レベッカ用のステーキ
残りのステーキを焼いていく前にヒルダはレベッカにどのような焼き加減が好みなのかを尋ねていく。
この質問にレベッカは、自身の数少ないステーキを食べた経験の中から情報を引っ張り出していき、しっかり焼いた方が好みの焼き方だと答えてきた。
「さて、次のステーキを焼いていく前に……」
「……え? はい? ヒルダ様?」
「前に、レベッカさんがどのような焼き加減が好みなのかを確認しておかないと。レベッカさん、どのような焼き加減がお好みですか?」
「……そう、ですねぇ……そもそもあたしがステーキを食べた経験が少ないですからねぇ……う~ん……」
「む、そうでしたか……それなら私の独断で焼き加減を決める事になってしまいますが、それでもよろしいですか?」
「……いえ、少し待ってください、ヒルダ様。食べた経験が少ないとは言っても食べた事はあるのですから。その数少ないあたしの経験から引っ張り出していくと、あたしの好きなステーキの焼き加減は……」
「……焼き加減は……?」
「焼き加減は……しっかり焼くやつ! あれ、なんていう名前でしたっけ、ヒルダ様……?」
「しっかり焼くステーキの焼き方なら、それはウェルダンしか無いのですが、ウェルダンで良いのですね?」
「はい! しっかり焼いてある方が好きなんです!」
「わかりました。それではレベッカさんのステーキの焼き加減はウェルダンにしていきますね?」
「はい、それでよろしくお願いします!」
「了解しました」
レベッカの好みを聞き出したヒルダが、フライパンを熱し始めていく。
そうして充分に熱していったところでヒルダは二枚目のウサギ肉をフライパンに投入していった。
「……おお、さっそく良い焼き音が……」
「ウェルダンでしたよね……それでは……こうして、と……少しだけ待って……」
「……ああ、もう良い匂いが……」
「……レベッカさん、よだれが垂れていますよ?」
「はっ!? す、すみません、ヒルダ様! ジュル……」
ステーキの焼き上がる音と、芳ばしい香りの暴力を受けて思わずよだれを垂らしていったレベッカ。
そんなレベッカの状態にヒルダがよだれが垂れているとツッコミを入れていき、このツッコミを受けたレベッカが照れ笑いを見せながらよだれを拭っていく。
そんなレベッカを苦笑いで眺めながらヒルダがステーキの焼き加減を確かめていった。
「……ええ、これならもう裏返して大丈夫ですね。それでは、っと……」
「……ジュル……」
順調に焼き上がっていくウサギ肉のステーキを見たレベッカが、再度よだれを垂らしていく。
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