あの表情の理由は
ヒルダは自身の言動によってレベッカや村人達が怯えていた事に気付き、もう少し言動に気を付けておけば良かったと後悔する。
その為シオンは頭を抱えて悶えようとしたのだが、その姿を見ればレベッカや村人達が更に怯えてしまうと考えて直前で思いとどまり、同時にレベッカや村人達へ自身がなぜあのような表情をしていたのかを説明する事にしていった。
「……え……?」
「あ、あの、ヒルダ様……?」
「ど、どうなされたのですか……?」
「……いえ、知らず知らずのうちにレベッカさんや皆さんを怯えさせていたという事にちょっとショックを受けていただけですから、皆さんはお気になさらず……」
「は、はあ……」
「そ、そうだったんですね……」
「はい。更にそれと同時に、レベッカさんや皆さんに先ほどの私の表情の理由を話さないといけないという事にも気付かされました」
「……ふむぅ、そうですか……」
「……あれ? これでも、皆さんの表情が固い……? どうしてですか……?」
「……いえ、やはりヒルダ様を怒らせてしまっているのではないか? という疑念がどうしても頭を離れていかないものでして……」
「……そう、ですか……わかりました! それならもう本当の理由を発表して、皆さんの不安な気持ちを解消していきますね!」
「……わ、わかりました……」
「よ、よろしくお願いします……」
どうしてもレベッカや村人達の表情が不安そうな表情から変わらない事に焦りを感じたヒルダが、すぐに真実を話していくとレベッカや村人達に約束していく。
このヒルダの宣言にレベッカや村人達は若干圧倒されたのだが、遂にヒルダの口からヒルダの本当の思いを聞けるという事で、レベッカや村人達は身を乗り出していった。
そんなレベッカや村人達に向けて、ヒルダが自身の表情の理由を話し始める。
「ええ。ではいきます。私があのような表情をしていた理由は、知らず知らずのうちにお師匠様から受けていた旅の目的を達成していた事に気付いたからなのです」
「……うん? ヒルダ様の、お師匠様……?」
「はい」
「……ヒルダ様のお師匠様は、一体どのような目的を設定されたのでしょうか……?」
「お師匠様は私に、世界各地を旅して、お気に入りの土地を見つけてその土地に定住するように、と言われました」
「……世界各地を旅して、お気に入りの土地に定住するように……」
「はい」
「……で、では、ヒルダ様は、この村に、定住されるおつもりで……?」
「はい、そうしようと思っています」
こうしてレベッカや村人達に自身の真意を話していったヒルダは、ニッコリと笑っていった。
閲覧、感想、評価ポイント、ブックマーク登録、いいねありがとうございます!




