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ルルーと絶体絶命

あらすじ:なんてことだ!? 子供にソロプレイをされているところを目撃されてしまったハーミィ専属の侍女ルルー・ソロプレー。まさか家名がネタバレだったなんて!?





 ――バタンッ!


「レル、カル。あなたたちのナツメお姉さんが助けに来たわよ!」


 獣人の幼女が泣き、半裸の女が慌てふためくこの一見危ない部屋。そんな部屋に突如訪れたのは、この屋敷の主。ナツメである。ドアを堂々と開け放ち、幼女たちを変態から救出しに参ったのだ!


「ナ、ナツメ様!? どうしてこちらに!?」


 奴隷の身であった自分を救ってくれただけでなく、僕の出自を気にしてこの屋敷で匿ってくれている、一生頭が上がらないであろう人物。逆に言えば、僕の身柄なんて気分一つでどうとでもできる。そんな御方がこんなにもタイミングの悪い登場だなんて!?


 ルルーは自分の置かれた状況を一瞬で理解した。今の自分は半裸、傍には泣きじゃくる狐耳の少女。


 どうみても僕が女の子を襲っているようにしか見えないじゃないか!? やばい、どうやって切り抜ける!? 部屋を間違えましたとでも言うか? いや、掃除していて汗をかいたから着替えていた途中でしたとか? 無理だ無理だ無理だ!


 で、でもまだ最悪ではないはず! 今は僕が女の子を襲っているように見える現場が目撃されただけで……。そんなのはどうにか誤魔化せばいい! 泣きやんだカルも見ていたレルも無実を証言してくれるだろう。本当に重要でばれてはならない事は、ハーミィ様のベッドをオカズに一人プレイに浸っていたこと! それだけはばれるわけには……。何か良い言い訳は……!?


 そう思考を巡らせていたルルーだが、ナツメの次の言葉で僅かな希望すらも掻き消される。


「ふふ、ルルー? あなた、自分が仕えている主の部屋のベッドで……。それも真昼間から堂々と致すなんて、中々な事をするじゃない?」


「――――!? あわ、あわわわ!? そ、それは……!?」


 ななななな何故ばれてるのっ!? 部屋の中は掃除して、ちゃんと監視、盗聴魔法が掛かってないか調べたのに! ナツメ様はどうやって私の事を知ったっていうの!?


「それに行為がばれたからと言って、幼女に詰め寄って脅迫。あまつさえ泣かせちゃうなんて、侍女の風上にも置けないわね。とんだ変態脅迫女だわ!」


「ひぃぇえ! もも申し訳ありませんんんんん! つい、出来心だったんです! どうか、どうかご容赦を!」


 ルルーは即座に土下座フォルムに変形。今ならどのような罰も受けそうなほどに平伏している。丸出しの胸も床と身体に挟まれて、だらしない楕円に変形している。


 ナナナナツメ様が怒ってらっしゃる!? 言っていることが的確に僕の心を抉ってきて辛いよぉ~! これはもうダメかも……。もうこの屋敷の侍女として生きていけない! はぁ、ハーミィ様。お慕いしておりました。ぐすっ……。


「ふふふ、ご容赦ねぇ……。ハーミィちゃんはまだ14歳。まだ子供だわぁ~。もし今まで自分をお世話していた侍女がこんな変体行為に勤しむ人だなんて知ったらぁ。きっとハーミィちゃんは気味悪がってこの屋敷からあなたを追い出すでしょうねぇ」


 なんだか愉しそうにも見えるナツメの言葉責めを受ける。ルルーは半裸で土下座したまま、それを聞き入れるしかない。この世の終わりかのような表情を見せるルルー。次第に目元からは涙が流れ出し、歯を食いしばって自分の行いを悔いるかのように嗚咽をもらす。それでも止まらないナツメの責め苦は数十分続き、レルとカルは途中で孤児院に帰された。


「ぐすっぐす……」


「っふふ、ルルー? 顔を上げて?」


 え……!? ナツメ様!?


 散々、自分が汚らしい存在であるとを散々罵られ教えこまれたルルー。もはや涙を流すしかできないでいたが、不意にナツメに優しく頭を撫でられてしまいもう状況がわけ分からない。ナツメの一転した態度に、ビクつきながらもルルーは恐る恐る顔を上げた。そのときに見たナツメの表情は、聖母のようにも悪魔のようにも見えた。


「いいのよ? そのくらい。あなたはもう私の家族なんだから、これくらいのことでいっぱい怒ったりしないわ。まあ、あなたに言葉責めのような事をしたのは……あれは怒ったわけではないわ。ちょっと思った以上に気分が乗っちゃってね」


「き、気分が、乗る……」


 ルルーはポカンと口を開け一瞬思考が停止する。そして現状を再思考。


 つ、つまり今までの僕への責め苦は、ただの気分だったの……? なんて酷い御人だ。ナツメ様にとっては、お茶目なイジワルの部類だろう。


 で、でも……僕がやった事は命で償うとしても、なんら問題の無い行為。ただで済むはずがないよね……?


