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AI創作論  作者: 真義あさひ


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8/9

まだAIにできない表現~感情と没入感

気づいたら時間が溶けてた小説、ありません?


「もうちょっとだけのはずが、気づいたら深夜」みたいなやつ。


あれ、なんで起きてるか知ってます?



読者が「作品世界を体験している」からです。



小説の没入感の正体は、文章そのものではなく、


“感覚を伴った体験”が発生しているかどうか。



目で見て、音が聞こえて、匂いがして、触れているような気がして、


さらにそこに、自分の気持ちが乗っかる。


この状態になると、人は物語の中に入り込みます。



逆に言うと、


どれだけ文章が整っていても、この“体験”が起きなければ、読めるけど残らない作品になる。


ここ、かなり重要です。



じゃあ、その「体験」を作るのに何が必要か?


ぶっちゃけると、五感と感情です。


視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚。


それと、喜びや不安、緊張、安心といった感情。人の気持ちのこと。


この2つがちゃんと動くと、読者は物語に入り込む。

気づいたら入ってる。



わかりやすい例でいうと、


みんな大好き「飯テロ」。


あれ、味覚だけだと思ってません?


違います。


・ジュウッと焼ける音(聴覚)

・立ち上る湯気(視覚)

・香ばしい匂い(嗅覚)

・口に入れたときの食感(触覚)


そこに、「うまそう」「食べたい」という感情、いや欲望が乗る。


だから、読んでるだけでお腹が空く。


うっかり夜中に読んじゃうと、危険です。


上手く書けると読者コメントで、


「こんな時間にひどい」

「夜食の誘惑に耐えられない」

「ちょっとコンビニで夜食買ってくる」


とか来たらもう大成功ですね!


これが「体験」です。


そして私は飯テロ大好きクリエイターw



で、ここがAIとの決定的な差になってきます。


AIは、こういう要素を“説明”するのは得意です。


「美味しそうな匂いがした」

「感情が高ぶった」


みたいな文章は普通に書ける。


でも、体験として“感情や五感の刺激”がまだ弱い。

「感じない」「感じにくい」「物足りない」


「すぐ忘れて次へ行く」



結果としてどうなるか。


それっぽい表現は並んでるのに、読んでても自分に何も起きない。


これ、前に書いた「読めるけど残らない」の正体です。



AIは“文章”は書ける。

どんどん自然になってて、人力と区別がつかなくなるのも時間の問題。


でも、“体験の設計”はまだ弱い。


ここが現時点での限界です。



逆に言うと、ここを人間がやるだけで、作品の質は一気に変わります。


・どの五感を使うか

・どの順番で見せるか

・どのタイミングで感情を動かすか


この設計ができるかどうか。


これができると、読者は勝手に「作品世界」に入り込んでくれる。


というか書いてるクリエイターも、仮想体験しながら書いてたら最高ですね。


五感と感情を同時に書き込める人は強い。



私はこの「体験」をかなり重視していて、


読んでる人が


「あ、これ自分のことだ」


って無意識に感じるような作品を目指してます。



だから飯テロもガンガン書くし、感情も五感も、かなり意識して入れてます。



で、ここまで来ると、話はシンプルです。


AIに丸投げすると、この“体験設計”が抜け落ちる。


だから作品として弱くなる。



逆に、ここを人間が握っていれば、AIはかなり強い補助ツールになる。



結局、


「AIが書く」かどうかじゃなくて、


“誰が体験を設計しているか”なんですよね。



読者を動かしてるのは、文章じゃなくて「体験」です。



だから今のところ、この部分はまだ人間の領域。




さて、このAI創作論は昨今のAI事情を頭の中だけで考えていたもののアウトプット、整理のためでした。


ところがこの十日も経たないうちに、新しい生成AIが出たり、なろうなど投稿サイトのAI論調もどんどん変化しています。


次は、「でさ、AI作品問題の本質は結局なんなの?」に切り込んでみます。




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