異空間での試し(中編)
私と同じ顔の少女がこちらへと向かってくる
その姿が先日戦った女と重なり思わず一歩下がる
体が重い
まるで先日イービルデビルと戦ったときのようだ
「何を恐れる?」
女の子が私に槍を打ち込む
「お前が恐れるは何だ?痛みか?苦痛か?死か?」
「ぐっ!」
幾度も打ち込まれ体に痛みが走る
「お前は何のために戦う?」
「なんの・・・・・ため?」
そういえば私はどうして戦おうと思ったんだっけ?
「人のためか?」
違う
「世界のためか?」
違う
「ならば何のために戦う?」
どうしてだっけ?
不意に一つの言葉を思い出す
「強くなって俺の所までこい。俺は結のことを待っているから」
ヒカリさんに伝えられた兄からの伝言だ
「私は・・・・・」
そうだ、思い出した
私が何のために戦うのか
「私は・・・・兄さんを見つけて一緒にいたい・・・・そのために・・・・強くなるために戦うんだ!」
そう叫ぶと少しだけ体が軽くなった
少しずつだけど反撃を織り混ぜる
「ならば強さとは何か」
再び質問である
「強さとは・・・・・・」
ふと兄さんのことを思い出した
「強さとは信じること!信じることが強さになる!」
私が兄さんのことを信じているように
とそっと後ろに付け足す
また体が軽くなった
「ブラコンなの?」
「ぶふぉ!」
いきなり変な質問が来て吹き出した
「ちょっ!?いきなりなんなの!?」
「いや、さっきから兄さん兄さんって何回も言ってるし」
口にでてたぁ!?
「いや、ここはそういう場所だから」
「心でも読めるんですか」
少し呆れる
「心ではなく強い思いを読み取る」
「あれ?」
そういえばさっきまで感じていた重さが殆ど感じない
「それは貴方が恐怖を克服してきているから。強い信念や想いは恐怖を乗り越える力になる」
「だから・・・・・」
その説明に納得する
「さぁ、だからこれで最後。貴方はどう強くなりたい?あなたの想い・・・・信じる力というものを見せて」
少女は一旦距離を取りそう呟く
「信じる・・・・力・・・・」
その呟きをトリガーとして視界の右下に新たな文字が浮かぶ
『思想魔術を取得しました』




