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魔食晩餐〜最弱スキル食材鑑定でダンジョンサバイバル〜  作者: 猫屋犬彦
序章

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第85話 シャロンの独白

(*´ω`*)1話丸々消し飛んだので書き直したらめっちゃシャロンの話になっている。新キャラ2人加えて4人パーティーでクエスト行ってた筈なんだけど。

 冒険者ギルドでの一件をまた改めて思い出す。悪食フラッペに圧倒されていた自分以外の女達。未通女っぽい娘や、明らかな御子様も居た。彼女達もクートの女なのだろう。


(あの若さ幼さでクートの味知っちゃったら、後が大変だろうなぁ⋯)


 クートは優しい。顔も可愛いし、身体も引き締まっている。腹が立つが女の扱いも上手い。


(今までの男と全然違う)


 女を物の様に扱う男や、金で自由に出来ると思ってる男、逆に―――


(家柄とかの、財を得る為の付属物だと思ってる男)


 そんな男達とは全然違う。女を取っ替え引っ替えしてるのは最悪だが、どの女も夢中に成っている。魔性の少年だと思う。自分もとんだ悪い男に引っ掛かってしまったものだ。


(私達がもっと早く出会ってれば⋯いえ、きっとつまらない平民の男って切り捨てたよね⋯。私が一番つまらない人間なのに⋯)


 ⋯あの男とは愛し合ってると思っていた。高価な贈り物や愛の囁きをたくさんしてくれた。尽くしてくれる事で満たされていると思っていた。世界で一番幸せなのは自分だと信じられた。


(私は只、私の家を継ぐ為の道具としての価値しか無かった。高価な贈り物は、私の家を継ぐ為の先行投資⋯ですらないか。私の家を継げれば戻って来るんだもん。そりゃ見境無く高い物買えるよね)


 家族もそうだ。優しい両親。穏やかな家庭。しかし、一人娘だから大切にされていた訳ではなかった。家を継げる人間は彼女の伴侶と成る男じゃないと駄目だったからだ。シャロンは只、家の血を遺す為の道具でしかなかった。健康で病気の無い、元気な子供を産める身体さえ有れば、中身は如何でも良かったのだ。


(クートは⋯私の家とか、事情とか、気にし⋯ないだろう、なぁ⋯)


 自分の浅ましさに嫌気が差す。クートを繋ぎ止める為に家の名前を出し掛けた。あんなに毛嫌いしていたのに。もう戻るつもりも無いし、きっともう居場所も無いだろう。シャロンに弟妹は居ないが親戚に小さい従姉妹達が居た。彼女達の誰かが本家の養子に成って婿を迎え入れるだろう。シャロンに貢いでいた男もそちらに乗り換えたかも知れない。もう如何でも良い事であるが。


(私は私の力だけで、好きな男を手に入れられない)


 いやらしい視線を向けて来る常連客達は兎も角、クートには色香は通じないだろう。自分への誉め言葉は本心なのだろうとも解る。まるで下心を感じない。しかし其れは其れとして別に性欲が独立している。とても変な男である。


(あーあー私、こんな女だったっけ)


 腕枕してくれているクートの胸に顔を埋める。頭を髪を優しく撫でてくれるのが嬉しい。もう結婚なんて絶対しないと誓ったのに、結婚してとか言いそうに成る。


(子供⋯子供出来たら、結婚して、くれるかな?)


 最後の手段まで考え出す。子供だって持つ気は無かった。下手をすれば産んだ子供を実家に取られる可能性すら有るのだ。持つ気は無かった。クートと出会うまでは。しかし⋯


(未だ、ちょっと、怖いから、無理)


 避妊薬を飲まない勇気は未だ、無い。


「クート、あのさ」


 シャワーを浴び、着替えを済ませ装備を整えたクートに抱き着く。


「うん?なぁに?」


 優しい声音に勘違い仕掛けるが、彼は見た目通りの少年ではない。女を抱く姿も違う。武骨な武具に身を包んだ姿こそ、本来の彼なのだ。温かい家庭を築ける様な気がしない。どうしてこんな男にのめり込んでしまうのか。彼女を道具としてしか見ていなかった婚約者の男も、きっと其れなりにシャロンを幸せにしてくれた筈だろうに。