「僕はこれからどうなるのでしょうか……」


 おわっ!? 拙い! 考えていたことを口に出してしまった……!


 発言を許されて無い場面で質問をしてしまった事に顔を青くする。主に何かを尋ねるときは、一言断りを入れるのが当たり前なのに!?


 しかし、ナツメはそんなことを気にせずルルーが口にした質問に答える。


「ん? そうねぇ、本当ならまず侍女を辞めさせるのが普通かしら?

 まあ辞めさせないにしても、高身長三銃士としてハーミィに仕えるのはもうできないでしょうね」


 くっ、いくらナツメ様がお優しいといっても……。ハーミィ様の隣に飢えた性獣(淫乱女)を置くような真似はしないですか……。当たり前です、誰でもしません。僕でもしません。というか僕、ナツメ様に高身長三銃士なんて呼ばれ方してたんですね……確かに身長は高いですけど。


「ふふ、不満そうな顔ね。でもあなたがやった事はもしハーミィに見つかったら大変なのよ。流石にそれは分かるでしょう? 最悪、侍女を辞めなければならないし。そうでなくても今後、口を聞いてくれないかもしれないし。でもルルーがハーミィに嫌われてしまったら……。ああ、一体誰があの子の侍女として面倒見るのかしら? あの子より身長が高くないと、押さえつけるのとか大変だろうし……」


「え、はぁ」


 ナツメ様の言う通りです。もし今回見つかったのがナツメ様ではなく、ハーミィ様だったら……。考えただけで自害したくなります。ああ、僕はなんて愚かで考え無しで自分勝手な行いをしていたんでしょうか……。もう自分からこの屋敷の侍女を辞退したくなってしまいます。でもそうしたらハーミィ様との接点も消え去る。だから嫌です。僕は愚かで考え無しで自分勝手だから……。


「まあ、興奮するからとハーミィの部屋で致したい気持ちは分かるけどね。やっぱり非常にリスクが高い事だわ。私にばれたからいいものの……。だから、今度からはハーミィのベッドのシーツや枕やらは交換して洗濯に出す前にあなたの部屋に持って行きなさい。それならばれずにお互い平和に過ごすことができると思うわ。どうかしらこのアイディア?」


「はい……。え!? あの――」


 いや、え!? 今なんて!? 僕は耳がおかしくなったんでしょうか? ナツメ様が今後もハーミィ様の侍女で居てくれることを許してくれているように聞こえたのですが……。それどころか私の汚らしい猿のような行為を、許容してくれるのですか!? それもシーツを自室に持ち帰っても良い!? ななな、何が起こっているのでしょう――!? 僕にはまったく理解できません!


「わかったらさっさと服を着て業務に戻るのよ、いいわね? くれぐれもハーミィにはばれちゃダメよ?」


 そんな僕のパニックになった思考など露知らず。魅力的なウインクを一つして、ナツメ様は部屋から出て行かれました……。僕は呆然とその場を立つと、我に返ってから急いで服を着直します。そして、業務に戻るべく……。あ、いえ、今日の業務はハーミィ様のお部屋を掃除して終わりだったはずです。


 ゴクリ……。

 ベッドに目を向けると、僕が荒らしたハーミィ様のベッド。僕はそのシーツを素早く交換して、ベッドを整えました……。


 ――バタンッ!


 僕は交換した後のシーツと枕を抱えて、部屋を飛び出しました! 行き先は洗い場などではありません、侍女の幹部として僕に与えられた個室。それが今日からは僕だけの天国となるのです!


 ありがとうございます! ナツメ様!


 一生! 一生、お仕え致します!




 一部始終を廊下の影からこの屋敷の主、ナツメがのそっと出る。


「ノリで許したけど、もしかしてやっちゃったかしら……? ごめんなさいハーミィちゃん。でも我慢させても可哀想だし……。きっとこれが最善、よね? 大丈夫よね?」


 自分の下した安易な判断に、今更ながら後悔しそうになっていた。





モンハンを買ってしまったため、一狩り行きます。

 更新速度が悪くなったらモンハンが悪い。

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