【魔法少女#31】忍び寄る闇
私の名前はウル、悪魔族の戦闘者。
「やっと集まったかな」
「めちゃくちゃ痛い」
血に塗れた私達は騒ぎが起きる広場を即座に撤退。
すでに借りのアジトに戻っていた。
「ウル、結構斬られてるじゃないか」
そう、私は真正面からミリアちゃんと激突、やっぱり本気になったら最強。ただただ削られていた。
「まぁでも、悲しいことにあの頃の方が強かったかな」
「どれだけ強くて美しい女も、ぬるま湯に浸れば魅力が損なわれる」
でも純粋な力比べだったら、私達二人でもきつかったかな、周りの有象無象をうまく活用できた。
私とミラの声を聴いたのか、ほかの二人が焦って部屋に入ってくる。
「ミラ様~怪我してる!!」
「お二人ともご無事で何よりです」
ミラ直属の戦闘者、柔らかい感じのが炎の魔女ウル。
騎士っぽいのがロウ、ミラの女にしては珍しくまともなタイプ。
「なかなかやられちゃったけど、とりあえずミリアちゃんは倒したよ」
「最後の最後で殺し損ねたけどな!!」
黒きオーラを纏う魔女、あの姿こそ異界で恐れられた穿界の魔女の本来の姿。
彼女と向き合った物は全て回避不可の刺突で冥府に送られる、ノクスレイン家の最高傑作。
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私とミラの怪我の応急措置を終え、異界の本部にいる女王に魔力通信、いつもの定例だ。
「やはりミリアは強い、全ての力を捻じ曲げる強さがある」
異界の女王の間から指揮を取るのは我らの大将、相変わらず黒い靄で何が何だかわからない。
「ミリアが本来の姿に一度なりかけたのは人間の世界で芽生えた綺麗事を捨て、本来の自分、全てを不幸にする穿界の魔女の姿を受け入れたからだろう」
さすがはノクスレインの長、なんでも見抜くな、この人に嘘はつけそうにないや。
「本来無抵抗で殺される状況であったが、人間の世界に染まったミリアに対して弱い人間の人質は有効的だ」
よくやった、そういいながら彼女は今後の方向を決める。
「ミリア殺害の邪魔をしなければ、瀬礼市の探偵、並びにミリアの仲間の便利屋は殺す必要はない。だがおそらくミリアを狙えば必然的に立ちはだかる、その場合は地獄に送れ」
「了解ですよ女王様、悪魔的に残虐に殺します」
あの鬼人族もミリアを助けに来た男もこのメンバーであれば何の障害にもならない。
その時、しばらく黙っていたミラが口を開く。
「なに難しく話してるんですか、女王様、全員倒してミリアも殺す。モテる女の私に不可能はない」
魔人族ミラ、通称破壊の女神。彼女の強さは正に異質、私でさえも彼女の底が見えていない。
「では次のミッションだ、おそらく通常に医者や回復魔法の使い手ではノクスレインの複雑な魔法学の戦闘者を癒すことは出来ない、奴らもそれを時期に知る、めぼしい病院を割り出し殺害せよ」
幾何学の紋様から映し出される映像の先は闇の渦が破裂しそうな勢いで膨れ上がっておる。女王様の気持ちを映し出しているようだ。
「モア、ロウ。お前達でミリアと仲間を殺せ」
蠢く黒が指名したのは二人、その指令を受けて二人が動き出す。
「了解しました、ノクスレインの名に懸けて必ずや裏切り者の首を持ち帰ります」
「モア~がんばる~」
「私はまだ動けるから私も行くよ」
「ミラは休みか」
さてさて、ここからが最終局面かな?悲しいくらいの不幸を上げるよ、ミリアちゃん。