「何でも無い。また来てね」

「うん」


 キスをして別れる。シャロンの部屋を出たクートはもう振り返らない。いや、窓からそっと見送ると手を振って応えてくれた。


「でも歩みは止めないよね」


 クートは冒険者だ。もしも子供が出来てもきっと其れだけでは楔には成らないだろう。


(私また、逃げてる)

 

 昨夜クートに抱き着いた時に勿論気付いた。高級な石鹸の匂い。クートが自分に会いに来てくれる前に身綺麗にしてくれた⋯と考える程、彼女は純粋でも能天気でもない。違う女の匂いを消す為に激しく求めたが、其れは彼の求める物と違う。


「そんなに愉しい?殺し合いが―――」


 可愛い見た目に反する危険な匂い。彼の目的や着地点がまるで解らない。お金持ちに成りたいとか名声を得たいとか女をたくさん囲いたいとか、解り易い物だったら良いのに。


「クート」


 暖かな日差しの中、死の匂いを撒き散らす危険な愛しい男を、シャロンはずっと見詰め続けていた。


「良い天気だなぁ」


 朝日が眩しい。体が軽い。シャロンを抱いたからだろう。今回は噛み付いて血まで舐める事が出来た。部屋を出た後、ねっとりした視線を感じたので振り返ったらシャロンが見てたから手を振ってみた。魔力感知の精度や射程距離も上がっている。


「シャロンて絶対に戦闘職だよなぁ」


 スキル鑑定士の元に連れて行って鑑定させるのは流石にポリシーに反するが、クートが抱きながら鑑定するならアリかも知れない。スキル鑑定に類似した能力を持つモンスターを倒し、其の魔石の心臓の血を啜るならばどうだろうか?


(ギリギリセーフかな?)


 とか考えてしまう。感知能力を持つモンスターとエンカウントしたら、喰い殺してみるのも良いだろう。


「よっ」


 クートは気紛れに、チョッパーの先端を地面に突き刺してみる。


「ほっ」


 そしてサーカスの軽業師の様にピョンッと縦に半回転してチョッパーの柄の上にピタリと立つ。上下逆さまに、指一本でバランスを取る。


「おいおい、こんな事出来ちゃうぜ?」


 チョッパーは微妙に斜めに傾いているので重心も其れに合わせて取る。背中には手斧、腰にはポーチにチャクラム、ウルミや鋼糸の束まで巻いてある。其れでも指一本で倒立したまま微動だにしない。加熱や冷凍で何度も火傷や凍傷を繰り返した所為だろうか。クートの手指は頑丈に作り変えられていた。


「ほいっと」


 指を弾き、其の反動でくるりと縦に半回転。今度は足一本で柄の上に立つ。武具がジャラジャラと打つかり合うが重心は崩さない。


「よっ」


 更に鋼糸を街路樹に向かって投げる。先端には楔が括り付けてある。


「うし」


 上手く街路樹に突き刺さったのでピンッと鋼糸を引っ張り、反対側をチョッパーの柄に巻き付ける。


「あはは、此れは最早、こう云うスキルだよね?」


 クートは鋼糸の上を普通に歩く。凄まじいバランス感覚と体幹だ。勿論初めてこんな事をしてみたが、昨夜シャロンを抱く前だったら絶対に出来なかった自信が有る。能力が大幅に上がった感覚は無い。しかし変な力みや肩の力、所謂無駄な力とかが抜けている。足し算より引き算と云った塩梅だ。

(*´ω`*)シャロンはすっごい特別なスキルとかではないですね。貴族特有の色々優秀な血を取り込み続けた芸術品の様な存在です。一回抱くと、攻撃防御回避敏捷治癒身体強化他各武器系スキルのステータスが1ずつ上がる感じ?プリメリアが小麦ならシャロンは白米ですかね?ショコラはチョコレートに砂糖と蜂蜜をドバドバ入れた物を一気飲みする感じ?ルカはコンビニで売ってる筋トレ後に食べる鶏肉で、レナは肉汁ジューシーなチキンです。フラッペは炭酸の代わりに硫酸が入ってるコーラです。ケモケモ師匠はウォッカとジンにアブサンでも加えた悪魔のちゃんぽんです。死にます。

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