ヒカリの覚悟
※ ヒカリ視点
兄さんの話を聞いてから一年間私は主にバルゴとしての能力の向上に努めた
その理由をあえて上げるとすれば二つあげることができるだろう
1つ目は私自身が興味本意というか好奇心のままにした予知の内容が関係している
私はあの新ゾディアックのメンバーの中に魔王であるはずの兄さんがいないことがどうしても気になり予知を使ってみたのだ
その予知で見えたものは正気を失っているようにしか見えない兄さんとその兄さんと戦っているナナシの姿だった
しかも、私が見たのはナナシが兄さんによって丁度切られようとしている場面
だから私は強くなりたかった
二つ目の理由は元バルゴの力を使用していた人であるアイシャの薦めだった
私がその予知の内容をアイシャに話すととっておきの技を教えて繰れたのだ
しかし、その習得には約11ヶ月もかかり、残りの一ヶ月に修行を頑張ってもレベルは87が限界だった
私は私を睨んでいる兄を止めてナナシを助け出すためにアイシャから習った呪文を紡ぎ出す
『我、バルゴの名のもとに今未来を救い、守るために過去の柵を取り除かんと願う
呪文の詠唱中にバルゴのしてくれた説明を思い出す
「元々バルゴの能力は未来を予知するだけじゃないんだ。
バルゴの能力の真骨頂はむしろ過去の経験や記憶を読むことができることなのさ」
バルゴは笑いながら
「この技はそれを利用して使う
つまり対象の過去に起きた事象を読み取り過去の事象を一つだけ抹消することができるって技なんだよ・・・・・・
流石に一つの事象を消したことで起こる歪みとかも強制的に現在に繋がるように辻褄合わせされるけどね
しかも、人の生や死、出会い等の事象を消すことも出来ないし
一つとはいえ、過去を改竄するわけだからね・・・・・
かなりの魔法力とMPを持ってかれる
だから私はこの技をバルゴの力を持ってから一度も使ったことは無いよ
流石に使い勝手が悪すぎてね
でも、今のヒカリならそうでもないだろう?」
最後にそう笑ったアイシャに頭の中で感謝する
取り除きたい柵は一つの魔法、今こそ過去を読み取りその過去と決別せよ!抹消過去』
その詠唱の終わりと共に私の体は少し成長し、魔王討伐時の時より少し成長した姿になっていた
詠唱を終えた私は久しぶりの感覚になれるため少しだけ体を動かす
兄さんは私が元の姿に戻ったのを見て警戒しているようだ
「さてと、兄さん・・・・・久しぶりの兄妹喧嘩と洒落混もうか!」
そう叫んで私は兄さんに向かって駆け出した




