ストーカーと出発
あらすじ:勇者にランチに誘われたけど拒否った上に人前で強姦魔扱いした。かわいそうに……。
勇者の「一緒にランチどうだい?」攻撃から逃れて屋敷に帰った日から一週間後の朝。
この日はマスターから頼まれた暗殺依頼の為、暗殺対象の住むキタルダ領に出発する日だ。俗に言う暗殺旅行である。
朝食を終えて屋敷を出たナツメの前に、一台の馬車が止まった。
馬車が停車すると、荷台から二人の侍女が降りてきて、ナツメの前で綺麗なお辞儀をする。
それを見てナツメの傍で待機しているシンシアが頭を上げなさいと命ずると、二人の侍女は顔を見せそれぞれ名前を口にした。
「北部遠征の同行させていただきます。
スペリア・クルーフィリアです。よろしくお願いします主様」
「わ、私はクラリア・クルルーリアですぅ!
ナツメ様に不自由の無いよう勤めますので。ご同行お許しくださいい!」
一人は幼児体型のスペリアちゃん!
孤児院の生粋の無表情っ子のレルちゃんがそのまま大きくなった感じかしら?
ツインテールがロリらしさを醸し出しててカワイイ!
あのちっちゃなお尻も控えめなお胸もたくさん撫でて回してあげたいわ~。
とりあえずこの旅行中にあの余裕そうに構えているあの無表情なジト目をどうにか崩してやろう! うん。
二人目のクラリアちゃんは箱入り娘のわがままボディ!
ぱっつんロングでふわふわで女の子してる。
んでも、クラリアちゃん緊張しすぎ?
モジモジMAXしてて激カワイイー!
まさにTHE・女の子感じね!
良き! 実に良き! 非常に意地悪したい気分になる!
うんうん、どっちも可愛いわ~。
可愛い子とは旅をしろ! と言うしね。
ただロリがいないのが残念だぁ……。
まあ危ない暗殺任務に連れて行く訳にもいかないから仕方ないか……。
スペリアちゃんのツルペタで満足しよう。スペリアちゃん実質ロリやし。
今回の帝国北部キタルダ領への旅出発の前にナツメに挨拶をする二人を見て、とりあえず一緒に連れて行っても問題なさそうだと認識する。
「うん、スペリアにクラリア、私のためにわざわざありがとね。
それとそんなに緊張しなくてもいいわ、大概のことは許すからね。そして私のお世話よろしくね!」
「かしこまりました」
「はいぃ! い、一生懸命努めさせて頂きます!」
コルンくんから頼まれた依頼の間は二人とも侍女として私の元で御付きとなる。
この二人は侍女としての力も申し分ないどころか、屋敷の侍女の志願者を募ったシンシアの厳しい試験に合格した。
屋敷の中でも上位の侍女たちだ。すごい。
私は試験の内容知らないけど、シンシアが試験するんだから生半可ではないはず。
良く頑張ったね! 二人とも!
「ご主人様、挨拶が済みましたらどうぞ馬車にお乗りくださいませ。出発いたしますので」
シンシアに言われて馬車に乗る。
もちろんシンシアもこの旅についてくる。
シンシアは侍女長だけど私専用のお世話係でもあるからね!
こうして、計4名の女たちでリュード帝国に向かうのであった。
*************
「あー、つらいー……。お尻いたいー……」
ガタゴトガタゴトと舗装されている(らしい)道を馬車が走る。
揺れる車内ではナツメが自らのでん部擦りながら呟いた。
「も、申し訳ございませんナツメ様! 用意が足りなかったばかりに!」
クラリアちゃんが慌てて謝罪をする。
たゆんと胸が上下に揺れちゃっている。
私は大丈夫だよ。と一応クッションをお尻に敷いて座りなおすがよく揺れる車内ではクッションがあってもお尻の痛さは変わらない。
申し訳なさそうに私を見つめるクラリアちゃん。
ごめんね、こんな我侭なご主人様で……。
あっ、そうだ!
「クラリアちゃん!」
「は、はい? ――ひゃぁ!?」
ナツメは向かい側で座るクラリアちゃんの股の間にちょこんと座る。
身体にもたれ掛かり大きい胸に頭を乗せる。
さらにクラリアの両腕を掴んでシートベルトのようにして、自分の身体を抱きつかせた。
これが人間シートベルトやで!
