結の一回戦
今日は武術大会の決勝トーナメント1回戦私たちは第1試合、ジェミニ達は第2試合だ
私たちは第1試合ということで早速用意された舞台へと上がり準備する
ドラゴンボ○ルのセル○-ムのリングみたいだと思ったのは内緒だ
対戦相手は壁役の盾持ち騎士が一人と魔法使いらしいローブを羽織った人が一人だ
「今回は結さんお一人で戦ってくださいね」
そう言ってクリスさんが下がるがそれは私からクリスさんにお願いしたことだ
相手のレベルがどれだけのものかはわからないがジェミニの二人、アスカとヤヨイはかなりのコンビネーションを持っている
私が一人で戦うのはそのコンビネーションに少しでも馴れるためなのだ
というのも私はつい2週間前まではソロで活動していたしシュナムさんに師事していたときも打ち合いの時以外は一人で行動していた
一応ピスカさんと一緒にいたときは一緒に戦ってはいたのだがそれぞれ自由に戦っていたのでソロが二人いたのと大して変わらなかったのだ
なので、コンビネーションというものをよく知るということは大切だったし、これからに必要になるかもしれないと思ったのだ
勿論やばそうなときは助けてくれるとクリスさんが言っていた
「それではルールを確認します。武器での攻撃、魔法での攻撃はなんでもありですが、相手を死に至らしめる攻撃、また、後遺症が残るような攻撃は禁止され、また、そのような攻撃を行ったと思われる選手のいるチームは失格となります。勝利条件は相手選手2名の降参、10秒以上の場外でのダウンそのどちらかによって認められます。また、場合によって審判による途中退場を命じられる場合がありますが、それには従ってください。勿論退場させられた選手は降参したものと扱われます。次に審判による途中退場についてですが、これは死者を出さないためのルールとなっております。首に武器を突きつけられた場合などこれ以上続けると死者がでると考えられた場合に審判によって途中退場が宣言されます宣言は選手の番号をもって呼び掛けさせて頂きます」
ちなみに選手の番号はトーナメントの発表の時に渡され、私は1、クリスさんが2だったことから考えておそらくトーナメントの順番に関係しているのだろう
「それでは!試合開始!」
審判の合図と共に私は盾を持った男を無視して魔法使いだと思われる人物を狙いに行った
「最初に魔法職を潰すのは鉄板でしょ」
移動魔法はまだ使わずに盾の男の後ろにいる魔法使いに狙いを定める
「ウォーターボール!」
私のウォーターボールが放たれた直後に男が盾をかかげて叫んだ
「ヘイトウォール!」
一瞬盾が緑色の光を放ったかと思えばウォーターボールが男の方へと飛んでいく
それと同時に私はあることに気付く
(魔法使いの方が狙えない・・・)
魔法を使って魔法使いへと狙いを定めようとしたが強制的に盾使いの男の方へと照準が合わせられるのだ
それに視線がどうしても盾使いの方へと向き魔法使いの方へと移動もできない
(これは・・・・もしかして魔法?それともスキルなのかな?)
そう考えないとここまでの強制力は考えられないのだ
「仕方がない・・・・・・」
私はまず盾使いの方を先に倒すことにして盾使いの方へと駆け出す
それを見た盾使いは新たに長剣を鞘から抜いてこちらを迎え打とうとする
私は一撃で決めようと槍の照準を男の首へと合わせる
勿論寸止めするつもりだ
「っ!?」
しかし咄嗟に感じた魔力にバックステップを入れる
するとさっきまで私がいた地点、正確には私がいることになっていたであろう地点に土の槍が当たった
ただ、先っぽは尖っておらず丸みを帯びていたため殺傷能力はかなり低めだろう
その土の槍をかわした私に盾使いの男が攻撃を仕掛けてくる
私はその長剣を槍で受け流すと男の体勢を崩し男の首筋に槍を突きつける
流石に魔法使いも仲間が近くにいる状態では魔法を打つことができなかったようだ
「3番!退場です」
その言葉に男が大人しく舞台を降りる
(最後まで一言も話してないけど随分寡黙な人だったな)
「それで?壁役の人がいなくなったけどまだ続ける?」
この二人は壁役の盾持ちの男が敵を引き付け、その間に魔法を使って、または魔法がかわされても男の剣でという2重のコンビネーションだったのだろう
それも壁役の男が退場した今ではもう使えない
それならと思って退場を促したのだ
「その申し出はありがたいけど私は最後まで戦わせてもらうよ」
返ってきた声が高かったことに驚いた
どうやら女性だったようだ
アニメや漫画などなら
「その覚悟、お見事」
とでも言う場面なのだろうがリアルでやられると時間が余計にかかるだけなのでめんどくさいだけだ
私は飛んでくる飛んでくる魔法をかわしながら魔法使いの女性の首に槍を突きつけるのだった
「くっ・・・・ここまでか・・・」
そう呟いた女性の声と共に審判が叫ぶ
「そこまで!」
こうして私とクリスさんは一回戦を突破したのだった




