クリスの頼みを聞こう・・・とその前に忘れてはいけないこと
「では、改めて私の願いを聞いて欲しいのだがその前に・・・・・・お主等の名前を聞いておこうか」
「へ・・・・・・?」
そういえばクリスは名乗っていたけどよく考えれば俺たちは名乗っていなかったんだった
「これは失礼を!私の名前はヒカリと言います」
ヒカリはシャキッとした姿で名前を告げる
「俺の名前はナナシノゴンベです。ヒカリからはナナシって呼ばれています」
「ヒカリはともかくとしてナナシの方は変な名前だな」
「まぁ、色々とありまして・・・・」
「まぁ、そんなことより私の願いなのだが・・・・・お主達子どもがほしいと思ったことは無いか?」
「は・・・・・・?」
突然の質問に唖然としてしまう俺
「こっここここここ子ども!?ほしいと思ったことはあるけどそれはちょっとまだ早いというかなんというか・・・・いや、別にナナシの子どもがほしい訳じゃないんだけど・・・・心の準備が・・・・・・」
それとは反対にヒカリは壊れてしまったらしい
最初の鶏みたいな声以外は早口すぎて何を言っているのかよくわからない
「おーい、ヒカリ~戻ってこーい」
俺はヒカリをゆさぶって起こす
「はっ、私は何を!?」
「お主等中々愉快だな・・・・まぁ、そんなところになら我が娘も預けられるというものだ」
「は・・・・・・?」
今クリスはなんと言った?我が娘を預ける?
「えーっと、それってクリスさんの娘を私たちに育ててほしいってことですか?」
「まぁ、有り体に言えばそうなるな」
「どういうことだ?」
俺は理由の説明を要求する
「少し事情があってな・・・・・私は長年住んでいたここを引き払わなければならなくなってしまった・・・・しかし、こんなときに限って私には娘が生まれてしまった」
そういえばドラゴンは単位生殖だって本に書いてた気がする
ってか子ども生むの遅すぎだろ!?どんだけ時間かかってたんだよ!!
「だから娘を託せるものを選ぶためにこんなことをしたのだが、娘を託すのだ!娘が襲われても助けれるくらいの強さと何よりも娘を大切にしてくれる優しさが無いと早々安心して預けることなどできない!」
だからあんな条件つけてたのかよ・・・・・
っていうかこれってただの親バカだよな?
「それで、白羽の矢がたったのがお前達というわけだ。引き受けてくれないか?勿論最初に言ってた通り私の財産は全て渡そう。勿論この武器生成のマジックアイテムもだ」
「事情はわかったけどどうして親としてなんだ?クリスの娘なんだったらクリスが親でも構わないだろうに」
さっきの話を聞いていたらまるで、俺達がクリスの代わりに親として育ててほしいと言ってる風に聞こえた
「それは・・・・おそらく私はもう帰ってこれなくなるからだ・・・・・・」
「それは・・・・どういう・・・・・?」
「しかし、それも世界を救うためには必要なこと・・・・」
「クリス?」
「お主達もいずれ知ることになるだろう・・・・だから私からの最初で最後のただ一回の願いを聞いてほしい・・・・私の娘の親代わりとして可能な限り守って欲しい」
俺はこれ以上聞いてはいけないことを何となく悟ってしまった
「わかった・・・・クリス・・・・だけどクリスもできるだけ死ぬなよ」
「あぁ、私とて死は恐いからな。最後まで生きるためにあがいてやるさ」
俺はクリスと握手をして約束した