おっぱい枕付き!
「にゃ、にゃツメ様ぁ!? なにしてるんですかぁ!」
「ふぅ。私、馬車に乗り慣れてないからね!
本当はお膝に座りたいけど重くなるとクラリアが大変でしょう?
だからここで我慢するわ! 仕方ないなぁもう……」
自分の主人が股の間に座ると言う状況。
困惑したクラリアを他所にナツメは役得とばかりに自身の後頭部を胸に押し付けて満足気である。
その様子にシンシアとスペリアが目を丸くした。
特に、スペリアはジト目を崩すことに早くも成功した。かわわ~^。
クラリアちゃんの座り心地にむふふ~。としてたら、シンシアがジッとこちらを見つめてくる。
仲間になりたいのかな? なんてね。でも、あまりにも見つめてくるので、何かな? と首を傾げて笑顔で見つめ返す。
「ご主人様……、はしたないです。
せめて彼女ではなく私に座って下さい」
はぁ、とため息を吐いて仕方ないとばかりに自分の膝をポンポン叩き、ナツメに膝に来るように促す。お母さんかな?
シンシアは厳しい表情を見せようとしているらしいが、少し顔を赤らめてソワソワとしている。
私の事になると、顔に出やすいなぁ……。
相当羨ましかったのだろうね。
でもシンシアは私の世話をし過ぎだからなー。
私はたまには他の子にも甘えたいんじゃ~。
クラリアちゃんの反応とか可愛くて新鮮だし。
それにシンシアのお胸も中々の美乳だけど、
クラリアちゃんのマシュマロ乳枕には勝てないのだ! ぽよんぽよんなのだ!
だから、この席から離れる気は無い!
「えー、せっかく良い枕なのにぃ。ほら、これ見てよ」
そう言って後頭部の大きな枕をもみもみ。
「なっ!?」
「ひゃぁ!? ナ、ナツメしゃまぁ!?」
おおっ! これは良い感触。そして嬌声!
耳元に直にくるからゾクっときちゃう。なんてエロス。
この胸ってば、うちの侍女の『慈愛の牛乳』とかいう、可哀想な称号を持つレーナさんと良い勝負じゃないか?
あの人は揉んでたら乳が出てくるから自重しなきゃいけないけど……。
そんなことをしていると、シンシアが自分の胸を見ながら落ち込む。
「ご、ご主人様はやはり大きいほうが……。
私なんて、ご主人様の枕にすらなれない胸なんて……」
私が行くの拒否ったから、凄い落ち込んじゃった。
シンシアったら意外とマイナス思考なんだから~。
私がちょっと拒否したらすぐ、ああなるから困っちゃう。
まあ、そんなところが可愛いんですけどね!
ふふ、しょうがないなぁー。
ナツメはぴょこっと立ち上がると、シンシアに近づいて閉じている膝をガシッと掴む。
「ご主人様!?」
驚いたように顔を上げるシンシアに微笑み掛けて、掴んでいた両膝を左右に思いっきり開く。
ガバッと。ガバッとね!
そして拓けた空間にちょこんと座って両腕シートベルト装着!
「シンシア、ほら元気出して?
あなたの胸も中々あると思うわよ。
寝心地もとてもいいわ。柔らかくて暖かい。
とても落ち着いちゃう。だから、ね?」
落ち込まないで。と表情で伝えるとシンシアの目からは涙が頬を伝った。
私をギュッと抱きしめて弱音を吐く。
泣くほどですか。これくらいいくらでもするんだけどなぁ。
「心配をお掛けしてしまい申し訳ありません。
ご主人様を盗られると思い少し陰鬱になってしまいました。
しかしお優しいご主人様は私だけのご主人様ではありませんでしたね。
今までご主人様に直接仕えていたのが私一人だったので増長してしまいました。
侍女として失格です……」
あぅ、そ、そこまでかー……。
ちょっと、思い詰め過ぎなんじゃないかな?
最近構ってなかったからか?
今度からはもうちょっと構おう……。
少し申し訳なく思うナツメであったが、そんな3人を他所にまるで胸の話にまるで入れなかった娘が一人。
馬車の隅でぽつんと、空気の如く佇んでいた。
「胸があるやつは総じて死ね……」
ジト目に戻っていた彼女は虚空を見つめていた……。おいたわしや……。




