第42話:彼女の集合体 2
もともとそこに何もなかったかのように更地になっていたのだ。
その後ユーリは今まで絶対に使わなかった飛行魔法を使い遠くに飛んでいく。
「殿下、急に森が更地になりましたけれどどうしたんですか?」
「大丈夫だローズマリー。きっと誰かが幻覚魔術の練習でもしているんだろう。」
サロンの真上を飛んでいったユーリはローズマリーにはバレなかったようだ。
それがいいことなのか悪いことなのかはわからない。
今はユーリの様子がおかしいことを頭に入れてローズマリーと茶会を楽しむだけだ。
「うーん、ふぇるみなちゃんつよいよぉ。つかまっちゃったね。つぎはわたしがやるの!ちがう、わたしがやるやくそくだったじゃん。いやだぁつまんないぃ。」
封印された私の体の中でわたし達が言い争っている。
次の人が決まったらまた封印されるまで《《遊ぶ》》んだろうな。
「じゃあつぎはわたしね!」
次の瞬間封印魔法が弾け飛んだ。
維持していたフェルミナ様が吹き飛ばされる。
あぁ、また戦いが始まってしまうのか。私の体で。
「グァッ」
急にすごい風が封印地点から吹いてきてふわっと体が浮く。
そのまま飛ばされてクレーターの端に生えていた木に叩きつけられる。
「もういっかいあそぼぉ?」
「やめて。」
「あそぼぉよぉ?」
「いやだ。」
目の前で首を傾げる人格に底しれない恐怖を感じる。
「私の知ってるユーリを返して!」
「わたしも繧ゅ�縺�k縺ソ縺ェ縺。繧�s縺ォにあいたかったよ。」
彼女が話すときに文字化けしている単語がわからない。
ずっと話しかけるたびに知らない言語にされる。話したことのない言葉に。
「貴方はユーリなの?違うでしょう。私のユーリじゃない!」
ユーリの一人称は”私”だったはず。
でも今目の前にいるユーリはわたしと名乗っている。
「繧ゅ�縺�k縺ソ縺ェ縺。繧�s縺ォはわからないんだね。」
「こののユーリはわかったのに。でもわたしたちもゆーりなんだよ?」
繝輔ぉ繝ォ繝溘リ讒伜勧縺代※�√o縺溘¥縺励�縺薙%縺ォ縺�∪縺呻シ∝勧縺代※
いや、いや、やめて、入ってこないで!
”助けて!フェルミナ様!”
来ないでって言ってるの!
「ユーリを返して!」
傷ができてグチョグチョの頬を強く引っ張る。
広がっていく傷口がついに耳元にたどり着いた。
「封印されてよ!っユーリを返して!どこにやったの!ユーリに合わせて!」




