第4話:これは暗躍ではない。
ユーゴが顔を青くしている。
「そんなことのために、」
すかさずユーゴの上空から火炎魔動が飛来する。
「俺の邪魔をするな!」
わたくし水魔法で相殺。
防御用の結界を張る。
火炎魔法は魔力探知されやすい代わりに威力が高いため、一発で致命傷になる。
闇魔法を構築。
防御結界の対象外になるように、自然の魔力を使う。
濃紺の闇をナイフに巻き付けてナイフを隠す。
魔力感知では気づかない小さくブレが少ない低周波魔力。
一発一発の攻撃は薄いけれど、奇襲が聞きやすい魔法。
[闇魔法]
そのまま胸に向かってまっすぐにナイフを投げる。
トスッと音まぬけな音がなる。
「そんなものか。やはり女だな。」
わたくしが投げたナイフはユーゴの腕に吸い込まれていったようね。
それにしても、さっきから娘だ女だうるさいですわね。
「男がなんだって言うのかしら?
現に今、女のわたくしがあなたに勝っていますわよ。」
ユーゴの顔がどんどん赤くなっていく。
ふん!ざまぁみろですわ。
男尊女卑なんて今どき古いわよ。もちろん声には出してませんけどもね。
地面を蹴り上げ木の上に移動。
ユーゴが混乱している。ざまあみなさい!とかさけんでみたいわね。
木の上から一発ナイフを投げて、ユーゴをさらに混乱させる。
そこから背後の気に飛び移って、静かに飛び降りる。
そのまま一突き。
ぐらりとユーゴの体が傾き倒れる。あぁ殺してませんわよ?安心してくださいまし。
これで今日の仕事は終了。
んもう深夜じゃないですの。早く帰って寝なくては。
明日の朝に隈ができていたら、きっとフェルミナ様が心配しますわ。
それに、明日の朝食はフェルミナ様の大好きなオムライスですもの!
はやく宿舎に帰り寝なくては!
あっ、そのまえに明日の報告書を書いて置かなくては。
打ち捨てられたナイフを回収するわたくしの頭のなかはフェルミナ様でいっぱい。
そのままズルズルと気絶したユーゴをへやにつれてかえりました。
守衛さんにバレないように、でかい図体のユーゴを連れて帰るのは大変でしたわ。
わたくし他の人と一緒に転移魔法使うの苦手だから余計に。
とりあえず、私の部屋のクローゼットの中にでも突っ込んでおきましょうかね。
はー。ローズマリー様も災難ね。
やばい男と、束縛系の男に好かれるなんて。
可哀想に。え、誰かわからない?
前がユーゴで後ろがルースト様だけど。
ところで報告書を書いてベットに直行した私が見た夢は、
フェルミナ様に信じられないぐらい褒められている中、
ルースト様が報告書の追い立てに来る夢でした。




