第6話:真の敵は隣りにいた。
今日の授業の内容は魔力探知と魔力について。
わたくしの席は偶然にもルースト様のとなり。
あの腹黒王子のとなり。
吐き気がする。早く終わりませんかね?
この授業、最悪ですわ!
フェルミナ様の近くに座りたかったわ。
ところで、フェルミナ様はどこにいるのかしら。
教室内をぐるっと見渡せば、フェルミナ様の金髪が浮きだって見える。
ふむ。フェルミナ様のとなりの人は、ローズマリー様ですわね。
同じ女性で安心しましたわ。
もし男性で、フェルミナ様に妙なちょっかいでもかけたら、
どうしてやろうかしら?
”今日フェルミナ嬢の教科書に、カルロス男爵令嬢が落書きすることを調べ上げた”
急に手紙を回してきたと思ったら、こんなことのためなの?
お前の計画なんぞ崩れてしまえ。
”うまくローズマリーのせいにする。フェルミナ嬢のフォローを頼む”
そんな事言われなくてもわかっているわ。
繊細なフェルミナ様を計画に巻き込んだお前に殺意ですわ。
うふふふふふふふ。
失礼。気を持ち直して、
”了解いたしました”
わたくしは付箋の切れ端に書いた文字をルースト様に見せる。
もしかしてこの授業でルースト様と隣の席なのは、ルースト様がいじったのかしら?
だとしたらもっと許さないわ。
「次ユーリ・ブラウン嬢、魔力が探知にかからないようにするにはどうすれば良いか?」当てられてしまいましたわ。これも全部ルースト様のせい!
椅子を引くのは丁寧に、でも素早く。
教師の目を見て丁寧に発言。
「はい。相手の魔力探知と同じ波長の魔法をつかうか、
感知できない低周波で魔法をつかう。です。」
「正解だ。おぉ、隣りにいるのはルースト王子か。」
嫌な予感がひしひしと伝わってくる。
「模擬戦でもしてくれないか?」
あぁ。最悪な一言だわ。
このクソ教師。わたくしとルースト様を戦わせるつもりなの?
私が間違えて顔傷つけたらどうするつもりなのよ。
貴方が責任を取ってくださるわけじゃないんでしょう?
「わかりました。うけます。」
ルースト様?
勝手に受けないでくださる?
わたくしにも自由が必要だと思いますのよ。
貴方の相手、とってもやりづらいのよ?
だけど、戦うことになってしまったので本気で行きますわね。
「ちゃんと魔力探知の見本で頼むぞ」
「「わかりました」」
そんなこと思うなら最初から模擬戦なんて組むなよってはなしですわ。
この際です。本気でぶつけてやりますわよ!




