色に溶け込むように姿を消した。


 最上段に現れた女性

それは、エルフのDとは違う美しさを持つ女性

色は白く、長く薄い桃色の髪は温かみを持ち

優しそうな瞳は、誰しもを安心させる魅力を持つ

険悪なムードを、その笑顔だけで収め

そして、自身の席に座ると

この場に皇帝と、自身を先導した男に視線を向け


「【スティングレイ】

 貴方なら、お父様達を止めれたはずでしょ?

 しっかり仕事をしてくださいませ。」


【スティングレイ】そう呼ばれた男

黒い髪を持つ、優しそうな顔の青年は

屈託のない笑顔で悪ブルでもなく


「お言葉ですが

 【アーシュマ】様

 とりあえず、神官達の前で、皇帝を殴るなどできはしませんよ

 それに、彼は、仮にも、最高位の勇者の1人ですよ

 私1人では、抑えきれませんよ。」


その言葉に、すこし驚いた表情をした、アーシュマ


「え?

 そうなのですか?

 この【神国 (しんこく)】最強の貴方でも

 アレを止めることは無理なの?」


「最強ではありませんよ・・

 ジャンケンで負けてしまったから

 無理やり、親衛隊のリーダーになんて、やってるだけで

 私より強い人間なんていっぱいいますよ。 

 ただ、私1人ではムリでしょうけど

 【ウルフガング】と【コルベット】の3人でなら 

 どうにか成りそうではありますが。」


 その会話に

ドラゴニーズの視線が、スティングレイに向くが


鈴の目が大きく開き

優雅も上品も、そっちのけで

嬉しそうに、マフに駆け寄ると


「マフ君、あの人、日本人だよ!」と


マフは驚いて、スティングレイを見上げるが


鈴の言葉は、周りの雑音で、スティングレイに届いていなかった。


 スティングレイ、彼の発する言葉は【日本語】であった

だが、加護と言う物によって、それはこの世界の言葉に変換されてしまう

だから、鈴以外の人間にとって、彼の言葉はこの世界の言葉で聞こえる

加護を持ち合わせていない鈴だからこそ

彼が日本語を口にした事実を把握したのだった。




 その傍ら

キュロス達・・・

いや、キュロスと、クラリス、そして、ドラゴニーズの視線が

最上段に居る3人に向く。


 先日の勇者会議とも言える情報交換で知り得た事実がある

第6の勇者は、参加していないので、その情報は知ってはいない。


そして、マフや、鈴は、ソレにさほど興味はなく

Dに至っては、それを確認するまでもなかった。


 キュロスは

出来るだけ表情に出さないよう・・・

静かに、知り得た情報をその目で確認していく。


(アレが、皇帝【ザラスシュトラ・ゾロアスター】

 この神国【アンシャン】の頂点であり、人族を1つに纏めた存在

 そして、ゾロアスター教の教祖にして

 3000年を生きてきた神の子・・・

 いや、神の使徒であり

 預言者と呼ばれる存在・・・

 底が・・・見えないな

 ドラゴニーズが悪に天秤が傾いているのは分かるが

 アレは、善でも悪でもない

 善であり、悪だ・・・

 そういえば、前の世界で聞いた言葉があった

 「完全なる善は、悪である。」

 誰の言葉か忘れたが

 まさしく、アレがそうだ・・・


 そして、皇女【アーシュマ・アーリマン】

 上品で美しい、そして安らぎを与えるオーラ

 この私が心惹かれるほどに・・・

 そして、在席していないが、皇后も美しいと言うが・・・

 3000年を越して生きる皇帝・・・

 その家族の構成や詳細は【禁忌事項】とされてる・・・か・・・


  そして、あの黒髪の男

 【スティングレイ】

 過去に行った召喚で、異世界から呼ばれた存在と聞く

 皇帝直属の部隊【親衛隊】その隊長 

 そして、その親衛隊は全部で7人存在し

 その全てが、異世界の人間

 そして、全員が数百年前に召喚されたと・・・

 気にはしてなかったが

