ゾディアック設立秘話
シュシュに言われたアリエス達が見交わす
「そうですね、ではゾディアックで最も古参な私がお話をいたしましょう」
アリエスはこう切り出した
「そもそもゾディアックというのは遥か昔に出土された遺跡に秘められた力を行使することのできた選ばれし子ども達でした。その遺跡にはそれぞれ黄道12道の星座の名前がつけられその力を受け継いだ私たちは、いつしか力を使えるようになった遺跡と同じ名前で呼ばれるようになりました」
「じゃあもしかしてバルゴのアイシャって名前は・・・・」
「あぁ、私が遺跡の力を使えるようになる前の名前だね」
「そして、世界に驚異が迫ったとき世界の王は異世界から召喚した勇者にゾディアックを集めて驚異を討伐するように頼みました。勇者は一人一人ゾディアックの元を訪れて自分と一緒に驚異を打ち倒してほしいと頼みました。最初に勇者様が接触したのは私でそれからタウラス、キャンサーと仲間が増えていき最後にはゾディアックとなった全ての少年、少女達が集まりました」
「ちょっとまって!?今までの話を聞くとゾディアックって元人間なんだよね?じゃあどうして今まで生きていたの?それに確かに私たちはゾディアックの何人かには止めをさした!なのにどうして私たちが止めをさしたゾディアックまで生き返っているの?」
「それについては今から話しましょう結論から言うとゾディアック達は勇者が初代魔王となったときにその呪いの一部を同時に受けてしまいました。そもそも魔王の呪いには不老不死の一面もあるのですよ。殺された場合はその相手に力と呪いを継承しますが逆に殺されるまでは決して年も取らずに死ぬこともなく、理性を失い暴れ狂う猛獣になる。これが本当の呪いの内容です。」
「だとしても話が合わない!その話が本当なら私は次のゾディアックのアクエリアスになっているはず!」
「その理由はゾディアック自身の力と呪いが混ざりあってしまったことが関係しています。まず、ゾディアックはこの世界を守るための人間ですが、人間であるが故に永遠には戦うことはできません。なので、戦えなくなったゾディアックは自身の力を次のゾディアックとなるべき人に託します。また、それが出来ずに死んだ場合はその力は遺跡へと帰り次のゾディアックとなるべき人間を選定すると言い伝えられています。しかし、その継承方法と呪いの継承方法が混じりあってしまい。継承を認めたものにゾディアックの力と呪いの一部を同時に継承してしまうようになったのです。そして、死んだ場合、体がバラバラにされていても一定時間が立つと生き返ってしまいます。ヒカリ殿に力が継承されていないのはそのせいですね」
「ならどうしてゾディアックは皆3割程度の力しか出せなかったんだ?」
「それはいわゆる一つの代償というやつですね。私たちは理性の代わりに少しずつゾディアックとしての力を削られています。つまり、段々とゾディアックとしての力を失いつつあるということですね。恐らく力を継承すればゾディアックとしての力は元に戻るのでしょうが・・・・・」
「ならどうして継承しなかったんだ?」
「先程の話通り我々にも少しとはいえ魔王様と同じような呪いがかかっていてそれも同時に継承させてしまうことが原因です。ゾディアックの誰もが継承者に同じような思いをさせることを良しとしなかったのです・・・・・・・しかし、恐らくですがそうもいっていられないのでしょうが・・・・・・」
「それはどういう?」
ヒカリの問いに答えたのはアリエスではなくバルゴだった
「少し前に言ったろ?あの厄災の本体とそれよりも強いやつが4年後には攻めてくるんだ。今の戦力だと奴等『地上絵の守人』には決して勝てないだろうしね」
「地上絵の守人?」
「ガルーダもその一人だけど、6体の化け物だよ。私たちもゾディアック2人がかりでようやく押さえることができたやつさ。そして私たちがそいつらを押さえている間に勇者と当時は幼竜だったクルスはその親玉を撃退した」
「そういえばクルスはどうしてアクエリアスのことを招かれざる客と言ったんだ?今の話だと仲間だったんだろ?」
「クルスは最後の戦いで大怪我を負ってしまって記憶があやふやになってるみたいだね。私も人間として会いに行ったけど初代魔王と勇者が同一人物であるということは覚えていたけど私たちゾディアックのことは全く覚えていなかった・・・・」
「そんな・・・・・・」
「いや、おそらくだけど最後には思い出していたと思いますよ。」
「久しぶりだな二人とも」
話の途中に乱入してきたのはタウラスとアクエリアスだった
「最後に念話ですまなかったって私には言っていたし」
クルスはそんなことをしてたのか・・・・全く気づかなかった・・・・・
「ってことはクルスが行かなければならないと言っていた場所って・・・・・」
「恐らくだが敵の本拠地である魔の聖域だろう。おそらくそこで敵がこちらに来るのを防いでいるのだろう我々以外のゾディアック達と共に」
「へ?残りのゾディアックは今敵の本拠地にいるのか?」
「というよりは敵の本拠地と向こうの世界を繋ぐ場所と言うべきだな。そこを監視し、通るものを止めようとしている」
「ちょっと待てよ・・・・・それって・・・・」
ここに来る前に俺たちが戦ったやつは恐らくだが魔の聖域からきたものだろう。しかし、魔の聖域からあの世界に来ることができたということは・・・・・
「あぁ、一度とは言えゾディアックの残りのメンバーがやられた可能性は高い」
「それならクルスは!?」
その問いに答えたのはシュシュだった
「クルスならつい一昨日ここにきた。俺と話をしてそのまま行ったから恐らくはお前達が心配しているようなことにはなっていないだろう」
その言葉に胸を撫で下ろす俺
「だからこそお前達には今からやってもらいたい事がある」
シュシュは俺たちを見てそう告げた




