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魔食晩餐〜最弱スキル食材鑑定でダンジョンサバイバル〜  作者: 猫屋犬彦
序章

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109/112

第100話 レベリア開発

(*´ω`*)レベリアは貴族令嬢と云うより蛮族っぽいです。幼少期は穏やかな美少女でしたが、剣一本で放り出されてからは隔世遺伝的にDNAに刻まれた闘争本能が目覚めました。平和な世の中だったのが不幸ですね。戦時中だったらメキメキ出世した筈です。

「しかしクートの奴。危なかったな」

 

 アーシャは先程の戦いが危うい物だったと考える。多分一歩間違えればシェラザードを殺していただろう。自分が手に入れた女を横から掻っ攫おうとしたのだ。逆鱗に触れるとは正に此の事。


(だがお陰でクートの本気を見れたな)


 レベリア戦を含めて良く観察出来た。クートは格下相手なら相手の土俵でも圧倒出来る。実力差の有る格上相手でも、一瞬の油断や隙を見逃さずに勝ちを拾った。


(益々傭兵向きだな。冒険者としてのお手並みは此れからじっくり見させて貰おうか)


 アーシャは冒険者ギルド職員として同行するので戦闘には参加しない。余程の事が無ければ手を出すつもりも無い。今レベリアの意識が無いのでパーティー正式加入はまた後でに成るだろうが、決闘前の約定も有る。此れでアーシャが出した条件、レベリアとラビを仲間にする事はクリア出来た。無事パーティー結成である。


「獣の様な奴だな」


 アーシャはレベリアを担いだクートが宿屋に姿を消すのを見送ると、ラビを連れて酒場へと戻る。


「ま、待っててやるか。儲けさせて貰ったしな」


 アーシャは銅貨の詰まった革袋をジャラジャラと揺らす。馬鹿騒ぎする連中に混じって、さっき渡された銀貨を遊び半分で賭けてみた。大勝ちであった。


「あああ〜、此のキャラ直ぐ死んでる〜。名前すら無いし、やっぱり後世で追加された描写かー。推しなんですけどねー。残念ですけどーーー原作至上主義者としては致し方無いかぁーーー」


 ラビはもう興味を失くしたのかまた残月魔法帖に集中している。作者も不明、著作権も存在しない大衆小説は書き手に拠って千差万別だ。彼女の好みとはまた違ってしまうが、オリジナルはオリジナルで重要なのだ。一般的に普及してる内容との差異に一々反応していた。しかしオリジナルは誰も読んだ事が無い。本当に存在するのかも定かではない。


「ううん、原点知りたいけど、完全に幻のアイテムですもんねーーー」

「⋯其れ、そんなに面白い?」

「上げませんよ?」

「お前のじゃないだろう」


 クートの戦術や戦法についてラビと語り合いたかったが其れは叶わなそうである。


(レベリアよりかは確実に強い癖に。下手をすればクートより強い。私も勝てるかどうか⋯)


 もっさりした小動物の様な見た目だが、危険度の高さはレベリアの比では無い。本好きの魔法士擬き。悪食フラッペと云い、戦闘能力の高い魔法使いは変人が多過ぎる。総合戦闘力で負ける気はしないが、遠距離攻撃で完封されたら勝つのは難しいだろう。


「中々楽しめそうなクエストに成るな」

「えーーー?私はそんなのしたくないんですけどーーー」

(吃らなくなって来たな此奴)


 最初は吃って喋っていたが其れが無くなって来ている。人見知りなのだろうが、少し一緒に居て慣れて来たのかも知れない。或いは本に集中していて人間を意識していないからだろうか?


「クートの奴、此の問題児二人連れてどんなクエスト受けるつもりだ?」


 アーシャは一番高い酒とつまみを頼む。ふと周りを見ると、先程の野次馬達もチラホラ居る。話題は先程の勝負の話に、シェラザードを扱き下ろす悪口、其れに⋯⋯⋯


「今頃あの女騎士とお楽しみ中か」

「真っ昼間から良くヤれるな」

「へっ、俺はあのイケメン貴族野郎が負けた所見れてスッキリしたぜ。美人の嫁さんに可愛い娘、更に別の女まで囲おうってんだからなぁ」

「あーあ、クートの奴、終わったらあの女騎士回してくんねーかな?」

「馬鹿、お前もぶっ飛ばされっぞ?」

「負けるかよあんなエロガキに」


 ⋯⋯⋯女を喰いまくるクートへの嫉妬混じりの誹謗中傷。此れは良くない流れである。


(パーティーリーダーのフォローぐらいしてやるか)


