それから
この話の後半からしばらく主人公が変わります
ナナシ君に変わり主人公になるのは赤谷 結ちゃんです
これからも
召喚された俺は勇者としてハズレだったようです
をよろしくお願いします
俺は前衛で炎を、ヒカリは後衛で水を操りながらシュシュと戦う
ヒカリはともかくとして俺はシュシュとのレベル差がかなりあるはずだが、ヒカリのサポートのお陰でなんとか対等に戦う事ができていた
シュシュが俺を狙えばヒカリがウォーターボールで牽制し、俺が攻める
ヒカリが支援に撃つ様々な魔法も絆糸交信の力で軌道も全て理解できるので回避は簡単だ
というより、まず当たることがない
勿論シュシュは炎の竜や蛇を操り、俺やヒカリ、あるいは両方を同時に攻撃しようとしたがそれを完璧に予知できるヒカリに全て防がれていた
その他にも相手の体内の水分を蒸発させたりしようとしていたがそれもヒカリによって防がれているようだ
「ぐぉおおおぉあああ!」
やること全てを防がれているので焦れたようにシュシュが吼える
しかし、そんなシュシュ相手に俺達はコミュニケーションを取るための会話すらせずに淡々とシュシュを追い詰めていく
「ぐぉおおおぉぉおおおお!」
いきなりシュシュが剣を一閃する
今まで炎しか使ってこなかったシュシュが突然剣を使ったので俺の反応も半歩遅れてしまった
そのシュシュの剣は俺の
いや、俺の使った陽炎によって俺自身だと思わせていたウォータードールの首を撥ね飛ばした
「さよなら・・・・・シュシュ」
そんな致命的な隙を見逃すはずも無く俺はシュシュに向かって剣を降り下ろした
1年後
「ここは・・・・・?」
普通の女子高生である私、赤谷 結は気がつくとどこかのお城にいた
「気がついたか・・・・私の名前はアース、ここグランドの王をやっておる」
「はぁ」
いきなり目の前に座っているおじさんが自己紹介をしてきた
「私の名前は結、赤谷 結といいます」
「ほう、ムスビ・アカタニムスビ、か長い名前じゃな」
いや、そんな名前があるわけないじゃん!
思わず突っ込みかけてしまったが目の前にいる男は王だと名乗った、ならば下手なことを言うと殺されてしまうかもしれない
「えーっと、とりあえず私はなんでこんなところにいるんですか?」
どう見てもここはさっきまで私がいた下宿先ではない
少なくとも2年と半年くらい前に兄が行方不明になってから一人で暮らしてきた下宿先ではないことだけは断言はできる
「それに答える前に一つだけお主に謝らなければならないことがある、ムスビ・アカタニムスビ」
「結でいいですよ」
「それではムスビ。お主はしばらくもとの世界に帰ることができないのじゃ」
「へ・・・・?」
言われた言葉に理解が追い付かなかった
「それって・・・・・どういう・・・・」
「まずは、なんで我々がお主をここに呼んだのかという話からせねばならんな」
そう言ってアース王は語り始めた
「この世界には魔王がおり、我らの世界を侵略せんと考えておる。そして、魔王が現れた場合、我々は勇者を異世界より召喚して立ち向かうことになっておる。そして、勇者によって魔王は滅ぼされたはずじゃったのじゃが魔王を倒した後しばらくするとまた新しい魔王が現れた。そして、それがずっと続いておるのじゃ」
「ということは今回もまた新しい魔王が現れたということですか?」
その問いに対する王さまの答えは
「いや、残念ながら前回の勇者はハズレでな・・・割と早い段階で行方不明になってしまったんじゃ・・・・おそらくもう・・・・」
その続きは聞かなくてもわかった
しかし、勇者にハズレとはどういうことなのだろうか?
「勇者に当たりやハズレがあるんですか?」
「まぁ、まずハズレなど普通はいるわけが無いのじゃが・・・・・・2年と半年前に召喚されたナナシノゴンベという名の勇者は能力が明らかに戦い向きではなかったのだ」
ちょっと待て・・・・
今アース王はなんと言った?
2年半前に召喚された勇者?
「ちょっと待ってください!私の前に召喚された勇者は2年半前に召喚されたんですよね?そして、さっき割と早い段階で行方不明になったと聞きましたがこのタイムラグは一体なんなのですか?」
「残念ながら我々が勇者を異世界から召喚できるのは2年半~3年に一度だけなのだ。それゆえ次の勇者の召喚が遅れてしまったのだ」
そのアース王の言葉を聞きながら私は一つの可能性を考えていた
もしかして・・・・・前回の勇者って・・・・?




