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VS.クルちゃん

「すぐに終わらせる!」


私はそう叫ぶとクルちゃんの至近距離で睡眠魔法(スリープ)を発動させる


「これで・・・・・・」


クルちゃんは眠ってしまい勝負は終わり・・・・のはずだった


「なんで・・・・・?」


睡眠魔法(スリープ)はちゃんと決まったはずだったし手応えも感じた


なのにクルちゃんは微動だにせずこちらを見ているだけだった


「こうなったら・・・・・・」


クルちゃんの後ろに回り込み首に槍の穂先を向ける


驚いたことにクルちゃんは見ているだけでされるがままになっていた


「降参して!」


私は叫ぶがクルちゃんは不思議そうな顔をしただけだった


「どうして?」


「どうして?って・・・・・私はいつでもクルちゃんを殺せる状態なんだよ?」


「どうして」と聞きたいのはこちらであるこの状況でどうしてここまで落ち着いていられるのだろうか?


「だってお姉さんでは私は殺せないもの」


そう言いながらクルちゃんは前に進もうとする


首に突きつけられた槍など構わずに


「え?」


このままではクルちゃんの首に傷がつくと思い槍を引こうとしたが不思議なことに気がついた


クルちゃんの首にもう槍は食い込んでいてもおかしくは無いのにクルちゃんが進むのに合わせて槍が押し返されているのだ


まるでクルちゃんの回りに見えない壁でもあるかのように


「だから言ったでしょ?お姉さんでは私を殺せない・・・・って」


私は恐怖に駆られ一旦後ろに下がりファイアーボールを放つ


ドカン ドォン


それらは確かにクルちゃんに当たったはずだがクルちゃんには傷どころか焼け跡一つなかった


「嘘・・・・・」


今度は槍の柄の部分で軽めに殴りかかってみるがクルちゃんから一センチくらいのところで見えない何かに止められる


「お姉さんじゃ私を傷つけることは出来ない」


その言葉に闘争心が煽られる


「それならこれならどうよ!」


私は槍の先っぽと私の近くの2箇所を指定し


「固定(プット)ファイヤーボール」


と宣言する


その後槍を上に向かって投げる


「槍を・・・・捨てた?」


自分はクルチャンの後ろに回り込み


更に2箇所に


「固定(プット)ウォーターボール」


その後移動魔法で槍の座標、つまり空中へと飛ぶ


「消えた??」


クルチャンが回りを見回す


これならあの謎の壁も破壊できるはず


「解放(リリース)」


槍を下に向けて放つ


今まで固定されていた全ての魔法がクルちゃんに向かって飛ぶ


まず着弾するのは最初に仕掛けたファイヤーボール2発


その後間髪入れずにウォーターボール2発が着弾し


最後に槍の先から解放(リリース)されたファイヤーボールが着弾する


(どんなものでも加熱→冷却→加熱されれば脆くなるはず!)


そう考え私は下に向かって槍を投げる


ギィン


という音と共にクルちゃんは上を見る


私は移動魔法を使い槍の座標に飛び


「固定(プット)ファイヤーボール!」


ファイヤーボールをこの地点に固定(プット)した後ほぼ同時に


「ウォーターボール!解放(リリース)」


ウォーターボールを放ち先ほど固定(プット)したファイヤーボールを解放(リリース)する


「二重魔法(デュアルマジック)!」


これは私が練習した二重魔法(デュアルマジック)だ


一つの魔法を固定(プット)し、全く同じ場所から魔法を放つことにより二つの魔法を混ぜ合わせた魔法を放つことができるのだ


今私が放った二重魔法(デュアルマジック)は水と火の属性を同時に発動することで放つことが出来るバーストエンドという魔法と同じ効果がある


つまり、触れたもの全ての蒸発だ


「あっ、やば・・・・・・」


ついカッとなってやり過ぎてしまったがこれじゃあクルちゃんが蒸発してしまったんじゃ・・・・・


「まさかバーストエンドまで使えるとは予想外でしたよ・・・」


そんな心配も杞憂だったようでいつも通りなクルちゃんの声が聞こえる


「これだけやっても無傷って・・・・・・・」


流石にへこみそうである


「まぁ、私とお姉さんではレベルが違いすぎるし私は守りに特化したゾディアックだからね」


私より小さな子に慰められる私って・・・・・


「ちなみにレベルはどのくらいなの?」


気になって聞いてみる


「217だよ」


聞いて愕然とする


「もうさ、ゾディアックのメンバーだけで魔王倒せるんじゃない?」


私って要らない子なんじゃ・・・・・


「それは置いといて」


「置いとかれた!?」


「まだやる?お姉さん?」


「いや、降参するわ・・・・」


流石にあの連携攻撃を防がれた時点でもう私には勝つ見込みがなくなってしまったからだ


「それじゃあ、後は任せたよ。ママとパパが待ってるし」


クルちゃんは残ったおじさんにそう告げると帰って行った


「うむ、任された」


えーっと、任されたって何をなのかな?

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