続く昼食会
ヒルダが幸せそうに食べ物を口に運んでいくところを、村人達も幸せそうな表情で眺めていく。
このような幸せな昼食の時間が一時間ほど続いた後で昼食会がお開きになり、そこから午後の作業が始まっていった。
「……うん、あれもこれも、ここに用意された料理の全部が美味しい! 最高です!」
「それは良かった……調理している間は緊張のしっぱなしでしたから……」
「……うん? 緊張? どうしてですか?」
「……いや、ヒルダ様のお口に合わなかったらどうしようかと、そればかりをずっと考えていたものですから……」
「ええ……そんな事を考えていたのですか……?」
「……え? え、え、ええ、まあ……と、言いますか、そんな事と言われましたか……?」
「ええ、言いました」
「……ええ……」
「そんな……我々は緊張で震えながら調理をしたというのに……」
「あ、勘違いはしないでください。先ほど言いました、ここに用意された料理の全部が美味しい、という言葉は本当の事ですから」
「は、はあ……?」
「それではなぜ、先ほどはそんな事と言われたのですか?」
「料理の味が多少口に合わなかった程度では怒るのはもちろん、機嫌が悪くなる事もありませんよ。もうそんなに小さな子供ではないのですから……」
「あ、あははは……ま、まあ、ヒルダ様が気にしておられないのなら、我々が不安になる事や心配になる事、不満に思う事は一切ありませんからな」
「そうです。ですからこのまま楽しく昼食会を続けていこうではありませんか!」
「……あ、ごめんなさい……私はもうそろそろごちそうさまを言おうと考えていたのですが……」
「ええ……ヒ、ヒルダ様……?」
「……まあ、確かにもう、ちょうど良い時間ではありますな……」
「ええ……お前もヒルダ様と同じ意見かよ……」
「はは……まあ、いつまでも食ってないで働けって事だな」
「ぬ、ぬぅ……!」
「あははは……それじゃあヒルダ様にご満足いただけたみたいですから、今日の昼食会はこの辺りでお開きにしようと思います!」
「わかりました!」
「ありがとうございました!」
「いやいや……それじゃあ午前の作業の続きをする者達はそのまま畑に向かっていってくれ。作業をしていなかった者達や作業が終わったという者達は後片付けを手伝ってほしい。頼めるか?」
「ああ」
「わかった」
「任せてくれ!」
……こうしてそれぞれの作業場所に分かれていったヒルダと村人達は、残りの農作業や新たに頼まれた作業を始めていく。
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