 さっきの【ウルフガング】と呼ばれた男

 今尚、私やドラゴニーズすら感知できないとなると

 それなりの実力者、そして何らかの【スキル】持ちか・・

 それが親衛隊の1人なら

 スティングレイを含めた3人・・

 いや、7人全員なら

 ドラゴニーズを倒せる実力が有る可能性も・・・


 ただ、皇帝を守る事が最優先の親衛隊なら

 その牙が、私達勇者全員に向く可能性も考慮して

 これからの、交渉を最善手で進めないとダメなわけだが

 何よりも、ドラゴニーズの暴走が一番危険だが

 アレも、多少はこの世界・・

 いや、元の世界に変える方法を知りたがっている為

 その情報を得るためにも

 今、この場で全力で戦って

 皇帝を殺すなんて馬鹿な事はしないだろうが・・・

 

 それにしても

 ザラスシュトラ・ゾロアスター・・・

 強さが、どうとかではない

 ただ単に、その存在が、化物か・・・

 ドラゴニーズと、いい勝負と言っても

 この調子なら

 少なからず、近い将来

 ドラゴニーズと敵対することは避けられないか

 さて・・・どうしたものだろうか・・・。」


 キュロスは、その知恵をフル稼働し

あらゆる策略を構築していく・・・。




 謁見の間は、ざわめいていたが

皇帝が右手を上げたことで静かになる

それを理解してか、神官や貴族達は自身の席に座り

塔神官長も、自身の場所に戻っていくが

オーデンは、鈴を捕まえて定位置に戻すか・・・

鈴がだだをこねて叫ぶと・・・

鈴の勇者としての立場が・・・と、思いはしたが

なにせ、すでに、ドラゴニーズが皇帝に喧嘩を売り

クラリスは、体を横にし肩肘ついて頭を支えており

第6の塔の勇者は、まったく別の方向を見ているのだ・・・

いまさら、鈴が定位置に居なかろうが

些細な事だろうと・・・オーデンは諦めた。


場内が落ち着きをある程度取り戻した所で

スティングレイが、皇帝に一礼し

正面を向き、勇者達を見下ろす


「勇者諸君もすでに耳にはしていると思うが

 この度、諸君を召喚した事の詳細を・・・」


「まて!」


スティングレイの言葉は、皇帝の言葉で止められた。


ザラスシュトラ、その男の視線は


1人の少女へ向けられた。


「第4の塔で召喚された少女よ

 お前は何故に【アールマティー】の加護を有していない?」


 その言葉で、この場にいる多くの人間の視線を集める鈴。


ただ、その鈴と言えば

マフの腕をひっぱって、態勢を低くさせ

その耳元で


鈴「マフ君

 あの人も日本人だけど

 なんで、へんな名前つかってんだろ?

 やっぱり、あの人も廃人?

 まぁ、私的に、そんなに気にはしないんだけど

 日本人の3人の内、2人がゲームオタクだと

 私も、オタクと見られないか気になって・・・

 言っとくけど、私はお兄ちゃんの話相手になってるだけで

 ゲームとか、しないんだからね!

 あ~~~・・・

 昔、友達に

 「鈴ちゃんて、アレ(兄)と一緒でオタクなんでしょ?」って

 フタオタ(双子でオタク)なんて思われたら

 私のイメージが落ちて行きそうで

 やだなぁ~~~」


マ「ん、鈴ちゃん

 周りを見てみようか・・・

 皇帝さんが、鈴ちゃんに話かけてんだけど・・・。」


鈴「大丈夫、私、言葉わからないから!」


ス「第4の塔、勇者リーン

 皇帝の問に答えよ!

 第7の塔、勇者マフ

 何を、こそこそ話している!」


マフは、とても嫌そうな顔で

手で口元を抑え小声で鈴に

 

マ「やばいって

 なんか【また】僕が睨まれてるから

 鈴ちゃん、どうにかしてよ

 それに、アッチの人 (スティングレイ)の言葉(日本語)は

 わかってるなら、普通に喋ればいいじゃんか?」


鈴「やだ!

 あの人の笑顔、うさんくさい!

 アレは、悪者の顔だ!