 アーシャはウェイトレスを呼び付け、革袋に詰まった銅貨を丸ごと渡す。元手と成ったクートの銀貨は使わないので懐は全く痛まない。


「うちのパーティーリーダー、クートからの奢りだ。皆好きなだけ飲んでくれ」

「やっほーーーいっ!」

「クートちゃんにカンパーイ!」

「え?アーシャさんもあのガキの物に成っちゃったの?え?嘘?⋯」

「誰が彼奴の女に成るか。金で雇われるだけだ」

(⋯ん?いや、冒険者ギルド職員として同行するなら給料はそっち持ちかな?まぁどの道クートが支払うんだろうが⋯)

「何か面白い話は無いか?特にDランククエストに関する話なら大歓迎だ」

「アーシャさんギルド職員なんじゃ?」

「臨時職員だ。其れに紙媒体より現場の声のが良い場合も有るからな。ずっと事務仕事で外に出てないんでね」

「ねぇ、シェラザードを倒したあの技って何?」

「知らん。後で訊いてみろよ。ベッドの中でなら教えてくれるかもな」

「いえ、私は夫が居るので⋯」

(強い男がモテるのはどの界隈も同じか)


 クートを勧めたら満更でも無さそうな反応をする人妻冒険者を見て思う。未だ十代ぐらいだろう。多分新婚の筈であるがクートが気に成るらしい。実質Bランクを一撃で倒すEランクの新人。普通の女なら放っておかないだろう。


(だが私はそう簡単には抱かせないぞ?)

「アーシャさんはどうなんですか?」

「さぁな、今回のクエスト同行依頼が初めてだしな。良く解らん」

「えーーー?本当ですかぁ?」


 そんな感じでクートとシェラザードとの勝負を肴にしたりしなかったりしつつ、アーシャは冒険者達と楽しく盛り上がるのであった。


「―――⋯⋯⋯うっ」   


 冒険者ギルド側の安宿、其の中でもまぁまぁ高い部屋。其処で目を覚ますレベリア。見回すと周囲は薄暗いが、室内なのは解った。記憶が無い。自分はあの生意気な平民の非戦闘職相手に、身の程を解らせてやっていた筈だ。此処は一体何処だろうか?


「やぁ、お早う」

「なっ!?き、貴様っ!な、何をして―――」


 其処で気付いた。其の平民⋯確かクートと云ったか。クートが自分に覆い被さっていた。中性的な顔立ちとはかけ離れた逞しい胸板と腹筋が見える。下の方も丸見えで、つまりは裸だ。


(はっ!辱められるっ!?)


 慌てて剣を探すが見当たらないし、自分も良く見れば裸だ。手首を捕まれ抑え付けられている。背中に感じるのは柔らかな布の感触。ベッドだろう。


「何って、ナニをするんだよ」


 意識が無い内にヤってしまっても良かったが、シェラザードと約束した手前、起きるまで待ってやっていた。勿論直ぐに始められる様に準備は万端だ。


「勝負は勝負」

「ちょっ!止めっ―――あんっ!?」


 豊かな胸部に唇を寄せる。


「勝ちは勝ち」

「あっ!?駄目っ―――」


 舌を這わせながら下腹部へ向かう。


「負けは負け」

「わ、わたひはっ!みゃっ、みゃだ負けてにゃんか―――」


 此の位で良いだろう。先ずは一発。其れで大人しくする。解らせる。


「じゃぁベッドの中で第二ラウンドだね」

「んっーーーーっ!?」


 クートはレベリアの唇を奪う。温室育ち箱入り娘から、なんちゃって女騎士冒険者にジョブチェンジしたレベリア十八歳。当然の様に初めてであった。口付けすらも。⋯そうして小一時間後。


「お帰り」

「お帰りなさいーーー」

「只今ーーー」

「うっ⋯み、見るな⋯」


 真っ赤な顔をしたレベリアと手を繋いで、クートが酒場へと戻って来たのだった。

(*´ω`*)96話に一部加筆してアーシャがクートに貰った銀貨でクートにベットしたシーン加えました。そっちのが傭兵ぽいかなって。

(*´ω`*)ちゃんとした加筆修正は初めてかもですね。何時もやってる加筆修正は誤字脱字とか設定ミスの修正です。名前や冒険者ランクとか偶に間違えてるのは読み返してて気づきます。

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