13.未知との遭遇
そして姿を表したのは体長は軽く10メートルを超える魔物だった。 その全身は漆黒の鱗に覆われていた。鱗は鋭い光沢を放ち、ぬらぬらとした表面は、まるで触れた者の魂を吸い取るかのように冷たい輝きを帯びていた。鱗の間からは粘液が滲み出し、足元に溜まる汚泥と混ざり合い、独特の腐臭が漂っていた。
その頭部は異常なまでに巨大で、鋭い牙が幾重にも重なり合って生えている。牙は一本一本が短剣のように鋭く、噛み砕かれればいかなる防具も意味を成さないだろう。口からは絶え間なく悪臭を放つ毒気が漏れ出し、周囲の空気を不気味に染め上げていた。
目は闇の中でも不気味な赤い光を放っており、その瞳は無慈悲な冷たさを宿していた。獲物を見つけたときには、その光は異様に輝き、捕食者としての冷酷な本能が露わになる。
そしてそんな魔物にスイたちは見つかってしまった。誰も声を上げられなかった中、マルタだけは腰の剣を抜き前に出て全員を守ろうとしていた。その姿にハッとなったのかレスタが声を上げる
「この魔物は絶対に俺達がかなう相手じゃない一旦逃げるぞ!!」
そして全員全速力で駆け出した。
スイたちはは背筋に走る冷たい恐怖を感じながら、地下室の狭い通路を必死で走っていた。ワイアームの咆哮が後ろから響き渡り、地面が震えるように感じられる。その音と振動が彼らの心臓をさらに激しく打たせ、逃げる速度を加速させる。
彼らは背後の迫る影に気を取られながらも、冷静に通路の曲がり角を駆け抜け、次の分岐点に目を凝らした。通路の壁が湿っており、時折滑りやすくなるが、スイ達はそれを気にする暇もない。振り返ると、ワイアームの巨大な体が、影のように広がりながらも迫ってくるのが見えた。その黒褐色の鱗が光を反射し、巨大な口が赤く輝く。
スイたちはは更にスピードを上げ、何回も何回も曲がり角を曲がった
「はぁっ はぁっ はぁっ どうするのよ!あれ!」
シャルは目の前の通路がどこへ続くのかも分からず、ただ逃げることしかできないという現実に、恐怖がさらに募る。
「わからないなんて魔物も何もかもわからない」
レスタは歯を食いしばり、何度も頭の中で策を練り直していたが、ワイアームの凶悪な姿が脳裏に焼き付いて離れない。あの鋭い牙や赤い瞳の光が、彼の心に恐怖の影を落とし続けていた。
「じゃあどうしたら良いんだよ!」
マルタは、全身に冷たい汗が流れるのを感じながら、必死で前を走っていた。ディープ・ワイアームの恐ろしい咆哮が背後から響くたびに、その音が彼の心を貫き、まるで鋭い刃で胸を抉られるような恐怖に襲われた。
ヤバいどうしたら良いんだあんなの僕たちじゃ勝てないし必死に走ったせいでここがどこかもわからない
スイもまた、その背筋を冷たい恐怖が駆け巡っていた。あの巨大な黒い鱗に覆われた体が、いつ自分たちに襲いかかってくるか分からないという恐怖が、足をすくませそうになっていた。しかし、彼は必死にその恐怖を押し殺し、前を走り続けた。
『翠さん、落ち着いてください!』
栞の声は、まるで闇の中で差し込む一筋の光のようだった。心臓の鼓動が少しだけ穏やかになり、スイは目の前の状況を冷静に見つめ直した
『そうです、私がいいるので落ち着いてください あの魔物はディープ・ワイアームというとても危険な魔物ですこんな国の地下にいて良いような魔物ではありません あの魔物は様々な能力を持っていますが、今一番厄介なのは環境感知ですディープ・ワイアームは、周囲の環境をエコロケーションによって把握する能力を持っています。音の反響や振動を感知することで、暗闇や障害物の向こう側でも敵の動きを正確に捉えることができます。これにより、敵が隠れていたり、逃げたりしても、その位置を瞬時に特定することができます。ですがおそらく相手が子供なのでゆっくり来ると思います。なので走れば逃げることはできます頑張って走って逃げてください』
全員パニックになってしまっている すると「ズル ズル」とあの魔物が近づいてくるような音がする
「ヤバい、ヤバい絶対こっちに近づいてきてる」
「あの魔物はディープ・ワイアームって言ってどんなに逃げても追ってくるだから隠れるんじゃなくて逃げ続けないと!」
「わかった、全員ついてこい」
「でもこのままじゃ絶対追いつかれる!」
「とりあえず僕のツタの魔法で進路を妨害する」
そしてバックから自然エネルギーの結晶を取り出す。左手に持ち力を引き出しようやく一本ツタを出すことができた
するとと角から角からあいつの顔が姿を表した
「おいそんなことしてないで逃げるぞ」
だめだこんなんじゃ全然足りないもっともっとこの結晶の全部を使って!
