絆の指輪
「このマジックアイテムは『絆の指輪』というマジックアイテムだ。対の指輪をつけているものとの絆が強ければ強いほど装備している者のステータスがアップする」
クリスが俺たちに渡したマジックアイテムの説明をする
「しかし、それだけではなくある一定以上の絆があるもの達がこの指輪を装備するとお互いの力が指輪を通して循環するようになる」
「どういう意味ですか?」
ヒカリはわからなかったみたいでクリスに質問している
勿論俺もわからなかった
「そうだな・・・・・実演した方が早いんじゃないかな?二人とも指輪を付けて片方が炎の魔力を、もう片方が水の魔力を流し込んでみてくれ」
俺たちは言われた通りに指輪をはめて俺が炎(勿論魂共鳴を使ってだ)をヒカリが水の魔力を流し込んでいく
しばらくすると自分の中に炎と水両方の魔力を感じるようになった
「これって・・・・・」
ヒカリが呟く
「そう、おそらくだがバーストエンドを放つときと同じような感じになっているはずだ」
「これが・・・?」
「つまり、その状態でもっと魔力を高めることができれば・・・・・」
「理論上はバーストエンドが撃てるようになる・・・・」
なるほど、だからクリスはさっき一人で撃つ必要は無いと言っていたのか
「だけど敵もその攻撃を待ってくれる訳ではない。だから戦いながらでも魔力を込めることができるようにならないといけないんだ」
「なるほど」
つまり、戦いながらこの状態を維持しなくちゃいけないってことか
「今からある程度全力で私はお前達と戦う。勿論怪我は直ぐに治して行くがお前達はその中でも魔力を高めることができるようになってもらう」
そこからは言葉通り食べる時間と寝る時間と休憩の時間以外はひたすらクリスと戦っていた
その強さと早さは先程とは桁違いで戦いのみに集中できなかった俺たちは何度もやられた
「くっそー!どうしたらいいのかわからねぇ!」
魂共鳴がきれて休憩中に思わず愚痴が出てしまう
魔力を込めようとしたら戦闘がおろそかになり、戦闘に集中すれば魔力を込めることが出来なかった
そんな俺を見てヒカリがアドバイスをする
「それなら・・・・・」
俺はアクエリアスに向かって跳躍した
炎を纏った刀を使い切りかかる
サイズ的には刀というよりも太刀と呼ぶ方がふさわしいだろうが
「くらえ!」
アクエリアスは余裕の顔で受け止める
太刀とアクエリアスの体から蒸気が噴出する
「ふん!」
アクエリアスがもう片方の腕を液化させ液体の剣を作り出す
「やべ!」
俺は回避行動を取ろうとしたが空中から切りかかっていたので俺の体はまだ地面に着地していない
当然体の自由も効かない
「ヒカリ!」
俺が叫ぶと俺の体の表面からスライムのような物体が現れ俺を突き刺そうとしていた剣の軌道をそらす
「むっ!」
その間に俺は地面に着地し一旦離れる
「なるほどな、予め水の衣を纏いその水の衣を一ヶ所にまとめることで今のようなことをしたわけか。面白いじゃないか」
アクエリアスがかすかにだが笑っている
「そっちこそ余裕だな・・・・・」
こっちは今の攻防だけで結構限界だったのに・・・・・
俺は再び左手から炎の魔法を使用して武器と指輪に付加し続ける
これがヒカリがしてくれたアドバイスだ
「戦いか魔力を込めるかにしか集中できないのならば魔力を込めることを戦闘の一部にしてしまえばいい」
思えば俺はタウラスと戦ったときもクリスと戦ったときも付加を無意識に使い続けていたのだ
それならば指輪にも付加と同じ要領で魔力を注ぎ続けることもできるんじゃないかと指摘されやってみたらなんのことはない普通にできたのだ
その要領でこの戦いでもとりあえずまずは時間を稼いだ
「うぉおおお!」
俺は再びアクエリアスに切りかかる
命を守る術はさっきのを含めて幾つかは用意したが同じ方法が通じる相手でも無いだろう
だからこそ今度は相手の意識を撹乱しつつ攻める
恐らく俺たちの本当の狙いがわかれば奴は全力で潰しに来るだろう
だからこそ俺は時間を稼がなくてはいけない
最後のとどめの瞬間まで




