VS.乱入者(後編)
なんとかアスカが殺される前に戦いに割ってはいることが出来た
こちらの状況はアスカとヤヨイはしばらく戦闘不能だろう
その代わり相手もある程度のダメージを受けているようだ
とはいえ、私の乱槍連撃も全てかわされている
そのくらいの力は残っているようだ
私はまず様子見として移動乱撃を使い攻撃することにする
移動魔法を何度も使い攻撃を重ねていく内に奇妙なことに気づく
(私が移動する前から私が出現する場所がわかっている?)
しかし、それはほとんどあり得ないと言って良いことだった
なぜなら結び自体がそれをされないようにとランダム性を高め、あのクリスでさえ、私が移動する前から移動する場所を見極めるなどと言うのは不可能だからだ
そのクリスが一人でも問題ないと言い切った相手と恐らくだがこいつは同格レベル
それにクリス自信がこいつなら私とジェミニの二人が力を合わせれば勝てると言っていた
つまり
(何か仕掛けがあるということかな?)
思い付く限りの検証を始める
まずは移動魔法を使わずに槍で攻撃する
全てかわされた
もしくはさばかれた
(・・・・・・?)
今の違和感は何?
払われた槍を体を捻って強引に叩きつけようとしたところ相手の男は大きく下がって避けた
それはおかしくない、しかし、その後視点が向いた場所は・・・・・
一つの仮定が出来た
一旦槍を戻して魔法の炎を纏わせた拳で殴りかかる
「・・・・・っつ!?」
男が大袈裟にかわす
「驚いたな・・・・・まさか魔力を纏わせた拳を放つとは」
「ん・・・・・・?」
また今違和感を感じた
今この男はなんと言った?
『魔力を纏わせた拳』と言ったか?
普通なら『炎を纏わせた拳』と言うんじゃないのか?
(一つカマでもかけてみようかな・・・・)
「そんなよく見えない目でここまで回避されるなんて驚きました。いくら魔力が感知出来るとはいえ大したものですよ」
「お前は俺のことを知っているのか?」
どうやら当たりらしい
私は微笑みを一つ浮かべると
「いいえ?一応予測は出来たのでカマをかけさせてもらいました」
「ちっ、誘導尋問に引っ掛かるなんてな・・・・・あのバカと付き合っているせいで俺まで脳みそがやられてきたか・・・・・」
男が悔しそうに毒づく
「まぁ、タネがわかればある程度楽には倒せそうですね・・・・要するに魔力を使わない攻撃方か・・・・・・」
私は後ろに15本の槍を出現させる
今の私の乱槍連撃のレベルは5なので合計15本の槍が出せるのだ
それを男の回りを狙って投げる
「かわせない攻撃をすればいいわけですね・・・・」
そう言ってから投げた槍を爆発させる
「ぐぁ!!」
流石に爆発系統の魔法だと予測はついても逃げ道がなければどうしようも無いのだろう
それはアスカ達の最後の攻撃が当たっていたらしい痕跡から予想できていた
その後戦いは5分ほど続いたが魔力を使った戦いかたと魔力を使わない攻撃、また、魔力を用いたフェイントなどを駆使してなんとか結は男に勝ったのだった
「ふん、俺が負けるとはな・・・・・だが、人生の最期としては悪くない・・・・」
倒れて動けないはずの男が呟く
「最期・・・・・・?」
「うっ・・・・・」
「どういうこと!?」
いきなり男は苦しみだしたかと思うと息を引き取った
「なんで・・・・・・?」
私は呆然とその死体を見ていることしかできなかった
「ははははは・・・・・・まさかお前がここまで強かったとはなぁ・・・・・笑えねぇ」
クリスは目の前に横たわる赤星と呼ばれていた男・・・・の上半身を見る
下半身はその近くに転がっており、その鋭利な断面は血さえ出ていなければおもちゃのロボットを分解しただけと言われても誰もが信じただろう
「はっ、俺ももう終わりか・・・・まぁ、最期にてめぇみたいなつえぇやつと戦えて満足したぜ・・・・」
さっきまで黙って男の言葉を聞いていたクリスだったが
「誰の命令で私たちを殺そうとしたのですか?」
「はっ、それは答えられねぇな・・・」
「そうですか・・・・」
クリスも答えてもらえるとは思ってなかったのかそれ以上言及することはなかった




