【魔法少女#22】蠢きだす最悪
私の名前は星都風香。
「事務所の方角で大爆破が起きてる…連絡も取れない、何か起きてるの」
依頼が終わりバイクで事務所に急ぐ、金花探偵事務所の探偵。
「あの練斗も流石に無視はしないと思う!」
後ろで私の体に巻き付いているのは、金花探偵事務所の所長、金花メリー。
今日は私達二人は瀬礼市のボランティア活動のお手伝いをしていた。
依頼が終わると同時、事務所の方角から強烈な爆破音。それを聞いた私達は飛ぶような勢いでここまでやってきた。
曲がり角に差し掛かり、いつもであれば事務所が見えてくるはず…
「これは…一体なにが起きたの?」
私の目に入ったのは…完全に倒壊している雑居ビル、私達の事務所の2階部分どころか、完全に倒壊、全てが瓦礫の山に変わっている。
私がそうつぶやくと、後ろのメリーが何かに気付いた。
「風香ちゃん!あそこ倒れているのって…」
指さす方向、そこには刀を杖にして膝をつく人影。
「練斗!!」
「しっかりして!!ヤバいよ!」
私達二人はバイクから飛び降り、練斗の元に駆け寄った。
けれど、私はさらにその情報が絶望的なモノだと知ってしまう。
(うちの練斗がここまで一歩的…?そんなことができる戦闘者はこのあたりにはいない)
「練斗!しっかりして!!」
「大丈夫だよ、こんくらい唾つければ治る」
メリーが近寄り心配するが、練斗は強がる、
「無理しないで、かなりやられたわね」
かなりの威力の打撃痕…あいては異界の巨人か何か?
「それよりも…事務所が…」
練斗が見る先にある、私達の拠点、それは完全なる瓦礫の山と変わってしまった。
「大丈夫、私のおじいちゃんに頼めば何とかなる!すぐ直るよ!」
「メリー、金花財閥の権限を乱用したらだめだよ」
でも、メリーの励ましは練斗に届かないのは私が良く知っている。
練斗にとって、この事務所…いや、この金花探偵事務所が自分の初めてできた居場所。
一度壊された物は、修繕しても、完全にはもとには戻らない。
その思い嘲笑うように、燃え盛る炎が煌々と瓦礫を覆っている。
「俺のスライムで壁作って他には燃え移らないようにはした…ただ炎を消す量は…」
そう言いながら、練斗は倒れてしまった。
「練斗!!もういろいろ呼んだから!気合いれて起きて!!」
サイレンの音が近くなり始めた、メリーやきっと近隣の人々からの通報か。
(私達を狙う組織…しかもこんなは派手に?)
一体、この瀬礼市にどんな勢力が入ってきたのだろうか。
響き渡るサイレンの音だけが、現場に残されていた。
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「ミラ、女王から言われていたよね?余計な行動はしないでって」
「私の強さと魅力とモテパワーが制御できなかっただけ」
私__ウルは急遽人間世界に作った拠点に、組織の暴れ馬を連れてきていた。
行いたいのは作戦会議、相手はあの最強の魔女ミリア、戦略無くしては攻略不可。
「それでボロボロにやられてるとか、悲しいね」
「ウル…タイプな女だが、これ以上はいくら顔が良くても許さないよ」
はぁ。だるい。なんで女王はこいつを選んだのか、もっとまともで強い奴は他にもいる。
その時、壁際の黒い魔法陣が光を放つ。
「合流したか、二人とも」
魔力通信、紋様の先に映し出されるのは長である女王。
「無事合流しました、女王様」
「こいつが勝手に無茶して金花探偵事務所に喧嘩売りました」
蠢く闇のなかでも、呆れるような雰囲気を感じ取る。
「その傷はそう言う事か、いずれは速かれ遅かれ敵になる、まぁいいだろう」
「はい、事務所は木っ端みじんにして、煉液もボコしておきました」
「私が助けに入んなかったら死んでたでしょ」
この暴力性欲痴女、こんなふざけた感じだが、強さは紛れもなく本物。
「金花探偵事務所に関しては、我々の妨害等がなければ戦闘の必要はない、我々の狙いは裏切りの魔女ただ一人」
そう、ミリアちゃんを殺すために私達は東京にやってきた。
「では適宜情報を本国に共有するように、そしてモアとロウを送る、ミラに会いたがっていた」
「それはうれしい知らせですね、ここ数日ミラ成分が足りないと思っているでしょう」
「悪魔的なメンバーになってきたね」
さてそろそろ、チェックメイトと行こうかな、ミリアちゃん。




