本作のAI活用の仕方 ~終わりに~
本作執筆中の2026年5月26日、なろう運営が「AI利用状況」表記の実装を予告しました。
AI作品問題に対する、現時点でのひとつの回答が示された形です。まだ突っ込みどころはありますが、ともあれ、業界が動き出したのは事実。
■今後の取り組み②(重要お知らせ内記事)
https://blog.syosetu.com/article/view/article_id/5148/
AI利用状況に関して(ガイドライン)
https://syosetu.com/site/ai/
今日も投稿サイトには、AI作品が並んでいます。
もうAI創作は、一時的なブームじゃない。
このエッセイを書いている間にも、状況はどんどん変わっていきました。
☆ ☆ ☆
さて最後に、このエッセイは3つのAIと並走しながら書きました。
ChatGPTは「編集者」と「コメント分析サポート」。
Claudeは「ブレーン」。
Grokは「リサーチャー兼雑談相手」。
Geminiは今回はお留守番。
それぞれ得意分野が違うので、用途で使い分けています。
ただし、私の方針は「AIは制御してナンボ」なので「丸投げ生成」ではなく、基本は壁打ちや推敲です。
元々、頭の中で雑多になってた「AIへの考えや印象」を、AI相手の自然言語(普段の口語調)での対話でブラッシュアップしています。
ChatGPTは、主に文章の推敲や整理。
尖りすぎた表現を少しマイルドにしたり、
「それ、もう少し読みやすくできるよ」
みたいなチェックさせるのに使っていました。
無調整のだと、私は毒舌の混ざった文章を書きがちなので、そのまま出すとちょっと攻撃力高すぎるんですよね……
あとは頂戴したコメントの要旨整理。
感想なのか、意見なのか、反論なのか、攻撃なのか。
一見すると判断がつかないコメントもあったので、要点をまとめさせ、返信の判断材料にしました。
ちなみに本作へのコメントは「AIで書きました!」と開示したものもあり、めちゃくちゃ面白かったです。
Claudeは、創作戦略や全体構造の俯瞰。
「このエッセイを、今の創作活動全体の中でどう位置づけるか」
「この論点はどこまで踏み込むべきか」
「今のAI作品への批評の中で私のこれはどんな立ち位置?」とか。
わりと「創作ブレーン」寄りの使い方。
「私のAI創作論、いま投稿する価値ある?」
とかも、客観的な作品の位置確認でたびたびチェックしていた。
本作は作者の思想がだいぶ強めに出てるので、
「ポジティブバイアスを排除して」
と評価させると、なかなか厳しい現実を突きつけてくれて最高でした(笑)。
Grokはもっと気楽。
Google検索の代替というか、
「最近これどうなってる?」
「この話題ざっくりまとめて」
「Grok的に今どきのAI作品批評どうよ?」
みたいな時事確認や雑談感覚ですね。
GrokはSNSの空気感を見るのもわりと得意なので、海外のAI創作批判のリサーチは主に彼に任せた。
ここまで11話、AIと創作について書いてきました。
商業との衝突、AI文法の脳がバグる問題、表現の自由、作家の社会ランク……
いろんな角度から書いた結論として、結局いちばん大事だと思ったのは。
「AIを使うかどうか」
じゃなかった。
「誰が創作主体なのか」
これでした。
だから、「AIはユーザーの自分が制御してこそ」であって、
AI作品問題は、クリエイターにとっては「AI時代の編集技法研究」に進むのが自然なのでは、と考えます。
“使う/使わない”の二択で消耗するのは、もう不毛です。
問題は、AIが書いた文章をどう編集し、どう自分の体験設計に取り込むか。
そこに研究すべき技法と価値が無数にある。
私は本編で「AI生成は最低50%は人間が触らないと駄目」と意見を書きましたが、その”触り方”こそ、これからの創作に必要な編集技術なんです。
で、当然ですがこのスタンスはAIで粗製濫造する人のためではなく、
創作にガチで向き合う側のための話です。
あの界隈と一緒にされるのは、絶対に厭。
私はこのエッセイを、複数のAIと壁打ちしながら書きました。
でも、
何を書くか。
どこまで踏み込むか。
何を削るか。
どういう思想で締めるか。
最後に決めていたのは、ぜんぶ自分です。
AIは提案してくれる。
整理もしてくれる。
推敲もしてくれる。
でも、「何を表現したいか」だけは、自分で決めるしかない。
少なくとも私は、そこは絶対にAIに渡さない。
AIは止まらない。
AIによる大量生成、大量投稿は抗えない時代の流れとなっています。
だとしたら、この奔流を「自分の創作にどう生かすか」を必死で探求し、考えぬかなきゃいけないとの切実な危機感と、衝動を感じました。
ぶっちゃけると、粗製濫造タイプのAI作品でも各投稿サイトで上位ランクインしてる現在、
……創作ガチ勢なら、AIをガチ調教して乗りこなせば覇権取れるのでは?
………………むしろ、それができなきゃ私、負け犬化まっしぐらじゃない?
って燃えましたね。
☆ ☆ ☆
最後に、AIとの対話の中で、自分の中に残った言葉があります。
「AIに考えさせるな、AIは道具として使え」
これが、2026年5月時点の、私のAI創作論のスタンスであり、結論です。
ここまでお付き合いくださった皆さん、ありがとうございました。
AI創作論、ひとまずこれにて完結です。
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→ 番外編「AI時代の小説クリエイター生存戦略 ── IP戦略とマネタイズの話」に続く。
※前回の投稿直後、大風邪引いてしまって。さすがに39度近く熱出て、咳で脳がシェイクされると人間、思索は無理……
で、二週間ダウンしてる間にいろいろ投稿サイトのAI規程が一気に進んでて、やはりこのAI作品の氾濫はどこも無視できないか〜との印象。
エブリスタだとこれ「AI作品の大量投稿」へのブチ切れでは?みたいな注意喚起も出た。
カクヨムに続く感じ。なろうやアルファポリスはどうなるか?
【注意喚起】短期間に多数の作品を投稿する行為について(2026/05/28)
https://estar.jp/announces/2376
そりゃ、ランクイン作品に似たような作品(つまらないものも多し)が増えたら、
「最近このサイトあんまり面白くないよね」
ってアクティブユーザー数が減るわけで。
やっぱり無視できない悪影響が可視化されてきたなと読む。




