21話 それからの、ドラゴニーズとD
(´・ω・`)
22時っす。
短いっす。
勇者達は解散していき
神殿騎士団の宿舎にある食堂は
完全に片付いてはいないが
作業は次の日に持ち越しとはなったが
まだ、数人の侍女や、コックなどが
調理場の片付けに出入りしていた頃
食堂から見える中庭に
転移してきたのは、美人のエルフだった。
彼女は、周囲など目もくれず
中庭のある一角を目指す
そして・・・
そこに存在する男に対して
芝生に膝を付き
その視線を低くすることで
男に話しかけた。
この男
とある事情から
地面にうつ伏せで転がり
まるで貼り付け状態とも言える状態だったからだ。
そして、エルフの女性の声掛けに
苦しそうな声で
「くそぉぉ・・・。」と
話すのすら困難だった。
エルフの女性は
男の苦しそうな原因でもある
男の背に乗る小さな魔物に視線を向け・・・
(リーンの使い魔の【こはく】だったわね
リーンの言葉(日本語)は理解してたけど
私の言葉(言語)は・・・通じるのかしら・・
それとも、この使い魔が?
本来の勇者?
リーンは・・巻き込まれた?
そんなバカな話はないわ
・・・
そう、使い魔が勇者だなんて話は・・・。
いえ・・・
巨人族のクラリス
そして、ドラゴニーズ
魔物や使い魔が勇者だと言われても
有り得ない事ではないのかも・・・・。
まぁ、今は・・・
リーンと会話できるなら
それなりの知能を持った使い魔
それに、ドラゴニーズみたいに
無闇に攻撃はして来ないでしょうし・・・。)
「こんばんわ、こはく
私は【D】・・・覚えていてくれてるかしら?
そして、少しお願いがあるんだけど。」
男の背中に
背を伸ばし姿勢正しく座っていた子猫は
ゆっくりと目を開き
Dの姿を確認すると
ゆっくりと動き出し
体をDに向けた。
返事は無いが、反応は見せた事にDは少しほっとし
何せ、第4の塔で、こはくの結界を壊したのは
Dとキュロスである
言葉が理解できても無視されることも
リーンの居ない今、攻撃される可能性もあったからだ
そしてDは
「ドラゴニーズの拘束をといてほしいのだけど?」
琥珀は、ゆっくりと首を横にふった。
その瞬間、Dは
本気で・・・勇者は、リーンでなく
この使い魔なのではと・・・
背中が凍りつくほどの悪寒をかんじた・・・。
そう、言葉が通じる・・・
(異世界の言葉を理解できるのは
神天使の加護があってこそ
リーンが異世界の言葉を理解出来ない今
この世界の言葉が理解できる
リーンの使い魔が・・・本来の勇者?
それなら・・・
ドラゴニーズと対等以上に戦える事に納得がいく
だが・・・どの文献にも・・・
どのおとぎ話にも無かった
そもそも・・・
【7人の勇者の物語】や
7勇者に関する、文献には、使い魔は・・・出てこない。
やはり・・・
人族の、都合のいいように書き換えられた可能性が・・・。)
だが、これは、ある意味知られてはいけない真実
Dは、ぐ・・・っと息のみ
「こはく
ドラゴニーズ様とお話がしたいの・・
少しの間でもいいから、拘束を緩めてもらえないかしら?」
「にゃぁ。」
その返事と共に
ドラゴニーズに伸し掛る、何か?が緩まれ
ドラゴニーズの怒りが琥珀に向く。
「どけろ!!
ぐがぁぁぁぁぁぁ・・・・」
それと同時に、潰されるドラゴニーズ・・・
Dがもう一度、頼み込み
少しだけ拘束を緩めてもらう・・・。
D「ドラゴニーズ様・・・
どうして・・・・
本気で抜け出さないのですか?」
ド「わからぬ!!
力が奪われ
何かに蓋をされてる感じで
力が・・・でぬ。」
D「それでも・・・
本来の姿になれば・・・。」
本来の姿・・・
ドラゴニーズも一瞬、脳裏に浮かぶが
それは【今】の、ドラゴニーズにとって悪手である
その事も、その理由も口に出来るはずがない
ド「この姿(人型)で負けたのだ
ならば、この姿で、この使い魔を叩き潰すことが
我の強さを示すことになろう!
見ておけDよ
この拘束がとけたら、すぐにでも
この使い魔を潰してやろうぞ!」
(ソノ使い魔に、今、潰されているのは貴方ですけど・・・)
なんて言えないDは・・・冷静に
「少し・・・ご報告が有ったのですが
どうも、この、こはくは
私達の言語を理解している様で
込み入った話は、まずいかと・・・。」
ド「そんな話
どうでもよい!
目障りだ!
お前も消え失せろ!」
Dは、小さくため息を吐き
(潰される姿を見られたくないのね・・・。)と
「ドラゴニーズ様、それではまた。」と
小さく頭をさげた後
琥珀に向けて
「ありがとうね。」と
それを理解した、琥珀は
ドラゴニーズの拘束を強めた。
Dは、早くなった心臓の鼓動を抑え
冷静に、こはくに笑顔を見せると
その場で、転移していった・・・。
第3の塔の勇者Dに用意された
豪華な自室に転移してきたDは
よろよろと、おぼつかない足取りで
ベットに近寄り
そのまま、ベットに体を投げ出した・・・。
「よりにも・・・よって
化物ぞろい・・・
私の知ってる話と、全く違うわよ!!!
あの御方に逢うために・・・
計画を一から練り直さないと・・・・・。」




