この日の解散とレベッカの心配事
ヒルダから害獣対策は任せてほしいと宣言してもらう事が出来た村人達は、全員が心の底から安心した笑顔を見せながらそれぞれの家に帰っていく。
そんな村人達をヒルダも笑顔で見送っていき、レベッカに自分達も帰ろうと声を掛けたところで、レベッカから村人達のお願いに対して、あんなに安請け合いをしても良かったのか? と尋ねられてしまう。
「……ではヒルダ様、害獣対策はすべてお任せしました。ですので、これで我々のヒルダ様へ話したい事はすべて無くなりました。なので、ヒルダ様……我々はこの辺で帰らせていただいてもよろしいでしょうか……?」
「ええ、大丈夫ですよ」
「そ、そうですか! 重ね重ねありがとうございます、ヒルダ様!」
「それでは、我々はこれで失礼させていただきますね、ヒルダ様!」
「ええ、皆様、今日もお疲れ様でした。どうか気を付けてお帰りください」
「はい! ヒルダ様もお疲れ様でした!」
「それでは、さようなら、ヒルダ様!」
「はい」
「……」
「……」
「……さてレベッカさん、私達も帰りましょうか?」
「……ヒルダ様、その前にちょっと、お話しても大丈夫でしょうか……?」
「え? ええ、大丈夫ですけど、なんですか?」
「……あの、村の皆のお願いを、あんなに簡単に引き受けて、本当に良かったのですか……?」
「え? ええ、本当に良かったのですけど、何か、いけませんでしたか?」
「……いけない、ということはないのですけと、ヒルダ様が働きすぎではないですか? ヒルダ様の体調が気になってしまいます……」
レベッカがヒルダに尋ねていった理由は、ヒルダの体調が心配だから、というものだった。
このレベッカの理由を聞いたヒルダは、自身の体調を心配してくれたレベッカに感謝の言葉を伝えた後、自身の体調については、無理はしないように考えながら作業をしていくから大丈夫だと話していく。
「……レベッカさんは私の体調が心配だから、そのように声を掛けてくれたのですね?」
「……ええ、そうです」
「そうですか……私の事を心配してくれて、どうもありがとうございます、レベッカさん」
「……いえ、まあ……」
「ですがそんなに心配しないでください、レベッカさん。私も自分の体調には気を付けながら作業をしていますから」
「……はあ……まあ、それなら良いんですけど……本当に、無理はしないでくださいね、ヒルダ様?」
「ええ、わかっていますよ、レベッカさん」
ヒルダから感謝の言葉と、一応は体調に気を付けながら作業をしているという言葉を受けたレベッカがなんとか納得して首を縦に振っていく。
このレベッカの仕草を見たヒルダもレベッカと同じように首を縦に振っていった。
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