 それに、バレたら面倒くさいから

 話したくない!」


マ「もしかして・・・

 好みでないとか・・・?」


鈴「うん、常に笑顔の人って大っきらい!」


スティングレイは、こそこそ話す2人に


ス「何も言わぬ気なら

 侮辱罪として罰することになるが・・・」


マフはとても情けない顔をみせると

(なんで、いつもいつも僕がこんな目に・・

 怒られるの嫌いなのに

 それも、僕って全く関係ないじゃん。)


そんな情けない顔のマフを気遣ってか


鈴「がんばれ! マフ君」と

(感情を隠せないマフ君

 だから頼りがいあるし、大好きだよ~~~)と

自身の事ながら、他人事の様にマフを応援する鈴だった。


マ「失礼しました・・・

 (スキップ! スキップ! スキップ 早送り!!!!!)

 はぁ・・・・。

 (初見はスキップ出来ないとか、クソゲーかよ・・・。)

 鈴ちゃ・・・

 いえ、勇者リーンは

 神天使様から加護を受けていなくて

 この世界の言葉が理解できず

 近い世界の出身で

 ほぼ、同じ言葉を使う僕だけが

 彼女と言葉が通じるため

 僕が通訳をし会話をしてます。

 ですので、彼女への質問は

 僕が通訳しますが、それで良ければ・・・。」


(もうやだ・・・

 強制イベントなんて

 それも、自分のルートも見てないのに

 鈴ちゃんルートを強制プレイなんて

 ・・・・

 病気落ちで、倒れるか!?

 あ~~~鈴ちゃんが絶対許してくれなさそう。)

 


 スティングレイの視線が、オーデンに向き

それに気がついたオーデンは


「勇者マフの言葉通り

 勇者リーンに、少しでも、加護がございましたら

 この世界の言葉として聞こえるはずですが

 召喚された後から今ままで

 異世界の言葉を話しております。」


ス「そういえば

 そんな事を誰かが・・・

 しかたないな

 勇者マフ、通訳しろ!

 彼女、勇者リーンが、何故に

 アールマティー様の加護を受けていないか、を?」


 マフは、言葉が通じるので深くは考えていなかったが

その質問は、マフも、マフ以外の勇者も気にはしていた事だった。


 マフは、鈴に小さく問いかけた


「加護を無いのは何故かって・・・

 まぁ、聴いてただろうから、わかってると思うけど・・・。」


 再度言おう、鈴は、言葉を変換する加護は無いが

この世界の言葉を理解している

そして、その上で、それを無視し、日本語しか使っていないのだ

だからこそ、彼等が、どこの世界の言葉を使い

どんな会話をしているのかは、全て理解していた。


そして、鈴は日本人だろう

スティングレイに聞こえない声で

皇帝が質問してきた内容の答えを


まるで、普通の会話のように


マフに端的に伝えたのだった。


 その言葉に、マフは驚きの表情をして


小さく息をはいた・・・。


(やだな・・・これ伝えるの・・・

 全部、僕のせいにされそう・・・。)


そして、スティングレイに向けて、鈴の言葉を


わかりやすく、言葉にして伝えたのだった。



「XXXXXXXXXXXXXXXXXXX」と・・・。



 それは、謁見の間を沈黙に落とすほどの衝撃の事実


皇帝ですら、体を預けていた豪華な椅子から上半身を前のめりに傾け


その驚きの顔で、マフを睨みつけた。


 作り物の笑顔が止まった、スティングレイは、再度聞く・・・


「なんて、言った!

 もう一度、言え!」


多くの突き刺さるような視線を受けるマフは


「いっとけど

 これ言ったの鈴ちゃんだからね!

 やだなぁ・・・・もう・・・

 はぁ・・・。

 あのね

 彼女が、召喚された時には

 天使?だろう人は死ぬ寸前で

 彼女に加護を与える前に消滅したんだって

 だから、この世界に召喚されたけど

 加護は貰ってない、って言ってます。」


 神天使【アールマティー】の消滅

その信じられない衝撃は

その悲しみは

その怒りは

マフに向けられた!


 その時のマフの顔は

想像を絶するほど


いやぁ~~~~~な


表情であった。



 

前書きの続き。

もう1話投稿予定ですが

この話の続きではなく閑話

皇帝ザラスシュトラ・ゾロアスター

その男の話。

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