すると今までとは比べ物にならないほどのエネルギーが流れてくる
!!何この量さばききれない、けどやらなきゃ全員が死ぬ!うおっらあ
ツタは伸び4,50本ものツタが通路を埋め尽くした
「やるじゃない!私も強化の魔法を唱えるわ!硬き結界を展開せよ。堅牢なる防壁、我が前に クリスタルキャスト!」
するとただのツタがどんどんと結晶化していき結晶の壁が出来上がった!
「ズドーーーーーン!!!!」
あいつが結晶の壁にぶつかる音が響き渡る、だが一回では壊れない
「よくやった!よし逃げるぞ!」
そして逃げている最中も4,5回「ズドーーン!!」という音が響き渡る、そしてついに「ガッシャーン!」という音が後ろから聞こえた。その間も必死で走り続けた
「あ!あれは」
「3つ目のバルブよし結構帰ってきたぞ」
「ズドーーーーーーン!!!!」
とすぐ後ろにあった壁が壊れたそしてそこから這い出てきたのはあの魔物だった
「ヤバいもう追いつかれたスイあれをもう一回やってくれないか!」
「ごめんできない、エネルギーを使いすぎた」
するとまたもう一方からも「ズドーーン!!」という大きな音がした。そちらを見るとあいつの尻尾側で逃げ道を塞いでいた
そしてそいつはスイたちの目の前まで迫っていた。そしてそいつはこちらをあざ笑うように見て大きく口を開ける
シャルは腰を抜かしており動けそうにない
ヤバい死ぬ!!!一か八か試すしかない
「不動付者!」
手を前に出しアドバンテージの名前を唱える するとそいつはピクッとなってから大口を開けた格好で動かなくなった
「どうしたんだ?これ」
「よかった~ ちゃんと発動した」
「もしかしてお前の最初言ってたアドバンテージか?」
「うん そうだよ」
「でもここからどうやって逃げれば良いんだ?どっちの道も塞がれていて逃げ場がないぞ」
どうしようこの扉から図書館には行けるだけど帰るとき、まだあいつがこの前から動いていなかったら、、、とりあえずみんなにはここから逃げてもらわないと
「ちょっとみんな こっちにきて」
「ん? 扉? でも鍵がかかってるぞ?」
バックから鍵を出した
「ん? ここの鍵か?」
「いや、これは扉を別の空間とつなげる道具だよ」
「魔導遺物のたぐいか?」
何だそりゃ?まあ認めとけばいいか
「そうだよ だから一旦こっちに避難しよう」
「わかった みんなもそれでいいか?」
「私はコイツから離れられるなら何でも良いわ」
「俺も良いぞ」
そして鍵を手に持つともともと鍵穴があった場所に新しく鍵穴が出てくる、そして鍵穴に鍵をさしひねると古びた扉がおしゃれな扉に変わる
「こりゃ凄いな」
「扉が変わったぞ」
「それじゃあ行くよ」
そして3人を先に扉に通してからスイが通る、するとアドバンテージで止まっていたはずのディープ・ワイアームが動き出していた。ディープ・ワイアームはこちらを向きとても起こったような形相でこちらに突っ込んできた
ヤバい!急いでドアを閉める
衝撃とかはなく扉を閉めるとさっきまでの下水道のジメジメした空間が図書館のとても快適な空間に変わる
他の3人はディープ・ワイアームのことをすっかり忘れているのか本の数に圧倒されている
「ここのことは置いといて帰るときのこと考えよう」
『それなんですがディープ・ワイアームの突進で入ってきた扉が壊れたため翠さんが前に使用したドアが出口となりました』
それならすぐ出れる
「いま出たらまたあいつの前ってことだろ?」
「いや なんか色々あって出口が変わったみたい」
「じゃあ早く戻ってアイツのこと報告しよう!」
そしてまた扉を通ってボミネア王国に戻ったのだった
13話を見ていただいてありがとうございます
次の投稿は7時に投稿したいと思います
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